事業報告(2019年4月1日から2020年3月31日まで)
企業集団(連結)の現況に関する事項
(記載金額は,億円(百万円)未満を切捨て表示しております。)
事業の経過及びその成果
当期の連結業績



※連結損益計算書上の
「親会社株主に帰属する当期純利益」
2019年度の日本経済は,企業収益や雇用・所得環境の着実な改善を背景に緩やかな回復傾向が続いたものの,2020年1月下旬以降は新型コロナウイルス感染症の世界経済への影響が懸念されるなど,先行きが不透明な状況となりました。
建設業界においては,官公庁工事で前期に大型案件の受注があった反動や,民間工事で消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられ,業界全体の受注高は前期を下回る水準で推移しました。
このような状況のもと,当社グループの売上高は,完成工事高及び開発事業等売上高の増加により,前期に比べ2.0%増加し1兆6,982億円となりました。利益については,国内建築及び国内土木工事の工事採算の改善などにより完成工事総利益が増加したことに加え,開発物件の売却による開発事業等総利益の増加などにより,経常利益は前期に比べ3.0%増加し1,379億円となりました。当期純利益は固定資産の減損損失などを特別損失に計上したことから,0.7%減少し989億円となりました。
なお,期末配当金につきましては,1株につき普通配当金10円に特別配当金10円を加えた20円でお諮りさせていただきます。これにより,中間配当金を加えた年間配当金は,1株につき38円となります。
事業別の概況
建設事業
[国内建築・国内土木・海外建設事業]


売上高は,前期に比べ0.9%増加し1兆5,178億円となりました。
利益については,国内建築及び国内土木工事の工事採算の改善などにより,1.0%増加し1,987億円となりました。
ご参考当社単体情報



■主な受注工事

■主な完成工事
東京ワールドゲート 神谷町トラストタワー 新築工事
(東京都港区)
発注者 森トラスト株式会社

道玄坂一丁目駅前地区第一種市街地再開発事業 施設建築物新築工事(渋谷フクラス)(東京都渋谷区)
発注者 道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発組合

(仮称)MM21地区47街区開発計画(KTビル)(神奈川県横浜市)
発注者 三菱地所株式会社

竹芝ウォーターフロント開発計画本体工事(東京都港区)
発注者 東日本旅客鉄道株式会社

カチプール,メグナ,グムティ第2橋建設及び既存橋改修事業(バングラデシュ)
発注者 バングラデシュ人民共和国政府
カチプール橋

メグナ橋

グムティ橋

非建設事業(開発事業等)
[投資開発事業・エンジニアリング事業・LCV事業・フロンティア事業 等]


売上高は,前期に比べ12.5%増加し1,804億円,利益は開発物件の売却などにより,35.6%増加し269億円となりました。
■LCV事業

「千葉大木戸ソーラーシェアリング※(営農型太陽光発電)」
※一つの土地で農業と発電事業を同時に行う取組み
ご参考当社単体情報


■投資開発事業

「S・LOGI新座 West」
■エンジニアリング事業

「テイカ製薬株式会社 点眼剤工場 無菌充填設備」
当社単体における部門別受注(契約)高・売上高・繰越高

次期連結業績の見通し
2020年度の日本経済は,新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が続くと見込まれます。また,海外経済の動向や金融・資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
建設業界においても,公共投資は堅調な推移が見込まれるものの,新型コロナウイルス感染症拡大により,民間建設投資では製造業を中心とした設備投資への影響が懸念され,また,建設資材を中心としたサプライチェーンの確保に留意を要するなど,業界全体を取り巻く経営環境は不透明さを増しております。
このような状況の中,当社グループの次期連結業績見通しについては,新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響を合理的に算定することが困難であるため,本事業報告作成時点においては,未定としております。今後,合理的に算定することが可能となった時点で,当社ウェブサイト等を通じて速やかに公表いたします。