第3号議案 当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(買収防衛策)継続の件
当社は、2017年6月29日開催の定時株主総会の決議による承認を得て、当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針(以下、「本方針」といいます。)を継続しております。
本方針の有効期間が本総会の終結の時をもって満了を迎えるに当たり、当社は、本方針継続後の情勢等を踏まえ更なる検討を加えた結果、2020年5月25日開催の当社取締役会において、本方針をその内容の一部を修正した上で継続することについて本総会に提案することを決議いたしました。
本総会において本方針の継続について出席株主(書面もしくはインターネット等により議決権行使を行う株主を含みます。)の皆様の議決権の過半数の賛同を得られた場合には、本総会の日から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで本方針を継続することといたしたく、本方針の継続について株主の皆様のご承認をお願いするものであります。
なお、本議案の提案理由は下記1.記載のとおり、修正後の本方針の内容は下記2.記載のとおりですが、本方針の必要性、概要、特徴、主な修正点については以下をご参照ください。
【本方針の必要性】
当社は、次の理由により、本方針の更新が必要であると判断しております。

【本方針の概要】

【本方針の特徴】
本方針は、企業価値ひいては株主の皆様共同の利益の確保・向上を目的とするものであり、本方針に基づく対抗措置の発動によって、株主の皆様(大規模買付者を除きます。)が経済面や権利面で損失を被るような事態は想定しておりません。

【主な修正点】

1.提案の理由
現在、当社グループは、「革新的価値の創造」、「未来と世界への貢献」、「環境・社会との共生」を経営理念とし、「領域をこえ 未来へ」向かって、中長期的な企業価値向上に取り組んでおります。
この経営理念の下、2019年度から2021年度を対象とする中期経営計画では、「国内事業の収益力アップ」、「海外事業の拡充」、「イノベーションの推進」をグループ経営戦略の基本方針に据え、「持続可能な社会への貢献」を通じ、連結営業利益1,000億円以上を安定的に継続するグローバルな企業集団を目指しております。正にいま、当社グループは本中期経営計画を完遂し、強固な経営基盤を確立するための重要な時期にあると認識しております。
また、当社グループは、民間企業で国内最大の森林保有者として、また数少ない民間の森林管理事業者として、環境経営の推進を掲げて持続可能な森林経営を行い、特に、森林が持つ洪水緩和等の水源涵養機能の維持および水源地の確保など、国土を保全する重要な役割を担う当社独自の特殊事情があると考えております。このため、環境と調和した企業活動を展開し、中長期的な森林の公益的価値の維持向上を図ることは、当社グループの社会的責任の一つであると考えております。
こうしたなか、わが国法制度の整備や経営環境の変化等を背景に、今後当社の支配権取得を目的とした大規模買付行為が行われることが予想されます。
当社取締役会は、大規模買付行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資する買収提案等に基づくものであれば、これを否定するものではありません。株主の皆様が適切な判断を行うため、当該買収者に関する適切な情報等の提供および代替案の検討機会を含めた検討時間の確保がなされることを前提に、かかる提案等については、最終的には株主の皆様に、買付けに応募するかどうかを通じご判断いただくべきものと考えております。
しかしながら、大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するもの、対象会社の取締役会や株主が大規模買付行為の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
一方、現状において、わが国の土地保有や大規模買付行為に関する法制度の整備は十分とは言えず、また、現行の諸法令の下では、当社取締役会が、株主の皆様が大規模買付行為を適切に判断するための情報を株主の皆様へご提供し、株主の皆様が大規模買付行為を適切に検討するために十分な時間を確保することができないものと認識しております。
したがいまして、当社の経営に影響を及ぼす大規模買付行為については、当社の業務執行を行う経営陣から独立した委員によって構成される特別委員会の勧告を最大限尊重し、一定のルールに従ってその当否が判断されるべきであると考えます。
当社取締役会は、このような基本的な考え方を引き続き維持し、大規模買付行為についての情報の収集、検討時間の確保および代替案提示の機会の確保等を目的とする本方針をその内容の一部を修正した上で継続することについて本総会に提案することを決定いたしました。
2.本方針の内容
(1) 大規模買付ルールの設定
当社株主全体の利益のため、大規模買付行為は、以下に定める大規模買付ルールに従って行われるものとします。この大規模買付ルールとは、①事前に大規模買付者から当社取締役会に対して十分な情報が提供され、②当社取締役会による一定の評価期間が経過した後(株主意思確認総会(後記(3)(e)に定義します。以下同じ。)が開催される場合には、当該株主意思確認総会が終了した後)に大規模買付行為を開始する、というものです。
