株主の皆様へ

株主の皆様におかれましては、日頃より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

このたびの「令和6年能登半島地震」により被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、昨年度のわが国経済は、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大等により、緩やかに回復しました。また、企業の設備投資や生産活動は、資源や原材料価格の高止まりの影響を受けながらも堅調に推移しました。

世界経済につきましては、米国では雇用回復を背景に個人消費が底堅く推移する一方、中国はゼロコロナ政策解除後の経済回復に遅れが出ており、生産活動は低調に推移しました。また、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化、資源や原材料価格の高止まりに加え、各国の金融引き締め等に伴う景気後退懸念により、先行き不透明な状況が続きました。

当社グループの属しておりますエレクトロニクス業界につきましては、一部では在庫調整による需要の減少が見られるものの、5GやEV、AI、IoT分野に関連する設備投資の需要は好調を維持しており、電子部品や製造設備の生産活動は堅調に推移しました。

この結果、当社グループの当連結会計年度の業績は供給制約の緩和と生産活動の回復を背景に、売上は前年同期の実績を上回りましたが、営業活動費の増加、資源や原材料価格の高止まりの影響を受け、利益は前年同期の実績を下回りました。

また、本年は、当社グループにとりましては、第11次中期経営計画の初年度であります。前中計から引き続き成長性を重視した経営を目指し、「“技術立社”として、グローバル市場で躍進する!」をスローガンとし、エレクトロニクス業界にとってなくてはならない存在へ、全員経営で更なる成長を目指してまいります。

引き続き、ダイトロングループの活動に対する一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2024年3月
代表取締役社長 土屋 伸介