事業報告(2022年9月1日から2023年8月31日まで)

企業集団の現況に関する事項

事業の経過及び成果

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が感染法上の5類へ移行し、経済活動の正常化が本格的に進んだ一方、ウクライナ情勢の長期化等による資源価格の上昇や金融資本市場の変動等、依然として予断を許さない状況が続いており、先行き不透明な状況で推移いたしました。

一方、当アパレル・ファッション業界におきましては、お客様の外出機会の増加や、インバウンド需要の復調により回復基調で推移いたしましたが、急激な物価上昇や気象状況の変動等による個人消費への影響が引き続き懸念されます。

このような経営環境の中、当社グループは「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、3年後のあるべき姿を目指した中期ビジョン「Yamato 2023」を推進してまいりました。人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中で、いつの時代でもどのような環境下でも、お客様の不満や問題を解決し求められるものを提供し最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指してまいります。

基幹事業である「クロコダイル」は、1963年の販売開始以来、長きにわたり愛され続け2023年に60周年を迎えた当社のオリジナルブランドです。「〝大人のTPO〟をスマートに演出するブランド」をコンセプトに、改めて原点である顧客起点に立ち返り、既顧客の満足度向上と活性化に繋がる商品の強みや付加価値を戦略的に構築し、また潜在顧客が興味を持ち共感できる新しいスタイルを提案してまいります。更に商品、店舗、関西・関東エリアにおけるTVCMの放映をはじめとするコミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで、お客様のブランドに対する認知・認識を深め顧客を獲得し、事業の持続的な成長を目指してまいります。

「創造的な移動を続ける都市生活者のための機能服」をコンセプトに、オンラインショップをベースに展開する「CITERA(シテラ)」は、常に快適で洗練された、時代に響くスタイルを創り出しております。ブランドの顔となる商品開発等に引き続き注力することで更なる売上拡大を目指してまいります。また、米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」と、ハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」は、ブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の拡大を目指してまいります。

一方、当社グループの物流業務を請け負う子会社ヤマトファッションサービス株式会社は、自動ソーター及び自動製封函機に加え、来期より新たにカメラ認証システムを導入し、在庫管理や入出荷業務の精度向上に努めるとともに業務の自動化や省人化を推進することで資材や光熱費の高騰にも対応し、更なる生産性向上を図っております。

以上の結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高が208億1百万円(前年同期比7.2%増)となりました。利益面では、売上総利益率は57.5%(前年同期比0.9ポイント減)となり、販売費及び一般管理費は116億4千8百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益は3億2百万円(前年同期比109.2%増)、経常利益は5億8千8百万円(前年同期比8.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億6千3百万円(前年同期比24.6%増)となりました。

セグメントごとの売上高では、繊維製品製造販売業205億1千3百万円(前年同期比7.3%増)、不動産賃貸事業2億8千8百万円(前年同期比0.1%減)となりました。

なお、事業報告に記載されている金額は、消費税等を含んでおりません。

セグメント別売上高

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対処すべき課題

来期の展望としましては、資源価格の高騰や円安を背景とした急激な物価上昇による個人消費の落ち込みも引き続き懸念され、当社を取り巻く環境の先行き不透明感は継続するものと思われます。

このような状況の中、当社グループは、原点である顧客起点に立ち返り「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、いつの時代でもどのような環境下でもお客様の不満や問題を解決し求められるものを提供し最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指しております。

また、3年後のあるべき姿に向け新たにスタートした中期ビジョン「Yamato 2026」では、既顧客の活性化を大前提としながら、10年後を視野に次の世代の潜在顧客獲得に比重を置き、取り組みを強化してまいります。そして①収益率を高める分野(GMS)②売上を伸長させる分野(EC/CITERA)③将来の成長基盤を確立する分野(直営)、引き続きこれら各分野の課題や指標を達成することで、企業価値・ブランド価値・提供価値 それぞれの「価値拡大」を目指してまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

連結計算書類