第3号議案 当社株券等の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の更新の件
2020年6月24日開催の当社第68期定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただきました当社の株券等の大規模買付行為に関する対応方針(以下「本対応方針」といいます。)の有効期間は、本株主総会の終結をもって満了することとなります。
当社は、本対応方針導入後も、買収防衛策をめぐる諸々の動向を踏まえ、当社における買収防衛策のあり方につき検討を重ねてまいりました。その結果、現対応方針の有効期間満了に先立ち、2022年5月31日開催の当社取締役会において、本定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号本文に規定されるものをいい、以下「基本方針」といいます。)に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(2))として、本対応方針の内容を更新する(以下「本更新」といいます。)ことを決定しました。なお、本対応方針の更新にあたり、有効期限の変更を除き、本対応方針の内容を実質的に変更している箇所はございません。
つきましては、当社定款第7章第43条(買収防衛策の導入等)の定めに基づき、本対応方針を更新することにつきご承認をお願いするものであります。
なお、本対応方針の内容を決定した当社取締役会には、社外取締役2名を含む全ての取締役が出席し、本更新につき全員一致で承認可決がなされております。また、当該決議にあたっては、社外監査役2名を含む全ての監査役が本更新に異議がない旨の意見を表明しております。
1.提案の理由
(1)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的且つ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社の株式は金融商品取引所に上場されていることから、資本市場において自由に取引されるべきものであると考えております。したがって、当社の株券等の大規模買付行為については、原則としてこれを否定するものではなく、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、最終的には株主の皆様の自由な意思に基づいて決定されるべきものと考えております。また、当社は、当社の株券等の大規模買付行為であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株券等の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、十分な時間や情報が提供されないまま、株主に株式の売却を事実上強要する恐れのあるものや、対象会社の取締役会や株主が当該大規模買付行為の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案の提案等を行うための十分な時間や情報を与えないもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、2022年3月31日現在における当社の大株主の状況は、別紙1「当社の大株主の状況」のとおりであり、当社役員及びその親族、関係者(以下「当社役員等」といいます。)が発行済株式の一部を保有しております。当社は上場会社であり、当社役員等が各々の事情により株式の譲渡その他の処分をすることや役員の異動等によって持株比率が低下する可能性も否定できないことに加え、これまで注力してきた当社事業の基盤を成す人材の育成や設備投資、中長期的な事業領域の拡大に結びつく新規成長事業への投資等、自己資本の充実、又は他社との業務資本提携等のために、必要となる資金を資本市場から調達することもひとつの選択肢として考えられ、これを実施する場合には、現在の役員等の持株比率が低下する可能性もあり得るものと考えております。
当社の企業価値の源泉を十分理解し、これらを中長期的に確保し、長年築きあげてきた技術、ノウハウ等の無形の経営資源と市場とを有機的に結合させ企業価値の増大を図る経営をすることができなければ、ステークホルダーの信頼を得ることができず、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反することとなると考えます。
当社は、上記のような当社の企業価値の源泉を理解せず、これらを中長期的に確保し、企業価値の増大を図る経営を企図しない大規模買付行為やこれに類似する行為により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する恐れがある当社の株券等の大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要且つ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
(2)当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する取組み
(a)当社の企業価値の源泉について
当社の創業以来蓄積されたノウハウと研究開発力から生まれた当社製品の数々は、シリコンウェハーに代表される半導体基板の鏡面研磨、半導体チップの多層配線に必要なCMP(化学的機械的平坦化)、ハードディスクの研磨等、高精度な表面加工が求められる先端産業に欠かせぬものとなっております。なかでも、主力事業分野である半導体基板向け超精密研磨材では世界ナンバーワンのマーケットシェアを維持しており、超精密研磨のリーディングカンパニーとして、市場優位性を維持しております。
