事業報告2025年1月1日から2025年12月31日まで
サッポログループ(企業集団)の現況
事業の経過及び成果
サッポログループは、2025年12月24日において、当社の完全子会社であるサッポロ不動産開発株式会社(以下、「SRE」)に対して PAGインベストメント・マネジメント株式会社及びKohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.またはそれぞれの関係者が助言もしくは運営するファンドが共同で出資するSPARK合同会社が出資すること等を含む一連の取引(以下、「本件取引」)を決議し、かかる一連の取引に関する契約を締結いたしました。
これに伴い、不動産事業の一部を非継続事業に分類しており、当連結会計年度及び前連結会計年度についても同様の形で表示しております。売上収益、事業利益及び営業利益については、非継続事業を除いた継続事業の金額を、親会社の所有者に帰属する当期利益については、継続事業及び非継続事業を合算した数値を表示しております。非継続事業の詳細は「第102回定時株主総会招集ご通知 交付書面への記載を省略した事項」の「Ⅷ.非継続事業に関する注記」をご参照ください。
なお、本件取引に先立ち、SREが保有する恵比寿ガーデンプレイスの信託受益権の30%、GINZA PLACE及びサッポロガーデンパークの一部を、同じく完全子会社であるサッポロビール株式会社に移管することとしております。
また、サッポログループは、従来「酒類事業」「食品飲料事業」「不動産事業」の3区分を報告セグメントとしておりましたが、当期より「酒類事業」「食品飲料事業」の2区分に変更しております。
当期の経済環境は、地政学リスクの長期化や原材料・エネルギー価格の高騰に伴う物価上昇、米国の関税政策等による世界経済への影響の懸念等を背景に、先行き不透明な状況が続きました。
このような状況の中、サッポログループは「中期経営計画(2023~26)」の3年目として、構造改革の断行と成長の加速によりさらなる収益力強化に向けた取り組みを進め、着実な成果をあげております。
連結売上収益は、国内市場におけるビールの好調な販売と4月の価格改定による増収の影響があったものの、食品飲料事業の構造改革に伴う減収の影響により、前期比で減収となりました。
連結事業利益は、酒類事業の増収効果に加え、食品飲料事業のコスト構造改革や前期のIT投資の反動減等により、前期から増益となりました。
連結営業利益は、前期に計上した「STONE BREWING CO., LLC」の株式を取得した際に生じたのれんの減損損失の反動等により、前期から増益となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、為替相場の変動に伴い前期から為替差益が減少した一方、連結営業利益の増益等により、前期から増益となりました。
事業セグメント別の概況
当期の概況
- ・売上収益は、海外ブランドビールの売上数量が減少したものの、国内市場におけるビールの好調な販売と4月の価格改定の影響により、前期から増収となりました。
- ・事業利益は、主に国内酒類の増収効果により前期から増益となりました。
- ・営業利益は、事業利益増加に加え、那須工場の売却等により前期から増益となりました。
(単位:)
-
売上収益
4,002億円(前期比59億円、1.5%増) -
事業利益
285億円(前期比71億円、33.1%増) -
営業利益
303億円(前期比230億円、315.4%増)
酒類事業に属する国内酒類、海外酒類、外食の状況は次のとおりです。
(国内酒類)
- ・景況感の悪化や4月の価格改定の影響等もあり、日本国内の業務用市場・家庭用市場共に軟調に推移し、ビール類(ビール・発泡酒(含む発泡酒②))の総需要は前期比96%と推定されます。また、ビールの総需要は前期比99%と推定されます。
- ・当期は、2026年10月の酒税改定を見据えてビールへの取り組みをさらに強化すると共にRTDを中心に事業の成長に注力しております。
- ・そのような中、「サッポロ生ビール黒ラベル」の缶製品の売上数量は前期比107%、「ヱビスビール」の缶製品の売上数量は前期比102%と好調に推移したことにより、サッポログループの国内におけるビール類合計の売上数量は、総需要を上回る前期比99%になりました。また、RTD缶の売上数量は前期比108%となりました。
- ※RTD:Ready To Drinkの略。購入後そのまま飲める、缶チューハイ等のアルコール飲料
(海外酒類)
