事業報告2024年1月1日から2024年12月31日まで

サッポログループ(企業集団)の現況

事業の経過及び成果

当期において、サッポログループは地政学リスクの高まりや円安進行、原材料やエネルギー高騰に伴う物価上昇、「物流の2024年問題(ドライバーの時間外労働の規制強化)」の影響により消費者の生活防衛意識が高まることが懸念される等、依然として先行きは不透明な状況が継続しております。
このような状況の中、サッポログループは「中期経営計画(2023~26)」の2年目として、構造改革の断行と成長の加速によりさらなる収益力強化に向けた取り組みを進め、着実な成果をあげております。
連結売上収益は、主に国内市場における酒税改正の影響によるビールの好調な販売や、アメリカ、アジアにおける「SAPPORO PREMIUM BEER」の好調な販売、円安効果等により、前期から増収となりました。
連結事業利益は、酒類事業や不動産事業による増収効果や前期の海外飲料における滞留債権に対する貸倒引当金計上の反動等により、前期から増益となりました。
連結営業利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益は、連結事業利益増加による影響があった一方で、「STONE BREWING CO., LLC(以下、STONE社)」の株式を取得した際に生じたのれんの減損損失を計上したこと等により、前期から減益となりました。

事業セグメント別の概況

売上高
前期比 113 億円 3.0 %増
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当期の概況
  • ・売上収益は、国内市場における酒税改正の影響によるビールの好調な販売、アメリカ、アジアにおける「SAPPORO PREMIUM BEER」の好調な販売、円安効果により、前期から増収となりました。
  • ・事業利益は、カナダの市況悪化やアメリカのクラフトビール市場の軟化はあるものの、国内酒類の増収効果により、前期から増益となりました。
  • ・営業利益は、事業利益増加の一方、STONE社の株式を取得した際に生じたのれんの減損損失を計上したことにより、前期から減益となりました。

(単位:

  • 売上収益
    3,882億円(前期比113億円、3.0%増)
  • 事業利益
    188億円(前期比28億円、17.4%増)
  • 営業利益
    47億円(前期比43億円、47.5%減)

酒類事業に属する国内酒類、海外酒類、外食の詳細は次のとおりです。

(国内酒類)

  • ・当期は、業務用市場は前年並みに推移した一方で、家庭用市場は酒税改正に伴う発泡酒市場の縮小もあり、軟調に推移しました。日本国内のビール類(ビール・発泡酒(含む発泡酒②))の総需要は前期比97%と推定されます。また、ビールの総需要は前期比105%と推定されます。
  • ・そのような中、発泡酒(含む発泡酒②)が前年の酒税改正における駆け込み需要の反動減の影響を受けた一方で、「サッポロ生ビール黒ラベル」の缶製品の売上数量は前期比117%と好調に推移したことにより、サッポログループの国内におけるビール類合計の売上数量は、前期比100%となりました。また、RTD缶の売上数量は前期比107%となりました。

(海外酒類)

  • ・カナダにおけるビール総需要は引き続き軟調に推移しており、前期を下回る見込みです。また、アメリカにおける全体のビール総需要も前期を下回る見込みです。特にクラフトビール市場は引き続き減速しており、前年を下回る状況が続いています。この結果、海外ブランドのビールの売上数量は前期を下回りました。これに対し、北米でのサッポロブランドビールの売上数量は、主にアメリカ国内での販売シナジーの発揮による販売網の強化が進み前期比111%となりました。

(外食)

  • ・外食需要は、社会経済活動の正常化が進み、消費活動や旅行など人流の回復が見られたことで好調に推移しました。
  • ・そのような中、サッポログループの外食事業は、価格改定や来店客の回復、インバウンド層やシニア層の獲得により、外食事業の既存店売上高は前期比で107%となりました。
  • ※ RTD : Ready To Drinkの略。購入後そのまま飲める缶チューハイ等のアルコール飲料

