株主の皆様へ

社長メッセージ

株主の皆さまへ

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

現在、世界は本格的にポストコロナ時代に入り、国内での人々の動きが活性化するとともに、 訪日外国人も増加し、私たちの事業環境に明るい兆しが見えてきました。

しかし、現代社会は社会環境の複雑性が増し、想定外のできごとが次々と起こる、まさに予測 不可能な「不確実性(VUCA)の時代」となっています。

このような不確実性の時代において重要となるのが、根底にある共通目的「サステナビリティ(持続可能性)の実現」です。

環境・社会・経済の課題を包括的に、あるいは両立させながら解決をめざす発想で事業を行う ことが、サステナブルな社会、様々な環境変化や困難に対処できる強靭(レジリエント)な社会 への歩みを確かなものにするとともに、社会における企業の存在価値を高めると考え、事業の改革に取り組んでおります。

また、当社はグローカル企業としてさまざまな社会課題や機会を各国、各地域のローカルな特性に分解し、複眼で機会を捉え、従業員を含めたすべてのステークホルダーとの共感・協同行動で、これまでの事業の枠組みを越えて最適解を創り出していくことを「ハートフル・サステナブル」のスローガンのもと、事業として取り組んでおります。

本年度からは「2025年にめざす姿」に向けた最後の中期計画の期間に入ります。

地域・社会課題に対して、地域、パートナー企業さまとの「連帯(With B to C)」により共感を醸成し、ひととのつながりを深め、広げ、期待される企業となるよう努めてまいります。

株主の皆さまにおかれましては、引き続き当社事業へのご理解とご支援を賜りますようお願い 申し上げます。

※グローカル(glocal)とは「global(地球規模の)」と「local(地域的な)」を合わせた造語で、地域性を考慮しながら地球規模の視点で考え、行動することを表した言葉。

経営理念および2025年にめざす姿

中期経営計画

2023-2025 新中期3ヵ年計画成長方針

リージョナルシフトの推進によるウェルビーイングな暮らしの実現

私たちの意味するリージョナルシフトとは、CSVの考えのもとSDGsのようなグローバルな目標を、出店する各国や各地域の特性に分解し、その地域に関わる多様な立場の人たちやステークホルダーと対話をしながら新しい価値を生み出していく行動こそが「持続可能な地域の創造」につながるという考え方です。

また、施設の「めざす姿」を「体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤に豊かな人生をデザインしていく。それが自己実現につながる施設。」と位置づけ、Life Design Producerとして、事業活動を通じWell-Beingな暮らしづくりを継続してサポートするプラットフォームづくりができるよう取り組んでまいります。

これらの取組方針のもと、国内外でお客さまに支持・共感いただける価値を提供することにより「2025年にめざす姿」の実現に取り組みます。

そして、2025年より先にある未来においても持続的に地域社会に価値提供を実現していくために、同じ志をもつパートナーと共創し、商業施設の枠組みを越えた新たなビジネスモデルを創出してまいります。

※CSV(Creating Shared Value):社会課題の解決と事業を両立する考え方のこと

国内外におけるリージョナルシフトの推進

グローバルな目標を、出店する各国、各地域というローカルな特性に分解し、その地域に関わる、多様な立場の人たち、ステークホルダーと対話しながら新しい価値を生み出していく行動こそが、「持続可能な地域の創造」につながると考えています。

私たちは、地域課題にフォーカスし、共感できる人たちとともに、新しい価値を創造するために行動し、地域とともに共感を醸成し、ひととのつながりを深め、広げる企業をめざしてまいります。

地域課題にフォーカスし、共感できる人たちとともに、新しい価値を創造する

ヘルス&ウェルネスプラットフォームの創造

当社は施設の「めざす姿」を「体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤に、豊かな人生をデザインしていく、それが自己実現につながる施設」とし、当社がLife Design Producerとして、事業活動を通じ、Well-Beingな暮らしづくりを継続してサポートするプラットフォームづくりができるよう取り組んでいきます。