- ・北米ビール市場は、消費者需要の弱含みとカテゴリー構成の変化により、前期比で軟調に推移しました。なかでも米国のクラフトビールは市況の弱さが続き、当社の海外ブランドの売上数量は前期を下回りました。一方、SAPPOROブランドは、重点エリアにおけるディストリビューション拡大に加え、ブランド世界観を一貫して訴求するコミュニケーションを強化したことにより、北米での売上数量は前期比105%と堅調に推移しました。
(外食)
- ・外食需要は、社会経済活動の正常化による人流、対面サービス消費の回復が緩やかに続き、堅調に推移しました。そのような中、インバウンド需要の取り込みやシニア層の顧客獲得、メニューや価格の改定により、外食事業の既存店売上高は前期比で104%となりました。
当期の概況
- ・売上収益は、国内市場における昨年までの事業譲渡等の構造改革の影響や、海外飲料のマレーシア工場での一時的な稼働停止及び稼働率低下に伴う売上減少の影響等により、前期から減収となりました。
- ・事業利益は、原材料高騰の影響を受けたものの、コスト構造改革による効果が寄与したことにより、前期から増益となりました。
- ・営業利益は、主に神州一味噌󠄁株式会社の株式及び同社に対する債権の譲渡契約締結に伴う減損損失の計上や、前期の固定資産の減損損失戻入益や土地の売却益の計上の反動減等により、前期から減益となりました。
(単位:)
-
売上収益
1,066億円(前期比113億円、9.6%減) -
事業利益
42億円(前期比8億円、23.3%増) -
営業利益
19億円(前期比33億円、63.8%減)
食品飲料事業に属する国内食品飲料、海外飲料の状況は次のとおりです。
(国内食品飲料)
- ・ 国内の飲料総需要は、前期比97%と推定されます。そのような中、サッポログループの国内飲料の売上金額は、飲料の主力ブランドである「キレートレモン」が前期比109%と堅調に推移しました。「北海道コーン茶」シリーズや「北海道富良野ホップ」といった独自価値をもつ商品が、それぞれ前期比2桁増と好調であったものの、飲料全体では商品改廃等により、前期比94%となりました。
- ・また、主力ブランドである「ポッカレモン100」は前期比117%と引き続き好調に推移しております。
(海外飲料)
- ・2025年3月初旬よりマレーシア工場において発生しておりました製品パッケージの不具合につきましては、現在は正常化しております。
- ・そのような中、シンガポールにおいては、嗜好の多様化に伴い既存市場の需要が低下傾向にある市場環境も影響し、売上金額は前期比93%(現地通貨ベース)となりました。
- ・また、注力エリアであるマレーシアにおいても、新規販売代理店の販売網による売上拡大を図る一方で、製造状況の影響を受け売上金額は前期比85%(現地通貨ベース)に留まりました。
- ・上記を除く輸出事業においては、2024年8月より中東への輸出を再開しており、昨今中東情勢が悪化し、その影響があるものの、売上金額は前期比108%(現地通貨ベース)となりました。
当期の概況
- ・首都圏のオフィス賃貸市場では、稼働率及び平均賃料水準が共に堅調に推移しており、特に都心5区の中でも渋谷区のオフィス空室率は他区と比較して低く、それに伴い賃料も上昇傾向にあります。
- ・そのような中、「恵比寿ガーデンプレイス」における高いオフィス稼働率の維持、シネマ・催事による「サッポロファクトリー」の好調な集客、さらに、2024年に取得した物件による賃貸収入の増加により、前期から増収となりました。
-
・なお、サッポログループは、2025年12月24日に開示した「不動産事業への外部資本導入に伴う連結子会社の異動に関するお知らせ」に記載のとおり、不動産事業に関する一連の取引に伴い、当連結会計年度より不動産事業を非継続事業に分類しております。
詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/items/1_ja_re_251224.pdf
対処すべき課題
(1)サッポログループの経営理念と提供価値
サッポログループは、「潤いを創造し 豊かさに貢献する」を経営理念に掲げ、「ステークホルダーの信頼を高める誠実な企業活動を実践し、持続的な企業価値の向上を目指す」ことを経営の基本方針としています。
【サッポログループが提供する価値】
「全ての事業が提供する時間と空間で、人々と地域社会のWell-beingに貢献」
サッポログループは、「個性かがやくブランド」と「お客様や地域とのつながり」という資産を活用し、”時間”と”空間”という2つの側面から、独自のブランド体験を創造してきました。
