第63期 事業報告(2025年4月1日から2026年3月31日まで)

1 経営の基本方針

中長期的な事業戦略「ORIX Group Growth Strategy 2035」

2023年に当社が策定したパーパスを実現するため、以下の3つの戦略的投資領域を定めた上で、オリックスグループの強みとして長年培ってきた「事業価値創造」と「顧客課題解決」の2つのビジネスモデルを生かした事業戦略を通じて、社会にインパクトをもたらしてまいります。

「テクノロジーの進化」に焦点をあて、未来経済における新たなインパクト創造を目指す“Pathways”
「世界の人口増加・動態変化」に着目し、変化する世界の中で、持続可能な成長をサポートする“Growth”
「地球温暖化・限りある資源」をテーマとし、これらの課題に対してポジティブなインパクトを与える“Impact”
これらの領域において、各セグメントの強みを掛け合わせ、協業をより一層強化していくことで、規模感のある事業展開を実現してまいります。

目標とする経営指標

当社は、純利益成長に加えてROEを最重要の経営指標として位置づけ、TSR(株主総利回り)の向上を図ってまいります。長期ビジョンとして、2035年3月期のROE15%、当期純利益1兆円を定量目標とし、その中間目標として2028年3月期のROE11%を目指します。

安定的な株主還元として、「配当性向39%もしくは前期実績の高い方」の配当実施を継続するとともに、信用格付けA格相当の財務健全性を維持することを前提に、ROE目標を重視し、機動的な自社株買いを実施します。
また、第三者からの運用受託資産を増やし、2026年3月時点で81兆円の受託資産残高(AUM)を、2028年3月期には100兆円まで伸長させることを目標とし、長期的にはさらなる拡大を目指していきます。

「ORIX Group Purpose & Culture」

中長期的な事業戦略、目標とする経営指標の基礎となるものは「ORIX Group Purpose & Culture」です。
「Purpose」と「Culture」を軸に、グローバルでさらなる一体感を醸成し、企業価値向上を目指します。

Purposeは、オリックスグループの社会における存在意義であり、私たちのすべての活動の根幹となるものです。
Cultureは、Purposeを実現するために、世界中のオリックスグループ社員が大切にする共通の価値観です。

2 オリックスグループの現況に関する事項

「2.オリックスグループの現況に関する事項」における記載は、米国預託証券の発行等に関して要請されている用語、様式および作成方法(以下、「米国会計基準」)に基づいています。

当期の事業の経過およびその成果

当期は、世界的に不安定な事業環境下にあったものの、当期純利益は過去最高益を3期連続で更新し、4,473億円となりました。ROEは、10.4%となり、着実に進展しております。

財産および損益の状況(米国会計基準)

剰余金の配当等の決定に関する方針

当社は、事業活動で得られた利益を事業基盤の強化や成長のための投資に活用することにより、株主価値の増大に努めています。同時に、業績を反映した安定的かつ継続的な配当を実施致します。また、自己株式取得につきましては、経営環境、株価の動向、財務状況および目標とする経営指標等を勘案の上、弾力的・機動的に実施します。

これらの基本方針の下、当期の配当性向は39%とし、1株当たりの年間配当金を156.10円(中間配当金は支払済みの93.76円、期末配当金は62.34円)と致します。なお、配当の決定につきましては、会社法第459条第1項に基づき、取締役会の決議により剰余金の配当をすることができる旨を定款に定めています。また、当期は、合計1,500億円の自己株式取得を行いました。

1株当たりの配当金の過去5年間の推移は以下のとおりです。

主要な事業内容および主要な営業所ならびに使用人の状況

セグメント情報 <業績等の概況>

法人営業・メンテナンスリース

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セグメント利益は、オペレーティング・リース収益および持分法投資損益が増加したことにより、前期に比べて12%増の1,007億円になりました。

不動産

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セグメント利益は、オペレーティング・リース収益が減少したものの、サービス収入や持分法投資損益が増加したことにより、前期に比べて11%増の785億円になりました。

事業投資・コンセッション

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セグメント利益は、子会社・持分法投資売却損益が減少したものの、持分法投資損益、商品および不動産売上高、およびサービス収入が増加したことにより、前期に比べて27%増の1,256億円になりました。