なお、大規模買付行為とは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除きます。)をいい、大規模買付者とはかかる買付行為を行う者をいいます。
注1:特定株主グループとは、(ⅰ)当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。)およびその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。)、または(ⅱ)当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者およびその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)を意味します。
注2:議決権割合とは、(ⅰ)特定株主グループが、注1の(ⅰ)の記載に該当する場合は、当該保有者の株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。)も計算上考慮されるものとします。)、または(ⅱ)特定株主グループが、注1の(ⅱ)の記載に該当する場合は、当該買付者およびその特別関係者の株券等所有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計をいいます。議決権割合の算出に当たっては、総議決権(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)および発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半期報告書および自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるものとします。
注3:株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項または同法第27条の2第1項に規定する株券等を意味します。
(2) 大規模買付ルールの内容
まず、大規模買付者には、当社取締役会に対して、当社株主の皆様の判断および取締役会としての意見形成のために十分な情報(以下、「大規模買付情報」といいます。)を提供していただきます。その項目は別紙1記載のとおりです。
大規模買付情報の具体的内容は、大規模買付行為の内容によって異なることもあり得るため、大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、まず当社宛に、大規模買付ルールに従う旨の意向表明書をご提出いただくこととします。意向表明書には、大規模買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先および提案する大規模買付行為の概要を明示していただきます。当社は、この意向表明書の受領後5営業日以内に、大規模買付者から提供していただくべき大規模買付情報のリストを大規模買付者に交付します。
なお、当初提供していただいた情報だけでは大規模買付情報として不足していると考えられる場合、特別委員会が同様の判断に達することを条件に、当社取締役会が合理的な期間の提出期限(当社が大規模買付情報のリストを交付した日から起算して60日以内)を定めた上で、当該定められた具体的期間および合理的な期間を必要とする理由を株主の皆様へ開示することにより、十分な大規模買付情報が揃うまで追加的に情報提供をしていただくことがあります。
当社取締役会は、大規模買付行為の提案があった事実は、速やかに情報開示します。また、当社取締役会に提供された大規模買付情報は、株主の皆様の判断のために必要であると認められる場合には、適切と判断する時点で、その全部または一部を開示します。
次に、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付情報の提供が完了した後、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付けの場合)または90日間(その他の大規模買付行為の場合)を、取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)とします。取締役会評価期間の延長は行いません。当社取締役会は、大規模買付情報の提供が完了した事実および取締役会評価期間については、速やかに開示します。大規模買付行為は、取締役会評価期間の経過後(株主意思確認総会が開催される場合には、当該株主意思確認総会が終了した後)にのみ開始されるものとします。
取締役会評価期間中、当社取締役会は外部専門家の助言を受けながら、提供された大規模買付情報を十分に評価・検討し、取締役会としての意見を開示します。必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会として株主の皆様へ代替案を提示することもあります。また、当社取締役会は、特別委員会に大規模買付情報を提供し、その評価・検討を依頼します。特別委員会は、独自に大規模買付情報の評価・検討を行い、本方針に従い当社取締役会がとるべき対応について勧告を行います。当社取締役会は、特別委員会の勧告を踏まえ、これを最大限尊重しつつ、本方針に従った対応を決定します。
(3) 大規模買付行為がなされた場合の対応方針
(a)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合
