事業報告(2021年4月1日から2022年3月31日まで)

企業集団の現況

当事業年度の事業の状況

事業の経過および成果

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況が続きました。また、年度終盤のウクライナ情勢に関連してエネルギーコストの上昇などが企業活動に影響を及ぼしました。

このような状況の下、当社グループの各事業セグメントの状況は以下のとおりでした。

第13期 セグメント別売上収益

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売上高構成比率 %

貴金属リサイクル事業は、貴金属価格の上昇を追い風として、収益性重視の営業活動を行ったことにより、前期比で増収増益となりました。北米の貴金属精錬事業は、前年度に物流の混乱等から急増したトレーディング事業の取引が減少しましたが、地金を用いた製品の加工・販売を行うプロダクト事業の取引が増加しました。これらの結果、本セグメントの売上収益および営業利益は前期比で増加となりました。

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売上高構成比率 %

工業生産活動の回復傾向にあわせて、当社グループの産業廃棄物の取扱量は増加しました。しかし、中核となる事業の見極めと選択を継続しており、その結果として前年度後半に連結対象から除外された事業があるため、本セグメントの売上収益および営業利益は前期比で減少となりました。


これらの結果、当事業年度の実績は、売上収益192,442百万円(前期比27,665百万円増、16.8%増)、営業利益26,446百万円(前期比1,319百万円増、5.3%増)、税引前利益26,372百万円(前期比235百万円増、0.9%増)、当期利益18,735百万円(前期比6,990百万円減、27.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益18,735百万円(前期比6,990百万円減、27.2%減)となりました。セグメント別の売上収益は、貴金属事業が173,875百万円(前期比29,080百万円増、20.1%増)、環境保全事業が18,566百万円(前期比1,414百万円減、7.1%減)となりました。

なお、売上収益および営業利益の状況は次のとおりであります。

財産および損益の状況

(注)
  • 第11期については、株式会社フジ医療器の事業を非継続事業に分類しております。これにより非継続事業からの利益は、連結損益計算書上、継続事業と区分して表示しております。これに伴い、売上収益および営業利益は、継続事業の金額を表示しております。なお、対応する第10期の金額についても同様に組み替えて表示しております。
  • 当社は、2021年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。第10期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、基本的1株当たり当期利益および1株当たり親会社所有者帰属持分を算定しております。
  • 従来、金融費用として表示しておりました貴金属精錬事業における前渡取引に対応する支払利息は、第12期より売上原価に含めて表示する方法に変更しました。これにより、営業利益は当該変更後の金額で表示しており、対応する第11期の金額についても同様に組替えて表示しております。

対処すべき課題

①貴金属事業セグメント

当社グループの中核的事業であり、以下の施策をもって収益の拡大を図ります。

○ITを活用して効率的な営業活動体制や技術プロセスを確立し、競争力を高める。

○「責任ある貴金属管理」を徹底し、リスク管理を強化する。

○北米精錬事業の安定操業を追求し、付加価値サービスの増強により収益基盤を拡充する。

○気候変動にかかるリスク・機会の分析を通じて、気候変動への対応と事業拡大を図る。

②環境保全事業セグメント

当社グループの安定成長事業として、成長とともに収益性を重視した経営を行います。

また、以下の施策をもって収益の拡大を図ります。

○全国的なグループネットワークや高い処理技術を活かし、国内環境ビジネスのリーダー
企業の地位を確立する。

○デジタル技術を活用し、効率的・効果的な事業体制を確立する。

○グローバル化を推進し、世界市場への事業拡大を図る。

○気候変動にかかるリスク・機会の分析を通じて、気候変動への対応と事業拡大を図る。

第9次中期経営計画(第13期~第15期)について

連結計算書類