株主の皆さまへ

株主の皆さまには、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

当社第162期招集ご通知をお届けするにあたり、謹んでご挨拶申し上げます。

当期は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が徐々に緩和され、国内経済は全体としては緩やかな回復基調が続きましたが、期初の想定を大幅に上回る原材料価格の上昇や円安の進行によって調達コストが大幅に上昇するなど、大変厳しい事業環境で推移しました。

このような環境のもと、当社グループは、新中期経営計画「Vision(ビジョン)2030 1st(ファースト) STAGE(ステージ)」をスタートさせ、3つの成長戦略である「4つの提供価値領域における成長加速」、「成長に向けた事業基盤への変革」、「変革を実現するダイナミズムの創出」にもとづく施策をスピーディに進めるとともに、環境、社会課題解決に向けたサステナビリティへの取組みにも注力しました。

国内では、主力ブランドを中心に付加価値の高い新製品や環境に配慮した新製品を発売し、効率的なマーケティング施策により育成に努めました。海外では、市場が回復する中、積極的なプロモーション活動などにより、東南アジア、北東アジアの主要国において、前期を上回る売上成長を果たすことができました。併せて、現地パートナーとの合弁会社設立によるバングラデシュへの本格的な進出を決定し、将来の事業拡大に向けた布石を打つことができました。一方、国内外での想定を大幅に上回る原材料価格の高騰に対しては、店頭プロモーションの効率化や販売価格の見直しを進めるとともに、コストダウン施策や費用の抑制に全社を挙げて取り組み、影響の吸収に最大限努めました。

以上のような取組みの結果、当期の連結業績は、売上高、利益ともに年初の公表を達成することができました。

配当金につきましては、株主の皆さまへの利益還元を継続的かつ安定的に実施する方針のもと、前期に対し1円増配し、1株につき25円(中間配当金12円、期末配当金13円)とさせていただきました。

なお、本年2月に発表いたしましたとおり、当社は3月30日付で竹森征之氏が新社長に就任し、今回お諮りする取締役選任議案がご承認いただけましたら、私は代表権のある会長に就き、竹森氏も代表取締役に就任する予定です。新体制において一層戦略の推進を加速し、事業の発展と社会への貢献を進めることで、企業価値の向上を目指してまいります。

株主の皆さまには、一層のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2023年3月
代表取締役兼社長執行役員 掬川 正純