大規模買付者が意向表明書を提出しない場合、大規模買付者が取締役会評価期間の経過前に大規模買付行為を開始する場合、大規模買付者が大規模買付ルールに従った十分な情報提供を行わない場合、その他大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合には、当社取締役会は、当社株主全体の利益の保護を目的として、新株予約権の発行等、会社法その他の法律および当社定款が取締役会の権限として認める措置をとり、大規模買付行為に対抗することがあります。当社取締役会は、対抗措置の発動を決定するに先立ち、特別委員会に対抗措置の発動の是非を諮問しその勧告を受けるものとします。特別委員会の勧告を最大限尊重しつつ、弁護士、財務アドバイザーなどの外部専門家の意見も参考にした上で、当社取締役会は対抗措置の発動を決定します。
具体的な対抗措置については、新株予約権の発行を想定しています。具体的対抗措置として株主割当てにより新株予約権を発行する場合の概要は、原則として別紙2記載のとおりとします。なお、新株予約権を発行する場合には、議決権割合が一定割合以上の特定株主グループに属さないことを新株予約権の行使条件や取得条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した行使期間、行使条件および取得条件を設けることがあります。
(b)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合
大規模買付ルールは、当社の経営に影響力を持ち得る規模の当社株式の買付行為について、当社株主全体の利益を保護するという観点から、株主の皆様に、このような買付行為を受け入れるかどうかの判断のために必要な情報や、現に経営を担っている当社取締役会の評価意見を提供し、さらには、代替案の提示を受ける機会を保証することを目的とするものです。大規模買付ルールが遵守されている場合、原則として、当社取締役会の判断のみで大規模買付行為を阻止しようとするものではありません。
しかしながら、例外的に、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守していても、大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかである場合や当社株主全体の利益を著しく損なう場合であると、弁護士、財務アドバイザーなどの外部専門家の意見も参考にし、特別委員会の勧告を最大限尊重した上で、当社取締役会が判断したときには、上記(3)(a)で述べた大規模買付行為を抑止するための措置をとることがあります(ただし、株主意思確認総会が開催された場合には、当社取締役会は、当該株主意思確認総会の決議に従った決定を行うものとします。)。対抗措置をとることを決定した場合には、適時適切な開示を行います。具体的には、以下の類型に該当すると認められる場合には、原則として、大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかである場合や当社株主全体の利益を著しく損なう場合に該当するものと考えます。
(ⅰ)次の①から④までに掲げる行為等により株主全体の利益に対する明白な侵害をもたらすような買収行為を行う場合
①株式を買い占め、その株式について会社側に対して高値で買取りを要求する行為
②会社を一時的に支配して、会社の重要な資産等を廉価に取得する等会社の犠牲のもとに買収者の利益を実現する経営を行うような行為
③会社の資産を買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する行為
④会社経営を一時的に支配して会社の事業に当面関係していない高額資産等を処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるか、一時的高配当による株価の急上昇の機会をねらって高値で売り抜ける行為
(ⅱ)強圧的二段階買収(最初の買付条件よりも二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは二段階目の買付条件を明確にしないで、公開買付け等の株式買付けを行うことをいいます。)など株主に株式の売却を事実上強要する客観的な蓋然性のある買収行為を行う場合
(c)対抗措置発動後の停止
当社取締役会は、本方針に従い対抗措置をとることを決定した後でも、(ⅰ)大規模買付者が大規模買付行為を中止した場合や、(ⅱ)対抗措置をとる旨の決定の前提となった事実関係等に変動が生じ、大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらさずかつ当社株主全体の利益を著しく損なわないと判断される場合には、特別委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の停止を決定することがあります(ただし、株主意思確認総会が開催されて、対抗措置の発動の停止についても決議がなされている場合には、当社取締役会は、当該株主意思確認総会の決議に従った決定を行うものとします。)。対抗措置として、例えば新株予約権を無償割当てする場合において、権利の割当てを受けるべき株主が確定した後に、大規模買付者が大規模買付行為の撤回を行うなどの事情が生じ、特別委員会の勧告を踏まえ、対抗措置の発動が適切でないと取締役会が判断したときには、新株予約権の効力発生日までの間は新株予約権の無償割当てを中止し、また新株予約権の無償割当て後、行使期間の開始までの間においては当社が無償で新株予約権を取得して、対抗措置の発動を停止することができるものとします。
