株主の皆様へ

株主の皆様におかれましては、平素より格別のご厚情を賜り厚くお礼申し上げます。

―2022年度を振り返って

代表取締役社長に就任して1年が経過し、様々な変化のある中、各計画や施策を実行してまいりました。

①外部環境の激変する中での経営の推進

ロシアのウクライナ侵攻、石炭価格の高騰、中国のゼロコロナ政策による経済停滞と海外市況の低迷等事業を取り巻く外部環境が激しく変化する中で経営を推進してまいりました。

②新中期経営計画の発表とスペシャリティ成長戦略の実行

昨年8月に2022年度から始まる3カ年の新しい中期経営計画を発表し、2024年度売上高1兆1,600億円、営業利益1,500億円を目標として定めました。

スペシャリティを収益の柱とすべく、2030年度にスペシャリティで営業利益1,000億円の中長期経営目標を掲げました。スペシャリティ成長戦略の一環として、

  • 米国Tosoh SMD Inc.のスパッタリングターゲット製造設備の増強
  • 南陽事業所の分離精製剤の増設(GT-4)
  • マテリアルズ・インフォマティクス(MI)センターの設立

を決定致しました。

③カーボンニュートラルへの挑戦

昨年1月に発表した「カーボンニュートラルヘの挑戦」の第一弾として、以下に取り組んでおります。

  • 南陽事業所の石炭ボイラー発電設備1基をバイオマスボイラー発電設備に更新を決定
  • 周南コンビナートでのカーボンフリーアンモニアのサプライチェーン構築の検討を開始

―2022年度の実績

2022年度の当社グループの売上高は1兆644億円(前期比15.9%増加)、営業利益は746億円(前期比48.2%減少)、経常利益は900億円(前期比43.9%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は503億円(前期比53.4%減少)となりました。

期末配当金につきましては、1株当たり40円とし、中間配当金40円と合わせ、年間80円とさせていただきました。

―2023年度について

2023年度もロシアのウクライナ侵攻や米中対立等の国際情勢を始めとした不透明な状況が続きます。しかし、コロナ緩和に伴う経済活動の活発化に伴いコモディティや燃料価格等の市況が徐々に回復することを期待しつつ、中期経営計画で掲げた目標の達成に向かって、重要研究開発の促進、GHG削減への取り組みなど各計画を戦略的に実行していきます。

今後とも一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長
社長執行役員
桒田 守