環境エネルギー

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セグメント利益は、子会社・持分法投資売却損益や有価証券売却・評価損益および受取配当金が増加し、長期性資産評価損が減少したことにより、前期に比べて1,207億円増の1,158億円になりました。

保険

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セグメント利益は、生命保険料収入および運用益が増加したことにより、前期に比べて38%増の1,029億円になりました。

銀行・クレジット

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セグメント利益は、有価証券売却・評価損益および受取配当金が減少したことにより、前期に比べて7%減の272億円になりました。

輸送機器

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セグメント利益は、サービス収入が増加したものの、販売費および一般管理費の増加や持分法投資損益が減少したことにより、前期に比べて1%減の666億円になりました。

ORIX USA

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セグメント利益は、有価証券売却・評価損益および受取配当金が増加したものの、営業権および無形資産の減損や販売費および一般管理費の増加、子会社・持分法投資売却損益の減少や信用損失費用の増加により、前期に比べて98%減の10億円になりました。

ORIX Europe

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セグメント利益は、子会社・持分法投資売却損益やサービス収入が増加したことにより、前期に比べて42%増の631億円になりました。

アジア・豪州

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セグメント利益は、持分法投資損益や子会社・持分法投資売却損益が増加したことにより、前期に比べて49%増の512億円になりました。

資金調達等についての状況(重要なもの)

① 資金調達の状況

オリックスグループの長短借入債務および預金の受け入れによる資金調達は当期末で9兆1,636億円になっています。そのうち金融機関からの調達については大手銀行、地方銀行、外資系銀行、生損保会社等、調達先は多岐にわたり、その数は約200社です。資本市場での調達については、社債、ミディアム・ターム・ノート(MTN)、コマーシャル・ペーパー(CP)、資産の証券化に伴う支払債務などで構成されています。

当期は借入債務の長期化、返済額の集中緩和などの施策を実施しました。今後も調達のバランスを考慮しながら、財務の安定化を図っていきます。

② 設備投資の状況

当期中に、主に法人営業・メンテナンスリースセグメント、不動産セグメント、アジア・豪州セグメントおよび輸送機器セグメントにおいて、オペレーティング・リース事業用の賃貸設備として総額7,394億円の投資を行いました。また、環境エネルギーセグメントの太陽光発電設備および風力発電設備などを中心に、社用設備や賃貸目的以外の事業用設備として総額417億円の投資を行いました。

③ 事業の譲渡・譲受け、合併・分割、株式等の取得・処分等の状況

該当事項はありません。

④ 主要な借入先およびその借入額(2026年3月31日現在)

オリックスグループの金融機関借入は当社を中心に行っており、当期末におけるオリックスグループの主な借入先は以下のとおりです。

対処すべき課題

オリックスグループは、企業の持続的な成長を可能にするために、以下のような取組を進めています。

    ビジネスモデルの変革

    自己のバランスシートを活用して収益を創出するビジネスは、自己資本の水準や信用力に応じて、金融機関や資本市場からの資金調達に制約を受けるため、資産規模の拡大を通じた利益成長には一定の限界があります。当社グループの持続的な利益成長を実現するためには、限られた資本から効率的に収益を生み出す事業への転換を促進することが重要となり、資本収益性の高いビジネスモデルへの変革を推進していきます。

    ポートフォリオの最適化

    資本効率が相対的に低い資産を保有または事業継続すると、当該資産・事業を保持するための資本が滞留し、グループ全体のROE向上や企業価値の最大化の制約要因となります。このため、既存の資産・事業及び新規投資案件ごとに資本効率性や成長性を精査した上で適切に資本を配分し直し続けることが重要です。信用格付けの変動などグループ全体の資金調達力へ与える影響も踏まえながら、グループ全体でポートフォリオの最適化を進めていきます。

    新規事業の創出

    当期純利益1兆円への利益成長を目指していく上で、これまでの枠組み(事業領域・収益構造・組織体制)にとらわれない新たな収益源を確立していくことが必要となります。「ORIX Group Growth Strategy 2035」で定める戦略的投資領域をはじめとするグローバルな潮流を捉えた有望な領域において新たな価値創造を実現し、グループの収益源の多様化を進め、当期純利益の成長と資本効率向上の両立を目指していきます。

連結計算書類