売上高
前期比 20 億円 1.6 %減
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当期の概況
  • ・売上収益は、国内市場における商品改廃や海外飲料の輸出売上減少等の影響により、前期から減収となりました。
  • ・事業利益は、原材料高騰の影響を受けたことに加え、海外飲料の輸出売上減少等の影響があったものの、価格改定や構造改革による効果が寄与したことにより、食品飲料事業全体では前期から増益となりました。
  • ・営業利益は、国内食品飲料における固定資産の減損損失戻入益や土地売却益等の計上により、前期から増益となりました。

(単位:

  • 売上収益
    1,179億円(前期比20億円、1.6%減)
  • 事業利益
    34億円(前期比18億円、109.9%増)
  • 営業利益
    52億円(前期比35億円、207.7%増)

食品飲料事業に属する国内食品飲料、海外飲料の詳細は次のとおりです。

(国内食品飲料)

  • ・国内の飲料総需要は、前期比99%と推定されます。
  • ・そのような中、サッポログループの国内飲料の売上金額は、レモン事業の主力ブランド商品「キレートレモン」が前期比114%、コーン茶を中心に「TOCHIとCRAFT」シリーズ茶系飲料が前期比109%と好調に推移しましたが、飲料全体では商品改廃等により、前期比97%となりました。また、主力ブランド商品「ポッカレモン100」瓶3品を「高めの血圧(収縮期血圧)を下げる」機能性表示食品としてリニューアル発売して以降、多くのお客様にご好評いただき、売上金額は前期比108%と好調に推移しています。
    国内食品飲料の売上金額は前期比96.0%となりました。

(海外飲料)

  • ・シンガポールでは、インフレの継続により市場全体の需要がやや低下しており、売上金額は前期比95%(現地通貨ベース)となりました。また、注力エリアであるマレーシアでは、製品カテゴリーやエリアを絞った販売活動と継続的な販売体制の改善を並行して行ったことにより、売上金額は前期比118%(現地通貨ベース)となりました。
  • ・上記を除く輸出事業では、前年に中東にて財務状況の悪化が生じた取引先に対しての販売停止等がありましたが、新たな取引先との契約を完了し、2024年8月より輸出を再開しています。

売上高
前期比 29 億円 13.4 %増
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当期の概況
  • ・首都圏のオフィス賃貸市場では、稼働率及び平均賃料水準は回復傾向にあり、特に都心5区(港区・千代田区・中央区・新宿区・渋谷区)の中で渋谷区のオフィス空室率は他区と比較して低く、それに伴い賃料も上昇傾向にあります。
  • ・そのような中、売上収益は、「恵比寿ガーデンプレイス」のオフィス稼働率の向上、インバウンド需要の継続による「サッポロファクトリー」のアウトドアブランド商品の需要増、また、私募ファンドへのエクイティ投資による配当収入等により、前期から増収となりました。
  • ・事業利益は、人件費高騰等による管理費用増加や、2024年1月にオープンした「ホテル創成札幌 Mギャラリーコレクション」の開業コストの計上がある一方、売上収益の増収効果により前期から増益となりました。
  • ・営業利益は、2023年の不動産売却益の反動等により、前期から減益となりました。

(単位:

  • 売上収益
    246億円(前期比29億円、13.4%増)
  • 事業利益
    78億円(前期比21億円、35.7%増)
  • 営業利益
    73億円(前期比15億円、17.2%減)

対処すべき課題

(1)サッポログループの経営理念と提供価値

サッポログループは、「潤いを創造し 豊かさに貢献する」を経営理念に掲げ、「ステークホルダーの信頼を高める誠実な企業活動を実践し、持続的な企業価値の向上を目指す」ことを経営の基本方針としています。

【サッポログループが提供する価値】

「全ての事業が提供する時間と空間で、人々と地域社会のWell-beingに貢献」
サッポログループは、「個性かがやくブランド」と「お客様や地域とのつながり」という資産を活用し、”時間”と”空間”という2つの側面から、独自のブランド体験を創造してきました。
時代とともに変容する“豊かさ”の本質によりいっそう向き合い、明日につながる、自然、社会、心の“豊かさ”に貢献していきます。

