株主の皆さまへ

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。第72期定時株主総会の招集ご通知をお届けするにあたり、ご挨拶申し上げます。

新型コロナウイルスの感染拡大により航空業界は甚大な影響を受けておりますが、このような状況においても、JALグループは、存立の大前提である安全運航を堅持し、お客さまに安心して飛行機をご利用いただけるよう感染症対策の取り組みを推進してまいりました。また、需要の減少に応じて減便・運休・使用する航空機の小型化など機動的に供給を調整するとともに、徹底したコスト削減と投資の抑制を行っております。

一方で、2020年度は大幅な損失を計上することとなり、また、2021年度の状況も見通すことが難しい状況下においては、手元流動性の確保と財務健全性の維持を優先することが適切であると判断し、当期の配当については見送らせていただくことといたしました。株主の皆さまには、誠に申し訳なく存じますが、JALグループが現在置かれている状況に鑑み、何卒ご理解をお願い申し上げます。

新型コロナウイルス感染拡大の影響による航空需要の減少はあくまで一時的なものであり、中長期的には日本を発着する航空総需要は大きく成長していくという見通しに変わりはありません。JALグループは、足許の厳しい状況を乗り越えるとともに、今後のあるべき姿「JAL Vision 2030」を定め、その実現に向けて、新たな中期経営計画を策定いたしました。大きく時代が動き価値観が変わる中、「安全・安心」と「サステナビリティ」を未来への成長のエンジンとして、全社員で目指す将来像を思い描き、一丸となって進んでまいります。

株主の皆さまには、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2021年5月
代表取締役社長執行役員