時代とともに変容する“豊かさ”の本質によりいっそう向き合い、明日につながる、自然、社会、心の“豊かさ”に貢献していきます。
(2)中期経営計画(2023~26)
1876年の創業以来、様々なイノベーションを推進し、お客様に潤いと豊かさをもたらす商品やサービスをお届けしてきた当社は、本年、創業150周年を迎えます。
150年を越えて独自の存在価値を発揮し続けるために、2023年~2026年までの4か年の経営計画を策定しました。本計画のポイントは、事業ポートフォリオの見直しと、各事業のポジショニングに沿ったグループマネジメントを実現し、資本効率を高め企業価値を向上させていくことです。このような取り組みを着実に進めた結果、本中計で掲げていた2026年の財務目標:ROE8%を、2025年に一年前倒しで達成いたしました。引き続き、ステークホルダーの皆様の期待に確実に応えてまいります。
詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/items/20221109_sh.pdf
<中期経営計画(2023~26)骨子>
(3)サステナビリティ経営の推進
サッポログループを取り巻く社会情勢や事業環境の変化に対応して、「サッポログループ サステナビリティ方針」のもと、「環境との調和」「社会との共栄」「人財の活躍」を柱とするサステナビリティ重点課題を設定しており、なかでも、「脱炭素社会の実現」「自然共生社会の実現」「地域との共栄」「責任ある飲酒の推進」「多様な人財の活躍」は経営上最も注力する課題として位置付けています。重点課題9項目に対しては、それぞれ目標を設定し、その達成に向けて進捗をモニタリングしながら取り組みを推進しています。
また、当社はTCFD・TNFDの提言に賛同しており、気候変動および自然資本に対する企業活動へのリスクと機会の評価・管理について積極的な情報開示を進めています。これからも世界中のサッポログループ従業員と、ステークホルダーとのパートナーシップのもとに、社会価値と経済価値の創出を両立させ、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。
詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/sustainability/
(4)人財戦略
「中期経営計画(2023~26)」の基本方針「Beyond150 ~事業構造を転換し新たな成長へ~」の実現に向けて、すべての価値創出の源泉である「人財」を重要な経営基盤と位置づけ、人財戦略を策定しました。人財戦略では、北海道の「開拓使」をルーツとする創業以来の強みをベースとしながら、事業環境の変化に合わせ新たな価値を創出し続けられるよう、多様な人財が「ちがいを活かして変化に挑む 越境集団となる」ことを目指しています。主には「スピードある成長に向けた積極投資」「経営人財育成」「多様性の促進」「社内外人財の流動的な活用」「エンゲージメント向上と健康促進」を5つの重点施策として定め、より具体的なアクションプラン、KPIに基づき、確実に経営戦略の実行を支えております。
詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/sustainability/human/
(5)DXの推進
2022年3月に発表した「サッポログループDX方針」に基づき、DX・ITの人財育成や基盤整備を推進しています。
人財育成では、全社員DX人財化を目指し、全社eラーニングや選抜型研修を継続的に実施しています。また、グループ共通のデータ活用基盤「SAPPORO DATA FACTORY」を本格稼働し、出荷情報等の社内データと気象データ等のオープンデータを統合・分析できる環境を整備することで、意思決定の迅速化と高度化を進めています。
さらに、サッポログループ独自の生成AIツール「SAPPORO AI-Stick(相棒)」を全社に導入し、業務効率化や新たな価値創出を加速するとともに、AI・データの利活用を通じてお客様接点の拡大、ビジネス成長、働き方改革を推進し、DXによる企業価値向上を進めてまいります。
【サッポログループDX方針(概要)】
お客さまとつながり、理解を深め、寄り添うこと
お客さま起点で考えぬかれた新たな価値の創造と、稼ぐ力を増強すること
サッポログループにかかわるあらゆるステークホルダーとともに成長し続けるため自分たちの仕事をもっと楽に、もっと楽しく、働くことに誇りを持てるものにしていくこと
詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/dit/?id=8912