“体の健康(ヘルス)”を超えて、一人ひとりのライフスタイルデザインをサポート

成長を支えるガバナンス体制の構築

コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

a
株主の権利、権利行使に係る環境整備・平等性を確保し、株主との適切な協働を進め、持続的な成長につなげます。
b
取締役会・経営陣は、お客さま・地域社会・パートナー企業さま・従業員・株主・投資家さま等のステークホルダーの権利・立場や、事業活動における倫理を尊重し、企業文化・風土の醸成、積極的なサステナビリティの取り組みのため、リーダーシップを発揮します。
c
財務情報・非財務情報について、「開示方針(ディスクロージャーポリシー)」、「情報開示管理規則」を定め、適切で分かりやすい情報開示を行い、透明性・公平性を確保します。
d
取締役会は、多様な経験と専門性を持ったメンバーで構成され、小売業出身のディベロッパーの強みを活かしながら、独立社外取締役の選任による監督体制の強化により、透明性の高い経営を実現し、長期ビジョン・中長期計画等の重要な企業戦略を定め、施策を推進します。
e
株主との建設的な対話を通じて得られた意見や評価を経営に反映することにより、企業価値の向上に活かします。

当社は、取締役会、監査役会の法令に定める監督機関のほかに、指名・報酬諮問委員会、ガバナンス委員会、経営戦略諮問委員会、経営会議(リスク管理委員会・コンプライアンス委員会・ESG推進委員会)の合計6つの諮問機関を設置し、コーポレート・ガバナンス機能の強化をしております。各諮問機関の中で、社外取締役を中心とした具体的な審議事項は以下の通りで、迅速な意思決定による競争力の向上に取り組んでおります。なお、経営戦略諮問委員会におきましては、経営政策・経営戦略課題を代表取締役社長が先頭に立って進めていくことから、当委員会の委員長としております。当委員会におきましても、他の諮問委員会同様に社外取締役・監査役の答申・助言のもと、積極的な議論・審議をし、解決に取り組んでおります。

ガバナンス委員会2022年度 実施回数:9回(2021年10月設立)
主な役割

少数株主の意見を取締役会に適切に反映する為、独立社外取締役のみで構成し、経営陣・支配株主から独立した立場より、取締役会付議事項における親会社やグループ会社等との取引に対し取引の合理性・相当性について議論を行い委員会としての賛否及びその理由の概要を取締役会へ答申しております。

委員長コメント

当委員会の設置による「関連当事者取引のプロセス」の改訂は、経営判断の透明性を高め、ガバナンス強化につながる大きな成果の一つであったと考えております。また、当委員会としては、取締役会で審議する議案についての議論に加え、当社のガバナンス機能向上に資するテーマを委員自身が設定し議論を進めることで、関与を強めております。引き続き、少数株主の視点を持ち経営を厳しく監督しつつ、ブランド価値を最大限に活用し、すべてのステークホルダーの期待に応えられるよう努めてまいります。

委員会の構成
指名・報酬諮問委員会2022年度 実施回数:6回(2018年12月設立)
主な役割

指名・報酬諮問委員会規則に基づき、「取締役候補の指名・方針」「取締役の基本・業績報酬決定にかかる各取締役の業績評価の妥当性」等を中心に議論し、取締役会に適宜答申しております。

委員長コメント

現取締役の選任・評価というガバナンスにおける重要な要素を担うことに加え、次期取締役候補となる人材に関して「後継者等取締役候補の育成方針・計画」を議論し、候補者となる人材が経営に対する視座を高め、将来の経営者として活躍できるよう助言を行っております。今後も当委員会での議論を通じて、当社の持続的成長・企業価値向上・コーポレートガバナンス体制の強化に努めてまいります。

委員会の構成
経営戦略諮問委員会2022年度 実施回数:12回(2021年5月設立)
主な役割

重要な政策・経営戦略課題への取り組みや課題解決に関し、独立社外役員からの意見や助言を踏まえて推進を図り、代表取締役社長の諮問に応じ助言・答申しております。

委員長コメント

当社の長期ビジョンおよび2025年にめざす姿の実現に向けて、既存事業に留まらない新たな価値創出、中長期的な経営戦略の策定、課題解決に向けた具体的施策について様々な視点から議論いたしました。
独立社外役員の持つ多様な知見を活かしながら、決議する事を目的とするのではなく、形式に捉われず自由に議論できる機会、新たな発想が生まれる場として今後も議論を重ね、これまで成長施策として推進してきたESG経営のさらなる進化を図るべく「国内外におけるリージョナルシフトの推進」「ヘルス&ウエルネスプラットフォームの創造」を取組方針とし、ステークホルダーに対して経済価値、社会価値、環境価値を創出する「真の統合型ESG経営」の実現により持続的な成長をめざしてまいります。

委員会の構成