事業報告(2025年4月1日から2026年3月31日まで)
事業の概要について動画をご視聴いただけます
https://www.daidan.co.jp/ir/stock-info/shareholder/video-202606/
企業集団の現況に関する事項
事業の経過及びその成果
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善を背景に賃上げが広がり、所得環境の改善やインバウンド需要がサービス消費を下支えし、緩やかに回復しました。他方、海外景気の減速、米国の通商政策、為替変動や中東情勢による原油高が電力・物流費を押し上げ、先行きの不透明感と物価上昇圧力が残っております。
建設業界におきましては、老朽化したインフラ設備の更新や防災・減災対策、脱炭素対応など、公共・民間双方での需要が底堅い一方、近年の課題である人件費の上昇、人手不足、高齢化と時間外労働規制の影響は継続しました。労務費・資材価格の高止まりにより原価管理と価格転嫁、AI・DX等による生産性向上が一層重要となりました。
このような情勢の中、当社グループは、グループ総合力を強化する「磨くステージ」と位置付ける「中期経営計画 Phase2」において、「人材戦略を基盤とした人づくりの実現により企業価値を高める」という方針のもと、企業価値創造の担い手である従業員が、企業価値創造への取り組みに主体的かつ安心して参画できる環境を整備すべく、従業員エンゲージメントの向上や健康経営の推進など、働きがいと働きやすさの両立を支援する様々な変革を進めてまいりました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、受注工事高は3,531億2百万円(前連結会計年度比25.5%増)、完成工事高は2,562億2千8百万円(前連結会計年度比2.5%減)、次期繰越工事高は3,552億7千3百万円(前連結会計年度比37.5%増)、営業利益は344億7千9百万円(前連結会計年度比49.7%増)、経常利益は357億7千万円(前連結会計年度比52.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は267億7千2百万円(前連結会計年度比53.5%増)となり、完成工事高は減少となったものの、営業利益は過去最高値を達成しました。
■当社グループの業績ハイライト
■工事部門別の前期繰越工事高、受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高(当連結会計年度)
主な受注工事、完成工事は次のとおりであります。
資金調達の状況
当連結会計年度におきましては、資金調達を目的とした増資、社債発行等は行っておりません。
設備投資の状況
当連結会計年度における設備投資の総額は、17億4千3百万円であります。
財産及び損益の状況の推移
対処すべき課題
中期経営計画 Phase2
現在進行中の中期経営計画《磨くステージ》は2027年3月期が最終年度となります。「人材戦略を基盤とした人づくりの実現により企業価値を高める」方針のもと、計画の完遂を図ります。
受注環境は堅調で前期も過去最高益を実現し、繰越工事高も潤沢に積み上がっています。
一方、施工余力の制約、資材・労務費の上昇や米国関税動向、中東情勢の影響など中長期的な経営環境は引き続き不透明な状況です。
採算を重視しつつ積極受注に取り組むほか、原価低減、安全・品質の徹底、DX活用による生産性向上、採用・育成と協力会社を含む供給体制強化、海外事業の持続的な拡大、再生医療領域の事業化を推進し、最終年度の期首公表予想(連結売上高2,650億円、連結営業利益360億円、ROE19.8%)の達成を目指します。
また、2027年4月からスタートする次期中期経営計画での更なる企業価値向上を目指し、引き続き積極的な受注活動に取り組みます。
FY2024 – 2026 中期経営計画
Stage2030 / Phase2磨くステージ
《磨くステージ》までの業績推移
基本方針
事業戦略
財務戦略
ESG経営の推進
マテリアリティ(重要課題)
当社にとっての重要度と、ステークホルダーへの影響度の両面から評価を行い、マテリアリティを特定しています。これに基づき、ESG経営の推進に取り組んでいます。
サステナビリティ推進体制
当社は、取締役会の監督のもと、「サステナビリティ委員会」を設置し、事務局として「サステナビリティ推進部」を配置しています。委員会では、サステナビリティ方針やマテリアリティに基づく取り組み、情報開示等を審議・推進しています。
また、サステナビリティに関する課題を事業上の重要リスクとして捉え、全社的なリスクを統合的に管理する「リスクマネジメント委員会」と相互に情報共有することで、リスク対応の一体性と実効性を高めています。
PICK UP ①
カーボンニュートラルへの貢献
全国8か所で「ダイダンの森」を実施
森林のCO2吸収力の向上を通じて温室効果ガスの削減に貢献するとともに、生物多様性の保全や水源の保護にもつながる取り組みとして、「ダイダンの森」活動を推進しています。
2026年3月期は全国8か所で実施し、社員に加えて家族も参加のうえ、植樹、除伐、下草刈り、枝打ち・伐倒などの森林整備を継続しました。
今後も自治体・関係団体と連携し、地域とともに環境価値の創出に取り組んでまいります。
PICK UP ②
働きがいのある職場環境の実現
エンゲージメントの質的向上に向けた取り組み
職場環境の整備や従業員の処遇改善(ベア・賞与)等により、エンゲージメントスコアは2024年3月期から2年連続で大幅にスコアアップしました。
2026年3月期は66.6となり、2027年3月期目標(65.1)を一年前倒しで達成しています。
今後は、部門別・項目別の課題改善を通じて、エンゲージメントの質的向上(ばらつき改善等)を目指します。
※株式会社アトラエのエンゲージメントサーベイツール ”Wevox” を使用
※目標値65.1は、Wevoxベンチマーク(建設・不動産/従業員1,001~5,001人)を踏まえて設定
PICK UP ③
コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスの強化
全社員対象のコンプライアンス意識調査を踏まえた啓発活動を強化
「コンプライアンスガイドブック」の配布に引き続き、海外版のガイドブックの発行、対話型コンプライアンス啓発の一環として階層別ワークショップの開催、eラーニング(年4回、2026年3月期受講率:100%)等を推進しています。
また、内部通報・相談窓口の運用を強化(グローバル内部通報窓口等)し、運用状況を取締役会へ定期報告することで、透明性と実効性を確保しています。