(6)財務戦略
「持続的成長と資本効率重視」をテーマに、構造改革・事業成長による収益力強化と、資産や事業ポートフォリオの見直しにより資本効率を高め企業価値向上を確かなものにします。
財務の健全性は、現状格付を維持することを基本とします。投資については、営業キャッシュフローとのバランスを取りながら、海外への投資を優先することで成長促進を図るとともに、サステナビリティ関連の投資も推進します。なお、M&A等の成長投資の機会には、現状格付を確保できる範囲で機動的に対応します。
株主の皆様への利益還元は、経営上の重要政策と位置付けており、業績や財務状況を勘案して安定した配当を行うことを基本方針としています。2025年11月の業績予想修正に基づき、2025年の期末配当は従来予想の1株当たり60円から90円へと増配修正をいたしました。今後の配当水準につきましては、12月の配当方針の変更に基づき、DOE※3%以上を目安に、2030年までにDOE4%以上を目指してまいります。
- ※DOE=配当額/親会社の所有者に帰属する持分合計(期首期末平均)
(7)サッポログループの主要事業での取り組み課題
【国内】
● 2026年酒税改正を見据えて、「黒ラベル」「ヱビスビール」を中心としたビールカテゴリーへの投資強化による、総需要を上回る成長の実現
● 好調な“濃いめブランド”の育成や無糖市場への新提案等ポートフォリオ拡充によるRTDのさらなる成長と収益改善
● コスト構造改革による収益力のさらなる強化
【外食】
● 「顧客体験価値」向上によるリピーター獲得、ブランド力の強化
● 酒類事業における顧客接点、ブランド発信拠点としての機能強化
【国内食品飲料】
● 国産レモン原料の安定確保と機能性訴求を中心とした価値提供によるレモン総需要の拡大
● スープ事業、飲料事業の収益改善に向けた抜本的な事業構造の見直し
【酒類】
「SAPPORO PREMIUM BEER」の成長とさらなる構造改革の推進
Sleemanブランドの再育成、ノンアル・RTDの取組強化
アライアンスを含めた事業構造見直しによる収益基盤の強化
【飲料】
無糖・低糖茶カテゴリーの強化によるシェア拡大と販売費の最適化による利益最大化
商品ポートフォリオの見直しとアライアンス強化による収益性改善
- (注1)
- 従来の報告セグメント「酒類事業」及び「食品飲料事業」から「国内事業」及び「海外事業」へ2026年12月期第1四半期決算より変更いたします。変更後の報告セグメント「国内事業」は、「国内酒類」、「外食」及び「国内食品飲料」で構成し、「海外事業」は、「海外酒類」及び「海外飲料」で構成いたします。
詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/items/seg_260213.pdf
- (注2)
- 当社は、2025年12月24日に開示した「不動産事業への外部資本導入に伴う連結子会社の異動に関するお知らせ」に記載のとおり、不動産事業に関する一連の取引に伴い、当連結会計年度より不動産事業を非継続事業に分類しております。
詳細はホームページをご参照ください。https://www.sapporoholdings.jp/news/items/1_ja_re_251224.pdf
(8)グループ中長期成長戦略
当社は2024年2月14日に「グループ価値向上のための中長期経営方針」を公表し、その方針に基づく具体的な戦略として「グループ中長期成長戦略」を2025年2月14日に公表いたしました。その概要は以下のとおりです。
1. 中長期ビジョン及び戦略骨子
当社は、中長期ビジョンである「世界をフィールドに豊かなビール体験、顧客体験を創造する企業」を目指し、以下の5つの戦略を展開します。
2.財務戦略
長期目標としてROE10%以上を設定し、ROICを指標とした財務管理により、資本効率の向上を目指します。また、持続的な成長を実現するための財務安全性(格付A格)を確保しながら、適切なキャッシュアロケーションを行います。
さらに、上記戦略により収益力を向上させ、2024年から2030年までの事業利益で年平均10%程度の成長を目指します。2026年以降、不動産事業のオフバランスにより資本増加が見込まれ、ROEは一時的に低下する見込みですが、酒類事業への成長投資に資本投下することで利益成長を加速させ、長期視点でのさらなる資本効率性の向上を目指します。
なお、今後の中期的な期間は、当社が取り得る戦略により財務構造が大きく変わる変革期であるため、2030年の財務目標は次期中期経営計画策定の中で検討していきます。
