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    売上高

    前期比%増

    マーケティング投資強化によるブランド成長、インバウンド需要の獲得

     日本事業は、マーケティング投資を強化してきた中高価格帯のブランドが好調を継続し日本のお客さまの売上が拡大したことに加え、アジア全域でのクロスボーダーマーケティングの強化により訪日外国人向けのインバウンド需要を確実に獲得したことなどから、市場を大きく上回る成長となりました。
     持続的な成長に向けて、当社が強みを持つスキンケア、ベースメイクアップ、サンケアの“肌3分野”に引き続き注力しました。「SHISEIDO」では、美容液「アルティミューン」やメイクアップ商品をリニューアルするとともに、若年層に向けたマーケティング強化を行い、売上が大きく伸長しました。「エリクシール」では、前期に発売したしわ改善クリームが新たなお客さまの拡大に貢献したほか、化粧水・乳液の売上拡大がブランド全体の力強い成長につながりました。
     以上のことから、売上高は前期比9.0%増の4,546億円となりました。営業利益は、マーケティング投資を強化している一方、売上増に伴う差益増や原価率の低減などが寄与し、前期比16.9%増の914億円となりました。

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    売上高

    前期比%増

    “メイド・イン・ジャパン”ブランドの飛躍的成長、収益性改善

     中国事業では、「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」、「イプサ」、「NARS」などのプレステージブランドが高成長を持続したことに加え、コスメティクスブランドでは“メイド・イン・ジャパン”ブランドである「エリクシール」や「アネッサ」が大きく伸長しました。Eコマースは、プレステージやコスメティクスの商品を積極展開したことに加え、デジタルを活用したマーケティングの展開や、中国のネット通販大手との協業の強化などにより、大きく成長しました。課題としていた中国現地のコスメティクスブランドについては、「オプレ」で成長性が高い中規模の3~4級都市への投資を強化したほか、前期に取引制度改定を行った「Za」や「ピュア&マイルド」ではセルフ販売チャネルを強化するなど収益性改善に向けて取り組みました。
     以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前期比32.3%増、円換算後では前期比32.3%増の1,908億円となりました。営業利益は、売上増に伴う差益増に加え、マーケティング投資効率の向上などにより、前期比116.4%増の245億円となりました。

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    売上高

    前期比%増

    プレステージブランドの牽引とコスメティクス・パーソナルケアの伸長

     アジアパシフィック事業では、プレステージブランドの「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」、「NARS」が韓国やタイを中心に大きく成長しました。また、東南アジア地域では、「NARS」の直営店展開を拡大し好調な実績となりました。コスメティクス・パーソナルケアの領域では、国や地域ごとに異なるお客さまの嗜好や生活習慣に合わせたマーケティングを強化し、アジア専用商品を発売した「SENKA」や、「アネッサ」の売上が伸長しました。
     以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前期比13.1%増、円換算後では前期比13.9%増の681億円となりました。営業利益は、売上増に伴う差益増などにより、前期比8.7%増の78億円となりました。

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    売上高

    前期比%減

    実質成長4%増

    メイクアップやデジタル領域への積極投資

     米州事業では、メイクアップやデジタル領域への投資を積極的に行い、「SHISEIDO」、「NARS」、「LAURAMERCIER」などのプレステージブランドが成長を継続したほか、フレグランスブランドの「Dolce&Gabbana」も好調に推移しました。一方、「bareMinerals」では、新たなブランド戦略のもと“THE POWER OF GOOD”をコンセプトとした新マーケティングをスタートし、ブランドの再生に取り組みました。収益性が低い直営店の閉鎖を進めたことにより、売上は前期を下回ったものの、売上・利益ともに期初の計画を達成しました。また、新たな価値創出を目指し、2018年1月にOlivo Laboratoriesの保有する最先端の人工皮膚形成技術“Second Skin”および関連事業に関する資産を取得しました。
     以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前期比0.4%減、事業譲渡影響等を除く実質ベースでは前期比4%増、円換算後では前期比1.8%減の1,317億円となりました。営業損失は前期に対し30億円増の148億円となりました。米州事業を機能別に分けると、米州における販売事業、グローバルで展開するメイクアップのブランドホルダー機能、メイクアップ、デジタル、テクノロジーの価値創造の拠点となる“センター・オブ・エクセレンス”(CoE)機能を持ち、このグローバル機能の戦略的投資も負担しています。販売事業では1桁半ばの営業利益率となりましたが、現状ではブランドホルダーの投資を吸収して、収益化はできていません。今後は「bareMinerals」の構造改革を実現し、収益性を改善していきます。