このような対抗措置の発動の停止を行う場合には、特別委員会が必要と認める事項とともに速やかな情報開示を行います。
(d)特別委員会の設置および検討
本方針において、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したか否か、大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかである場合や当社株主全体の利益を著しく損なう場合に該当するかどうか、そして大規模買付行為に対し対抗措置をとるべきか否か、その判断にあたり株主意思確認総会を開催するか否か、および発動を停止するべきか否かの判断に当たっては、当社取締役会の判断の客観性、公正性および合理性を担保するため、当社は、当社取締役会から独立した組織として、特別委員会を設置し、当社取締役会はその勧告を最大限尊重するものとします。特別委員会の委員は3名とし、社外取締役、社外監査役、経営経験豊富な企業経営者、投資銀行業務に精通する者、弁護士、公認会計士、税理士、学識経験者、またはこれらに準ずる者を対象として選任するものとします。
当社取締役会は、対抗措置の発動もしくは不発動、株主意思確認総会の開催もしくは不開催または発動の停止を決定するときは、必ず特別委員会に対して諮問し、その勧告を受けるものとします。特別委員会は、当社の費用で、当社経営陣から独立した第三者(財務アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を得たり、当社の取締役、監査役、従業員等に特別委員会への出席を要求し、必要な情報について説明を求めたりしながら、審議・決議し、その決議の内容に基づいて、当社取締役会に対し勧告を行います。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否か、その判断にあたり株主意思確認総会を開催するか否か、および発動の停止を行うか否かの判断に当たっては、特別委員会の勧告を最大限尊重するものといたします。特別委員会規程の概要は、別紙3のとおりです。
(e)株主意思の確認手続き
当社取締役会が、特別委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置を発動するか否かの判断にあたり、株主意思の確認手続きを経るべきであると判断した場合、当社取締役会は、株主の皆様の意思を確認するための株主総会(以下、「株主意思確認総会」といいます。)を開催することがあり、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守し、かつ、対抗措置を発動する場合には、株主意思確認総会の開催が著しく困難な場合を除き、必ず株主意思確認総会を開催し、対抗措置を発動するか否かについての株主意思の確認を行います。また、株主意思確認総会の開催にあたり、当社の企業価値・株主共同の利益が損なわれないようにするため、株主の皆様に対し、当該株主意思確認総会における議決権行使に関する勧誘を行うことがあります。株主意思確認総会の招集手続きおよび議決権行使方法は、法令および当社定款に基づく定時株主総会または臨時株主総会の招集手続きおよび議決権行使方法に準ずるものとし、当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かに関する株主意思確認総会の決議に従うものとします。
(4) 大規模買付ルールの有効期限
本総会において本方針の継続について出席株主(書面もしくはインターネット等により議決権行使を行う株主を含みます。)の皆様の議決権の過半数のご賛同が得られた場合は、本方針の有効期間は、本総会の日から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとし、以後も同様とします。
本方針は、その有効期間中であっても、株主総会において本方針を廃止する旨の決議が行われた場合または当社取締役会により本方針を廃止する旨の決議が行われた場合は、その時点で廃止されるものとします。また、当社取締役会は、本方針の有効期間中であっても、法令等またはガイドラインの改正等により合理的に必要と認められる範囲で、特別委員会の承認を得た上で、本方針を修正する場合があります。本方針の廃止、変更等が当社取締役会で決議された場合には、当社取締役会または特別委員会が適切と認める事項について、適用ある法令等に従って適時適切に開示します。
3.補足説明
(1) 特別委員会の委員
本方針の継続を本総会でご承認いただいた場合には、奈良道博、髙田稔久および辺見紀男の3氏が特別委員会の委員を務める予定です。3氏の略歴は、別紙4のとおりです。
(2) 株主・投資家に与える影響等
本方針に基づく対抗措置の発動によって、株主の皆様(大規模買付者を除きます。)が経済面や権利面で損失を被るような事態は想定しておりませんが、当社取締役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令および金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