(9)中期経営計画(2027~30)の策定
現在、当社では2027年~2030年までの4か年を対象とする中期経営計画の策定を進めております。2026年7月には事業持株会社体制への移行を予定しておりますが、2027年からの中期経営計画では、グループの総合力を結集し、成長領域への重点投資、収益構造の強化、そして持続的な企業価値向上に向けた取り組みを進めていきます。なお、詳細な内容につきましては、2026年度中に確定する予定であり、確定後、速やかに公表いたします。引き続き、株主の皆様に対し透明性の高い情報開示に努めてまいります。
(ご参考) コーポレートガバナンス・ダイジェスト
1.コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、サッポログループの「経営理念」、「経営の基本方針」及び「運営基本原則」を定め、これを具現化し、グループ全体の持続的な企業価値向上を図っていくために、グループのコーポレートガバナンスの強化充実を経営上の重要な課題として位置付け、持株会社体制の下でグループ内における監督機能、業務執行機能及び監査機能を明確化し、経営における透明性の向上と経営目標の達成に向けた経営監視機能の強化に努めます。
2.機関設計
当社は、コーポレートガバナンスを一層充実させることに加え、経営の透明性、効率性を高め機動的な意思決定を可能とすることを通じて、さらなる企業価値の向上を図るために、2020年3月に監査等委員会設置会社に移行し、取締役会における独立社外取締役の比率を半数としました。2023年より独立社外取締役の比率を過半数としております。
3.取締役会の構成
当社取締役会は、当社取締役に求める要件である「スキルマトリックス」に基づく知識、経験、能力のバランス、及び多様性の確保の視点から、必要とする人物により取締役会を構成しています。独立社外取締役を過半数とし、また、独立社外取締役・社内取締役の2名の女性取締役を選任し、多様性、透明性の高い体制を構築し、取締役会の実効性確保に努めています。
4.取締役会の諮問機関
当社は、取締役の人事・処遇に係る運営の透明性を高め、経営機構の健全性を維持する目的から、取締役会の諮問機関として「指名委員会」と「報酬委員会」を設置しています。委員長は独立社外取締役より選出することとしています。また、独立社外取締役による、当社及び当社グループの経営戦略、並びにコーポレートガバナンスに関する事項等について情報交換、認識共有を図ることを目的として「社外取締役委員会」を設置しています。
5.政策保有株式
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①政策保有株式に関する方針
当社は、円滑な事業の継続、営業上の関係強化による収益拡大等の視点から、中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合に、政策的に株式を保有することとしています。個別の政策保有株式の保有の適否は、毎年、当社規程に基づき取締役会で検証します。保有に伴う便益やリスク等について、取引の規模や今後の発展性等の定性面を評価した事業性評価や資本コストとの比較等の定量面を評価した投資性評価を総合的に判断し、売却対象とした銘柄は縮減を進めます。
なお、当社は中期経営計画の方針に基づき、着実に政策保有株式の縮減に取り組んでおり、2025年12月期には、9,056百万円の売却を実施しました。これにより、親会社の所有者に帰属する持分合計に対する保有株式簿価の比率は14%となりました。
また、2026年12月期には、親会社の所有者に帰属する持分合計に対する保有株式簿価の比率を10%未満にすることを目標としておりましたが、同期間に予定しております不動産事業への外部資本導入に伴い、親会社の所有者に帰属する持分合計が増加する見込みとなることから、これらの影響を総合的に勘案し、当該比率の目標を5%未満に見直すことといたしました。
引き続き政策保有株式の縮減を進め、資本効率の向上に努めてまいります。 -
②政策保有株式に係る議決権の行使
当社は、政策保有株式に係る議決権の行使に当たり、当社の保有方針及び投資先の株主共同の利益に鑑み、中長期的な視点から総合的に賛否を判断します。議案の内容等については、必要に応じて投資先と対話を行います。 -
③銘柄数及び貸借対照表計上額と親会社の所有者に帰属する持分合計
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④売却額及び銘柄数の推移