    • センター・オブ・エクセレンス(CoE):スキンケアは日本、メイクアップとデジタルは米州、フレグランスは欧州といった、各カテゴリーにおいてグローバルで最先端の地域が、当社のグローバルな戦略立案・商品開発をリードする体制のことです。

    米州事業の収益構造

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    売上高

    前期比%増

    実質成長5%増

    「Dolce&Gabbana」が確実に成長、投資を強化

     欧州事業では、持続的な成長性拡大に向けてマーケティング投資を強化した「Dolce&Gabbana」が好調に推移しました。一方、その他のフレグランスブランドの売上が前期を下回りました。「SHISEIDO」はスキンケア商品が好調に推移しシェアを拡大したほか、「NARS」も成長を継続しました。また、収益性改善に向け、欧州地域で統合した組織の最適化を進めました。
     以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前期比1.4%増、事業譲渡影響等を除く実質ベースでは前期比5%増、円換算後では前期比4.3%増の1,132億円となりました。営業損失は前期に対し22億円増の80億円となりました。欧州事業を機能別に分けると、欧州における販売事業、フレグランスのブランドホルダー機能、フレグランスの“センター・オブ・エクセレンス”機能を持ち、このグローバル機能の戦略的投資も負担しています。販売事業では1桁後半の営業利益率となりましたが、現状ではブランドホルダーの投資を吸収して収益化できていません。今後、売上を拡大することで収益性を改善していきます。

    欧州事業の収益構造

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    売上高

    前期比%増

    実質成長40%増

    アジアが高成長を牽引、高収益率を継続

     トラベルリテール事業(空港免税店等での化粧品・フレグランスの販売)は、旅行者の増加に伴いアジアを中心に市場が拡大しています。当社は同事業について成長余地が大きいことから、グローバルプレステージ領域でのポジションを一層強化することをねらいに、最重要事業の一つとして積極的に取り組んでいます。
     当期は、世界各地の空港での広告宣伝など積極的なマーケティング投資の効果により、韓国・中国・タイなどアジアを中心に「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」、「NARS」、「アネッサ」が前年を大きく上回る伸長を継続しました。成長加速に向け、新ブランドの導入や店頭対応力の向上に取り組んだほか、大手オペレーターとの関係強化にも努めました。
     以上のことから、売上高は現地通貨ベースで前期比35.4%増、事業譲渡影響等を除く実質ベースでは前期比40%増、円換算後では前期比34.7%増の876億円となりました。営業利益は、売上増に伴う差益増などにより、前期比17.0%増の176億円となりました。

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    売上高

    前期比%減

    実質成長1%増

    中国・アジアの成長加速

     プロフェッショナル事業は、ヘアサロン向けのヘアケア、スタイリング剤、ヘアカラー剤やパーマ剤などの技術商材を販売しているほか、日本とタイでは直営美容室も展開しています。当期は、中国・アジアにおける成長加速を目指し、商品やマーケティングの強化に取り組みました。なお、グローバルでの事業・ブランドポートフォリオの再構築の中で、前期にサロン向けヘアケア事業をグローバルに展開していた子会社のゾートス社の株式および関連資産をドイツのヘンケルAG& Co. KGaAに譲渡しました。
     以上のことから、売上高は上記譲渡の影響により現地通貨ベースで前期比57.7%減、事業譲渡影響を除く実質ベースでは前期比1%増、円換算後では前期比57.6%減の203億円となりました。営業利益は売上減に伴う差益減などにより、前期比72.4%減の8億円となりました。