対抗措置として考えられるもののうち、新株予約権の無償割当てを行う場合には、当社取締役会で別途定めて公告する基準日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、その所有株式数に応じて新株予約権が割り当てられますので、当該基準日における最終の株主名簿に記録される必要があります。また、新株予約権を行使して株式を取得するためには、所定の期間内に一定の金額の払込みを完了していただく必要があります。ただし、当社が新株予約権を当社株式と引き換えに取得できる旨の取得条項に従い新株予約権の取得を行う場合には、当社取締役会が当該取得の対象とした新株予約権を保有する株主の皆様は、金銭の払込みを要することなく、当社による新株予約権取得の対価として、当社株式の交付を受けることができます。これらの手続きの詳細につきましては、実際に新株予約権を発行または取得することとなった際に、法令および金融商品取引所規則に基づき別途お知らせいたします。
なお、いったん新株予約権の無償割当てを決議した場合であっても、当社は、上記2.(3)(c)に従い、新株予約権の無償割当ての効力発生日までに新株予約権の無償割当てを中止し、または新株予約権の無償割当ての効力発生日後新株予約権の行使期間の初日の前日までに新株予約権を無償にて取得する場合があります。これらの場合には、当社株式の株価に相応の変動が生じる可能性があります。例えば、新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後(権利落ち日以降)において、当社が新株予約権を無償取得して新株を交付しない場合には、1株当たりの株式の価値の希釈化は生じませんので、当社株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行った投資者の方は、株価の変動により損害を被るおそれがあります。
(3) 買収防衛策に関する指針の要件の充足
本方針は、経済産業省および法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性の原則)を充足しています。
(別紙1)
大規模買付情報
1.大規模買付者およびそのグループ(ファンドの場合は組合員その他の構成員を含む。)の情報。
(1) 名称、資本関係、財務内容
(2) (大規模買付者が個人である場合は)国籍、職歴、当該買収提案者が経営、運営または勤務していた会社またはその他の団体(以下、「法人」という。)の名称、主要な事業、住所、経営、運営または勤務の始期および終期
(3) (大規模買付者が法人である場合は)当該法人および重要な子会社等について、主要な事業、設立国、ガバナンスの状況、過去3年間の資本および長期借入の財務内容、当該法人またはその財産に係る主な係争中の法的手続き、これまでに行った事業の概要、取締役、執行役等の役員の氏名
(4) (もしあれば)過去5年間の犯罪履歴(交通違反や同様の軽微な犯罪を除く。)、過去5年間の金融商品取引法、会社法(これらに類似する外国法を含む。)に関する違反等、その他コンプライアンス上の重要な問題点の有無
2.大規模買付行為の目的、方法およびその内容。(取得の対価の価額・種類、取得の時期、関連する取引の仕組み、取得の方法の適法性、取得の実現可能性を含む。)
3.当社株式の取得の対価の算定根拠。(算定の前提となる事実・仮定、算定方法、算定に用いた数値情報ならびに取得に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーおよびその算定根拠を含む。)
4.大規模買付行為の資金の裏付け。(資金の提供者(実質的提供者を含む。)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含む。)
5.大規模買付行為後の当社の経営方針、事業計画、資本政策および配当政策。
6.大規模買付行為後における当社の従業員、取引先、顧客、地域社会その他の当社に係る利害関係者(ステークホルダー)に関する方針。
7.必要な政府当局の承認、第三者の同意等、大規模買付行為の実行に当たり必要な手続きの内容および見込み。大規模買付行為に対する、独占禁止法その他の競争法ならびにその他大規模買付者または当社が事業活動を行っているか製品を販売している国または地域の重要な法律の適用可能性や、これらの法律が大規模買付行為の実行に当たり支障となるかどうかについての考えおよびその根拠。
8.その他当社取締役会または特別委員会が合理的に必要と判断して要請する情報。
(別紙2)
新株予約権の概要
1.新株予約権付与の対象となる株主およびその発行条件
取締役会で定める基準日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、その所有株式(ただし、当社の有する当社普通株式を除く。)1株につき1個の割合で新株予約権を割り当てる。なお、株主に新株予約権の割当てを受ける権利を与えて募集新株予約権を引き受ける者の募集を行う場合と、新株予約権の無償割当てを行う場合とがある。
2.新株予約権の目的である株式の種類および数
新株予約権の目的である株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権の目的となる株式の総数は、当社取締役会が基準日として定める日における当社発行可能株式総数から当社普通株式の発行済株式(当社の所有する当社普通株式を除く。)の総数を減じた株式数を上限とする。新株予約権1個当たりの目的である株式の数は1株とする。ただし、当社が株式分割または株式併合を行う場合は、所要の調整を行うものとする。
3.発行する新株予約権の総数
新株予約権の割当総数は、当社取締役会が基準日として定める日における当社発行可能株式総数から当社普通株式の発行済株式(当社の所有する当社普通株式を除く。)の総数を減じた株式の数を上限として、取締役会が定める数とする。取締役会は、割当総数がこの上限を超えない範囲で複数回にわたり新株予約権の割当てを行うことがある。