(2)中期経営計画(2023~26)

1876年の創業以来、様々なイノベーションを発揮し、お客様に潤いと豊かさをもたらす商品やサービスをお届けしてきた当社は、2026年に創業150周年を迎えます。

150年を越えて独自の存在価値を発揮し続けるために、2023年~2026年までの4か年の経営計画を策定し、推進しております。本計画のポイントは、事業ポートフォリオの見直しと、各事業のポジショニングに沿ったグループマネジメントを実現し、資本効率を高め企業価値を向上させていくことです。ステークホルダーの皆様の期待に確実に応えて参ります。

詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/items/20221109_sh.pdf

<中期経営計画(2023~26)骨子>

(3)サステナビリティ経営の推進

サッポログループを取り巻く社会情勢や事業環境の変化に対応して、「サッポログループ サステナビリティ方針」のもと、「環境との調和」「社会との共栄」「人財の活躍」を柱とするサステナビリティ重点課題を設定しており、なかでも、「脱炭素社会の実現」「自然共生社会の実現」「地域との共栄」「責任ある飲酒の推進」「多様な人財の活躍」は経営上最も注力する課題として位置付けています。重点課題9項目に対しては、それぞれ目標を設定し、その達成に向けて進捗をモニタリングしながら取り組みを推進しています。

また、当社はTCFD・TNFDの提言に賛同しており、気候変動および自然資本に対する企業活動へのリスクと機会の評価・管理について積極的な情報開示を進めています。これからも世界中のサッポログループ従業員と、ステークホルダーとのパートナーシップのもとに、社会価値と経済価値の創出を両立させ、持続可能な社会の実現に向けて取り組んで参ります。

詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/sustainability/

(4)人財戦略

「中期経営計画(2023~26)」の基本方針「Beyond150 ~事業構造を転換し新たな成長へ~」の実現に向けて、すべての価値創出の源泉である「人財」を重要な経営基盤と位置づけ、人財戦略を策定しました。人財戦略では、北海道の「開拓使」をルーツとする創業以来の強みをベースとしながら、事業環境の変化に合わせ新たな価値を創出し続けられるよう、多様な人財が「ちがいを活かして変化に挑む 越境集団となる」ことを目指しています。主には「スピードある成長に向けた積極投資」「経営人財育成」「多様性の促進」「社内外人財の流動的な活用」「エンゲージメント向上と健康促進」を5つの重点施策として定め、より具体的なアクションプラン、KPIに基づき、確実に経営戦略の実行を支えております。

詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/sustainability/human/

(5)DXの推進

2022年3月に発表した「サッポログループDX方針」に則り、グループ内でのDX・IT人財の育成と活躍を推進しております。全社員DX人財化に向けてセグメント毎に育成プログラムを実施して参りました。また、需要予測や商品開発へのAI導入、生成AIの試験利用など様々な場面でデジタル技術の利活用も進んでおり、今後も積極的に推進して参ります。

【サッポログループDX方針(概要)】
方針① お客様接点を拡大

お客さまとつながり、理解を深め、寄り添うこと

方針② 既存・新規ビジネスを拡大

お客さま起点で考えぬかれた新たな価値の創造と、稼ぐ力を増強すること

方針③ 働き方の改革

サッポログループにかかわるあらゆるステークホルダーとともに成長し続けるため自分たちの仕事をもっと楽に、もっと楽しく、働くことに誇りを持てるものにしていくこと

詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/dit/?id=8912

(6)財務戦略

「持続的成長と資本効率重視」をテーマに、構造改革・事業成長による収益力強化と、資産や事業ポートフォリオの見直しにより資本効率を高め企業価値向上を確かなものにします。

