株主の皆さまへ

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。第73期定時株主総会の招集ご通知をお届けするにあたり、ご挨拶申し上げます。

2021年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化し、航空業界は引き続き厳しい状況におかれましたが、JALグループは、「安全・安心」の確保を最優先としながら、国内外を結ぶ航空輸送ネットワークを維持してまいりました。

旅客事業の回復に時間を要する中、機動的な供給調整による変動費の抑制と固定費の削減を通じて、徹底的なコスト削減に取り組むとともに、増収に向けさまざまな努力を重ねてまいりましたが、2020年度に続き大幅な損失を計上するに至りました。

地政学リスクの顕在化や原油市況の高騰などJALグループを取り巻く直近の経営環境もふまえ、リスク耐性を強化すべく、手元流動性の確保と財務体質の強化を最優先し、当期の配当については、見送らせていただくことといたしました。株主の皆さまには、誠に申し訳なく存じますが、何卒ご理解をお願い申し上げます。

JALグループは、社会インフラ・ライフラインとしての責務を果たし、「安全・安心」と「サステナビリティ」を柱とした「JAL Vision 2030」の実現に向け、「中期経営計画ローリングプラン2022」を推進しております。国内旅客需要の力強い回復、堅調な貨物需要の取り込み、マイレージ・ライフスタイル事業など非航空分野での展開等により、2022年度はEBIT 800億円・当期利益450億円の達成とともに、復配を目指します。本計画を成就すべく、高い使命感のもと全社員一丸となって努力してまいります。

株主の皆さまには、今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

2022年5月
代表取締役社長執行役員