4.各新株予約権の払込金額
無償(金額の払込みを要しない。)
5.各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は1円以上で取締役会が定める額とする。
6.新株予約権の譲渡制限
譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の承認を要することとする。
7.新株予約権の行使条件
議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者(当社の株券等を取得または保有することが当社株主全体の利益に反しないと当社取締役会が認めたものを除く。)等に行使を認めないこと等を新株予約権行使の条件として定めることがある。詳細については、当社取締役会において別途定めるものとする。
8.新株予約権の行使期間等
新株予約権の行使期間、取得条項その他必要な事項については、取締役会にて別途定めるものとする。なお、取得条項については、上記7.の行使条件のため新株予約権の行使が認められない者以外の者が有する新株予約権を当社が取得し、新株予約権1個につき1株を交付することができる旨の条項を定めることがある。
(別紙3)
特別委員会規程の概要
1.特別委員会は、大規模買付行為に対する対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、取締役会の判断の客観性、公正性および合理性を担保することを目的として設置される。
2.特別委員会の委員は3名とし、当社の業務執行を行う経営陣から独立している、(ⅰ)当社社外取締役、(ⅱ)当社社外監査役、または(ⅲ)社外の有識者のいずれかに該当する者の中から、当社取締役会が選任する。ただし、社外の有識者は、経営経験豊富な企業経営者、投資銀行業務に精通する者、弁護士、公認会計士、税理士、学識経験者、またはこれらに準ずる者とし、別途当社取締役会が定める善管注意義務条項等を含む契約を当社との間で締結した者でなければならない。
3.特別委員会委員の任期は、選任後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。ただし、当社取締役会の決議により別段の定めをした場合はこの限りでない。
4.特別委員会は、取締役会の諮問を受けて、以下の各号に記載される事項について審議・決議し、その決議の内容に基づいて、当社取締役会に対し勧告する。なお、特別委員会の各委員は、こうした審議・決議にあたっては、当社の企業価値・株主共同の利益に資するか否かの観点からこれを行うものとし、自己または当社の経営陣の個人的利益を図ることを目的としてはならない。
① 大規模買付行為に対する対抗措置の発動の是非
② 大規模買付行為に対する対抗措置発動の停止
③ 株主意思確認総会の開催の要否
④ その他当社取締役会が判断すべき事項のうち、当社取締役会が特別委員会に諮問した事項
5.特別委員会は、当社の費用で、当社経営陣から独立した第三者(財務アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を得ることができる。
6.特別委員会は、必要な情報収集を行うため、当社の取締役、監査役、従業員その他特別委員会委員が必要と認める者の出席を求め、特別委員会が求める事項に関する説明を要求することができる。
7.特別委員会の決議は、原則として、特別委員会の委員全員が出席し、その過半数をもってこれを行う。ただし、やむを得ない事由があるときは、特別委員会委員の過半数が出席し、その議決権の過半数をもってこれを行う。
(別紙4)
特別委員会委員の氏名および略歴
奈良 道博(なら みちひろ)
略歴
1946年5月17日生まれ
1974年4月 | 弁護士登録 |
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2014年6月 | 当社取締役 現在に至る。 |
※奈良道博氏は、第1号議案をご承認いただいた場合に、社外取締役に就任する予定です。
髙田 稔久(たかた としひさ)
略歴
1954年1月8日生まれ
1976年4月 | 外務省入省 |
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2010年8月 | ケニア駐箚特命全権大使 |
2010年10月 | ケニア兼エリトリア兼セーシェル兼ブルンジ駐箚特命全権大使 |
2013年1月 | ケニア兼エリトリア兼セーシェル兼ブルンジ兼ソマリア駐箚特命全権大使 |
2013年8月 | 臨時本省事務従事(沖縄担当) |
2015年5月 | ニュージーランド兼クック兼サモア駐箚特命全権大使 |
2016年6月 | ニュージーランド兼クック兼サモア兼ニウエ駐箚特命全権大使 |
2017年3月 | ニュージーランド兼クック兼ニウエ駐箚特命全権大使 |
2018年10月 | 退官 |
2019年6月 | 当社取締役 現在に至る。 |
※髙田稔久氏は、第1号議案をご承認いただいた場合に、社外取締役に就任する予定です。
辺見 紀男(へんみ のりお)
略歴
1957年6月13日生まれ
1989年4月 | 弁護士登録 |
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2018年6月 | 当社監査役 現在に至る。 |
※辺見紀男氏は、会社法第2条第16号に定める社外監査役です。
(ご参考)
本方針の発動スキーム(概念図)
