株主の皆様へ

株主の皆様には日頃のご支援に対し深く感謝申し上げます。

第30期(2025年2月期)は、世界的なインフレ圧力の緩和とともに、円安基調は継続したものの、その影響は徐々に安定化し、国内消費の活性化により日本経済は緩やかな回復基調を示しました。

また、地政学的リスクの継続や資源価格の変動など不確実性が残る中、日本企業は構造改革と生産性向上に注力する展開となりました。

一方、IT業界においては、生成AIの急速な進化によりビジネスモデルの変革が加速しています。企業は競争力維持のために、AIの導入・活用を積極的に推進し、従来の業務プロセスを根本から見直し始める動きが目立ってきました。さらに、労働人口減少が深刻化する中、効率化や自動化への投資は増加の一途をたどり、クラウドサービス、SaaS導入、データ活用基盤の整備などの分野で需要が拡大しています。

このような状況下で、第30期(2025年2月期)は、DX需要の拡大によりERP事業とObject Browser事業が堅調に推移しました。加えて、新たにスタートしたSAP事業及び製造業特化事業も順調な立ち上がりを見せ、今後の成長に手応えを得ることができました。AI事業は生成AIの取り組みを推進することで新たな収益基盤としてまいります。

当社は、2025年3月14日をもって創業30周年を迎えました。最新の技術を採り入れ、これまで培ってきた強みを活かしながら、新たなビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。

第31期(2026年2月期)は、AIと各事業とのシナジー創出に注力し、持続的な成長基盤の強化を図るとともに、専門人材の確保・育成を戦略的に進め、変化の激しい市場環境に対応できる人的資本の基盤作りを推進します。

株主総会では、当社を取り巻く事業環境や今後の戦略、見通しについてご説明します。

今後とも、変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

2025年5月

代表取締役社長