事業報告(2020年4月1日から2021年3月31日まで)
企業集団の現況に関する事項
事業の経過及びその成果
当連結会計年度の当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により各国で経済活動が停滞し、また、貿易摩擦に加え香港問題等により米中対立の懸念が高まる中、世界経済は不透明感が一層強まりました。一方、世界半導体市場は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための「STAY HOME」に伴うデータセンター及びPC向けの需要増加により、市況は堅調に推移したことに加え、米中貿易摩擦の激化に対する懸念から在庫積み上げの動きがありました。
こうした状況下、当連結会計年度の業績は、売上高41,956百万円(前期比9.2%増)、営業利益7,639百万円(前期比27.2%増)、経常利益7,709百万円(前期比24.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,607百万円(前期比31.3%増)となりました。
セグメント別売上高
日本
日本につきましては、最先端半導体デバイス向けCMP製品及びシリコンウェハー向け製品の販売が増加したことにより、売上高は24,781百万円(前期比13.2%増)、セグメント利益(営業利益)は売上増加に加え製品構成の良化により7,362百万円(前期比35.5%増)となりました。
北米
北米につきましては、売上高は5,628百万円(前期比1.9%減)となりましたが、セグメント利益(営業利益)は製品構成の良化により416百万円(前期比47.7%増)となりました。
アジア
アジアにつきましては、最先端ロジックデバイス向けCMP製品の販売が好調に推移したことから、売上高は10,044百万円(前期比8.6%増)、セグメント利益(営業利益)は2,050百万円(前期比4.9%増)となりました。
欧州
欧州につきましては、売上高は1,502百万円(前期比1.3%減)、セグメント利益(営業利益)は為替の影響もあり159百万円(前期比19.7%減)となりました。
用途別売上高
ウェハーラッピング
シリコンウェハー向け製品につきましては、半導体業界の高い稼働に支えられ、ラッピング材の売上高は4,604百万円(前期比20.0%増)となりました。
ウェハーポリシング
ポリシング材の売上高は9,621百万円(前期比6.8%増)となりました。
CMP向け
CMP向け製品につきましては、メモリ向けでは需要に一服感が見られたものの、ロジック向けの需要は引き続き好調に推移したことから、売上高は20,037百万円(前期比15.4%増)となりました。
ハードディスク向け
ハードディスク向け製品につきましては、SSD(ソリッドステート・ドライブ)への置き換えによる市場の縮小及び顧客の生産プロセスの変更の影響により、売上高は1,705百万円(前期比21.2%減)となりました。
一般工業用研磨材
非半導体関連の一般工業用研磨材につきましては、自動車及び産業機械向け需要の回復もみられ、売上高は3,779百万円(前期比5.8%増)となりました。
財産及び損益の状況
企業集団の財産及び損益の状況
対処すべき課題
当社が主に事業展開している半導体市場は好不況の波が激しい産業構造にあり、当社においては、その波から受ける影響を緩和させ、売上の安定化と更なる拡大を目指し、事業領域の拡大に努めてまいりました。しかしながら、近年、半導体の堅調な需要に支えられ、シリコン事業及びCMP事業の売上が大きく伸長したことに加え、当期は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための「STAY HOME」に伴うデータセンター及びPC向けの需要増加により、市況は堅調に推移したこと、更に、米中貿易摩擦の激化に対する懸念から在庫積み上げの動きがあったことから、当社の半導体向け製品の売上が大きく伸びたことにより、半導体市場への依存度が益々高まる状況となっております。このように、依存度が高まっている半導体市場に対して、当社としては、中長期的にはかつてのように前年比二桁成長が続くことを期待することは困難であると考えております。このため、新規事業本部及び先端技術研究所においては引き続き短期及び中長期視点での研究開発と新規事業の探索・育成による事業領域の拡大に努めるとともに、機能材事業本部を中心に非半導体領域及び非研磨分野での用途拡大を進めていくことが当社の企業価値向上のための課題であると認識しております。
具体的な内容については、「7.会社の支配に関する基本方針 2.基本方針の実現に資する取組みの概要 ② 企業価値向上のための取組み(中長期経営計画)」に記載のとおりであります。