財務の健全性は、現状格付を維持することを基本とします。投資については、営業キャッシュフローとのバランスを取りながら、海外への投資を優先することで成長促進を図るとともに、サステナビリティ関連の投資も推進します。なお、M&A等の成長投資の機会には、現状格付を確保できる範囲で機動的に対応します。

株主の皆様への利益還元は、経営上の重要政策と位置付けており、業績や財務状況を勘案して安定した配当を行うことを基本方針としています。今後の配当水準につきましては、連結配当性向30%以上を基本に、1株当たりの年間配当金の下限を42円※に設定し、企業価値向上を伴う配当水準の向上を図ります。なお、特殊要因による一時的な損失や利益計上により、当期利益が大きく変動する場合は、その影響を考慮して配当金額を決定することがあります。

  • ※現中期経営計画を発表した2022年12月期の1株当たり年間配当金

(7)サッポログループの主要事業での取り組み課題

【国内】

● 2026年酒税改正を見据えたビールカテゴリーの強化

● ビールの魅力化を牽引する独自のビールマーケティング

・黒ラベル

過去最大級の情報発信・リアル体験進化による、ファン化スピードの加速

・ヱビス

「YEBISU BREWERY TOKYO」でのリアル体験強化
「CREATIVE BREW」シリーズの展開による、顧客接点拡大

● RTD売上拡大による事業基盤の強化

【海外】

● アメリカ :好調なSAPPORO PREMIUM BEERの販売間口拡大
STONEコアブランドへの集中投資
抜本的な構造改革による、早期の財務体質改善

● カナダ  :各ポートフォリオでの成長戦略構築によるビール成長、コスト構造改革の継続

【外食】

● お客様アンケートやアプリデータの活用等、「顧客体験価値」の向上による既存事業強化

● 投資効率の高いYEBISU BAR等を注力業態として展開し、強固な収益基盤を確立

● 酒類事業におけるブランド発信拠点としての機能強化

【国内食品飲料】

● 国産原料の安定確保と機能性訴求を中心とした価値提供によるレモン総需要の拡大

● スープ事業、飲料事業の収益改善に向けた抜本的な事業構造の見直し

【海外飲料】

● シンガポール:シンガポール国内で確立した高シェアの維持と販売費の最適化による利益最大化

● マレーシア :ブランド投資と販売代理店網強化による成長の加速

【不動産】

● 恵比寿・札幌のまちづくりを通じた企業価値の向上

  • ・保有・関与物件に関わる有形・無形の資産価値向上
  • ・投資運用事業の推進による資産効率(ROA※)向上 (※EBITDA/簿価)

(8)グループ中長期成長戦略

当社は2024年2月14日に「グループ価値向上のための中長期経営方針」を公表し、その具体化に向けて「中長期戦略プロジェクト」で継続的に検討を進めてまいりました。今般、その検討結果の内容を「グループ中長期成長戦略」として、2025年2月14日の取締役会において決議いたしました。その概要は以下のとおりです。

1. 中長期ビジョン及び戦略骨子

当社は、中長期ビジョンである「世界をフィールドに豊かなビール体験、顧客体験を創造する企業」を目指し、以下の5つの戦略を展開します。

2.財務戦略

長期目標としてROE 10%以上を設定し、ROICを指標とした財務管理により、資本効率の向上を目指します。また、持続的な成長を実現するための財務安全性(格付A格)を確保しながら、適切なキャッシュアロケーションを行います。
さらに、上記戦略により収益力を向上させ、2024年から2030年までの事業利益で年平均10%程度の成長を目指します。後述する不動産事業のオフバランスにより資本増加が見込まれ、ROEは一時的に低下する見込みですが、酒類事業への成長投資に資本投下することで利益成長を加速させ、長期視点でのさらなる資本効率性の向上を目指します。
なお、今後の中期的な期間は、当社が取り得る戦略により財務構造が大きく変わる変革期であるため、2030年の財務目標は次期中期経営計画の策定と合わせて検討を進める予定です。

