株主の皆様へ

株主の皆様におかれましては、平素より格別のご厚情を賜り厚くお礼申し上げます。

当社の第122期報告書をお届けするにあたり、ご挨拶申し上げます。また新型コロナウイルス感染症に罹患された皆様にお見舞い申し上げますと共に、医療従事者の皆様に心から感謝申し上げます。

-2020年度の業績

2020年度の当社グループの売上高は7,329億円(前期比6.8%減少)、営業利益は878億円(前期比7.5%増加)、経常利益は951億円(前期比10.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は633億円(前期比13.9%増加)となりました。

期末配当金につきましては、1株当たり32円とし、中間配当金28円と合わせ、年間60円とさせていただきました。

―社会に必要とされる企業であり続けること

当社グループは、『私たちの東ソーは、化学の革新を通して、幸せを実現し、社会に貢献する。』を企業理念に掲げ、事業活動を通して社会に必要とされる企業であり続け、化学メーカーとして長年培った技術を駆使して新しい価値を創造し、産業の発展や人々の豊かな生活に寄与していくことこそが、当社が果たすべき最大の社会的責任(CSR)であり企業価値を継続的に向上させるものであると考えております。

CSRを経営の中核と位置付けており、今後も多様なステークホルダーとの信頼関係を強化し、持続可能な成長を図ってまいります。2019年4月に署名した「国連グローバル・コンパクト」等の世界標準の枠組みの中で、より高い次元でのCSR経営を目指してまいります。

―今後の展望、ビジョン

①中期経営計画(2019年度〜2021年度)の推進

最終年度の数値目標として、売上高8,900億円、営業利益1,100億円、営業利益率10%以上、ROE10%以上を掲げております。コロナ禍の厳しい環境下ではありますが、当該数値目標の変更は行わず目標を達成できるように邁進してまいります。

②「ハイブリッド経営」の更なる深化

コモディティ分野の基盤強化、スペシャリティ分野の差別化・能力増強により「ハイブリッド経営」を更に深め、外部要因に影響されにくい安定して利益を生み出せる事業ポートフォリオの構築を目指してまいります。

③気候変動への対応

世界で最も関心が高い社会課題の一つである気候変動への対応として、中長期的な成長における最重要課題と認識している事業活動から排出される温室効果ガス(GHG)を削減するため、省エネルギーや燃料転換によるCO2排出削減や、CO2の有効利用に向けた技術検討に注力してまいります。

④社会課題解決型の製品・技術の創出

新しい価値をもつ革新的な製品・技術を創出することにより、社会が必要としている技術を作り、社会が求めている製品を提供することで世の中を支える素材企業としての責任を果たしてまいります。

今後とも一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長
社長執行役員
山本 寿宣