事業報告(2020年4月1日から2021年3月31日まで)
企業集団(連結)の現況に関する事項
(記載金額は,億円(百万円)未満を切捨て表示しております。)
事業の経過及びその成果
当期の連結業績



※連結損益計算書上の
「親会社株主に帰属する当期純利益」
2020年度の日本経済は,年度を通じて新型コロナウイルス感染症の影響から厳しい状況が続きましたが,年度後半には個人消費や輸出,企業収益などに持ち直しの動きがみられました。
建設業界においては,官公庁工事の受注が堅調に推移した一方,民間工事の受注は感染症の影響による設備投資の低迷等により前期を下回る水準で推移しました。
このような状況のもと,当社グループの売上高は,完成工事高及び開発事業等売上高の減少により,前期に比べ14.2%減少し1兆4,564億円となりました。利益については,国内建築工事及び海外工事の採算の低下などにより完成工事総利益が減少したことなどから,経常利益は前期に比べ23.6%減少し1,054億円となりました。当期純利益は,特別損益に投資有価証券売却益や感染症関連損失などを計上した結果,22.0%減少し771億円となりました。
なお,期末配当金につきましては,1株につき普通配当金10円に特別配当金8円を加えた18円でお諮りさせていただきます。これにより,中間配当金を加えた年間配当金は,1株につき30円となります。
事業別の概況
建設事業
[国内建築・国内土木・海外建設事業]


売上高は,前期に比べ14.3%減少し1兆3,013億円となりました。
利益については,国内建築工事及び海外工事の採算の低下などにより,18.3%減少し1,624億円となりました。
ご参考当社単体情報



■主な受注工事

■主な完成工事
千葉大学(亥鼻)医学系総合研究棟整備等事業に係る建設工事
(千葉県)
発注者 千葉いのはなPFI株式会社

東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社
藤井事業所 新3号棟建設工事(山梨県)
発注者 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社

(仮称)アルフレッサ静岡物流センター新築工事(静岡県)
発注者 アルフレッサ株式会社

(仮称)安川電機テクノロジーセンタ建設計画(福岡県)
発注者 株式会社安川電機

相馬LNG基地,福島天然ガス発電所建設工事(福島県)
発注者 福島ガス発電株式会社,
JFEエンジニアリング株式会社,
三菱日立パワーシステムズ株式会社(現・三菱パワー株式会社)

写真提供:福島ガス発電株式会社
東日本大震災復興市街地整備事業
発注者 独立行政法人都市再生機構

鹿折・南気仙沼地区(宮城県)

高田・今泉地区(岩手県)
非建設事業(開発事業等)
[投資開発事業・エンジニアリング事業・LCV事業・フロンティア事業 等]


売上高は,前期に比べ14.0%減少し1,551億円,利益は賃貸事業利益の増加などにより,3.9%増加し279億円となりました。
■LCV事業

信州ウッドパワー(株)木質バイオマス発電所
ご参考当社単体情報


■投資開発事業

ワシントンD.C.で取得した賃貸住宅「The Shaw」(USA)
■エンジニアリング事業

JPS20 大崎市三本木太陽光発電所
当社単体における部門別受注(契約)高・売上高・繰越高

次期連結業績の見通し
2021年度の日本経済は,新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じる中で持ち直していくことが期待されますが,感染症流行の長期化による世界経済の下振れリスクや金融・資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
建設業界においては,公共投資は堅調な推移が見込まれ,民間建設投資では企業収益の改善を受けた設備投資の持ち直しが期待されますが,感染症の収束時期の不確実性が企業活動に与える影響については留意が必要です。
このような経営環境のもと,2021年度の連結業績は,売上高1兆5,500億円(前期比+6.4%),経常利益770億円(前期比△27.0%),当期純利益580億円(前期比△24.8%)を見込んでおります。
また,2021年度の当社単体の受注(契約)高は,前期に比べ1,890億円増加の1兆3,900億円を見込んでおります。