3.不動産事業への外部資本導入

不動産事業への外部資本導入は、グループの経営リソースを酒類事業に集中させ、酒類事業の成長投資原資を捻出し、サッポログループの企業価値向上を目指すものです。サッポロ不動産開発株式会社(以下、SRE)においては、戦略パートナーの資本導入等によりグループからオフバランスするとともに、企業価値を高めることを目指します。
現在十数社から具体的な提案を受けており、恵比寿ガーデンプレイスを保有するSRE株式の譲渡を含む様々な選択肢の中から、最適な方策と時間軸について、2025年内を目途に結論を出す予定です。今後は重要な局面に入るため、経過開示は予定していませんが、重要事象発生時は適時適切に開示いたします。

詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/items/20250214_sh_mlt_ja.pdf

(ご参考)コーポレートガバナンス・ダイジェスト
1.コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方

当社は、サッポログループの「経営理念」、「経営の基本方針」及び「運営基本原則」を定め、これを具現化し、グループ全体の持続的な企業価値向上を図っていくために、グループのコーポレートガバナンスの強化充実を経営上の重要な課題として位置付け、持株会社体制の下でグループ内における監督機能、業務執行機能及び監査機能を明確化し、経営における透明性の向上と経営目標の達成に向けた経営監視機能の強化に努めます。

2.機関設計

当社は、コーポレートガバナンスを一層充実させることに加え、経営の透明性、効率性を高め機動的な意思決定を可能とすることを通じて、さらなる企業価値の向上を図るために、2020年3月に監査等委員会設置会社に移行し、取締役会における独立社外取締役の比率を半数としました。2023年より独立社外取締役の比率を過半数としております。

3.取締役会の構成

当社取締役会は、当社取締役に求める要件である「スキルマトリックス」に基づく知識、経験、能力のバランス、及び多様性の確保の視点から、必要とする人物により取締役会を構成しています。独立社外取締役を過半数とし、また、独立社外取締役・社内取締役の2名の女性取締役を選任し、多様性、透明性の高い体制を構築し、取締役会の実効性確保に努めています。

4.取締役会の諮問機関

当社は、取締役の人事・処遇に係る運営の透明性を高め、経営機構の健全性を維持する目的から、取締役会の諮問機関として「指名委員会」と「報酬委員会」を設置しています。委員長は独立社外取締役より選出することとしています。また、独立社外取締役による、当社及び当社グループの経営戦略、並びにコーポレートガバナンスに関する事項等について情報交換、認識共有を図ることを目的として「社外取締役委員会」を設置しています。

5.政策保有株式
  • ①政策保有株式に関する方針
    当社は、円滑な事業の継続、営業上の関係強化による収益拡大等の視点から、中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合に、政策的に株式を保有することとしています。個別の政策保有株式の保有の適否は、毎年、当社規程に基づき取締役会で検証します。保有に伴う便益やリスク等について、取引の規模や今後の発展性等の定性面を評価した事業性評価や資本コストとの比較等の定量面を評価した投資性評価を総合的に判断し、売却対象とした銘柄は縮減を進めます。
    なお、当社は中期経営計画の方針に基づき、着実に政策保有株式の縮減に取り組んでおり、2024年12月期には、19,710百万円の売却を実施しました。これにより、親会社の所有者に帰属する持分合計に対する保有株式簿価の比率は16%となり、2024年度目標である20%未満を達成いたしました。
    2026年12月期には、親会社の所有者に帰属する持分合計に対する保有株式簿価の比率を10%未満にすることを目標とし、さらなる縮減を進めていく方針です。
  • ②政策保有株式に係る議決権の行使
    当社は、政策保有株式に係る議決権の行使に当たり、当社の保有方針及び投資先の株主共同の利益に鑑み、中長期的な視点から総合的に賛否を判断します。議案の内容等については、必要に応じて投資先と対話を行います。
  • ③銘柄数及び貸借対照表計上額と親会社の所有者に帰属する持分合計
  • ④売却額及び銘柄数の推移

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