当社は、超精密研磨分野において長年にわたってお客様の要求に応え続けるとともに、開発・製造技術の向上・蓄積に努めてまいりました。その過程において、お客様との信頼関係を築き上げ、柱となる3つのコア技術「ろ過・分級・精製技術」「パウダー技術」「ケミカル技術」を確立しました。「ろ過・分級・精製技術」は、砥粒の粒度分布を制御し、研磨対象物の品質に悪影響を及ぼす粗大粒子や不純物を除去する技術、「パウダー技術」は、粒子の形状を制御し、異なる粒子を均一に混ぜ合わせ造粒する技術、「ケミカル技術」は、研磨材の性能向上に寄与する分散・溶解・表面保護作用を発現させる添加剤を適切に選定する技術です。
当社のコーポレートスローガン「技術を磨き、心をつなぐ」には、先端技術を通してより良い製品づくりに貢献し、人々の心をつなぎ、生活を豊かにするという意味が込められており、人を尊重し地球環境に配慮した製品づくりが当社の「ものづくり」の根底に流れております。当社はこうした「ものづくりの精神」と従業員一人ひとりが変化に果敢に挑戦するという企業風土により、企業競争力を高めてまいりました。
当社の企業価値の源泉は、こうした製造現場と一体となった高い技術力・開発力、長い歴史のなかで培われたお客様との信頼関係、労使間の健全かつ一体感のある企業風土にあると考えております。今後の技術革新をリードし業績の拡大を目指していくためにも、お客様の信頼度のさらなる向上、従業員の士気向上を図っていくことが重要と考えており、当社はこうした方針のもと、引き続き企業価値の向上にグループを挙げ取り組んでまいります。
(b)企業価値向上のための取組み
2016年11月に策定し2022年3月をもって終了した中長期経営計画では、企業文化ビジョンである「強く、やさしく、面白い」会社に向かうべく、中長期企業ビジョンとして「私たちは一人ひとりの前向きなアイデアとチャレンジを応援します」を据え、活動を推進してまいりました。
定量目標として連結売上高600億円、連結営業利益率15%、連結新規事業売上構成比25%を掲げましたが、収益性の高い先端半導体向けの製品売上高が想定を大きく超えたことから連結営業利益率は23.3%と目標を上回りました。半導体関連の売上は伸長しましたが、新規事業分野においては、加工プロセス変更による研磨ニーズの縮小、その他新規開発分野においても開発品の採用に時間を要したこと等により狙った売上拡大を果たせず、連結売上高は517億円及び連結新規事業売上構成比は1.8%と目標未達となりました。
当社が主たる事業領域としている半導体市場は、これまでシリコンサイクルと呼ばれる構造的な景気循環が見られましたが、昨今の技術革新に伴い新製品や新たなサービスが広がり、半導体の需要が急増していることから、拡大を続けるスーパーサイクルに転じたとも言われています。当社のお客様であるシリコンウェハーメーカー及び半導体デバイスメーカーの多くは、旺盛な半導体需要に応えるべく積極的に大規模な設備投資計画を公表・実施しております。
このような状況下で、将来的に更なる需要増加が見込まれることを鑑み、当社は供給責任を果たすべく、国内外で段階的に設備投資を進めるべく体制を整備しております。
国内では、当社の開発・生産拠点が集積する各務原地区において、既に取得済の用地に新たな開発拠点、試作施設の建設を計画中であることに加え、昨年12月に取得契約締結済みの用地に数年以内の稼働を目指してCMP、シリコンウェハー向け製品の新工場建設計画に着手しております。また、国外では、同じく数年以内の稼働を目標に、半導体受託生産世界シェアトップの台湾においては需要増加を見越して既に増築済みの建屋に生産ラインを拡充し、半導体産業の復権に向けて動き出した米国においては敷地内に建屋の新設・設備の導入を予定しております。
一方で新規事業分野については、当社ではこれまで、成長の方向性として目指す事業ドメインとして定めた「パウダー&サーフェス」に関し、新規事業本部の新設、先端技術研究所の設置、コーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)ファンドの設立等、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
具体的な成果としては、新規事業本部では高い加工速度と良好な仕上がり表面を両立した自動車外装向けコンパウンドの販売開始、先端技術研究所では軽量かつ高い耐熱性を備えた航空産業向けセラミックス複合材料や高白色度でアスペクト比が制御された化粧品向け等の利用が期待される酸化チタン材料の開発、CVCファンドでは次世代パワー半導体ベンチャー企業への投資を行っております。
また、本年4月には、事業目的・環境に応じた事業推進体制の更なる強化を目的として「研磨ソリューションフィールド」「先端パウダーフィールド」「半導体フィールド」を新設しました。あわせて、パウダー&サーフェス分野での開発成果をより機動的に事業化すべく、機能材事業本部と先端技術研究所を統合し「先端技術・機能材料本部」に、機能材事業本部下の研磨関連業務等を新規事業本部に移管し「研磨ソリューション本部」とする等、事業(研究所)組織を再編しました。
環境課題・社会課題への対応については、近年、持続可能な社会の構築に向けたグローバルな取り組みが進む中、社会からの期待・要請が高まっております。当社ではかねてより、両立支援、女性活躍推進等に力を注いでまいりましたが、昨年度より、製品の生産活動において地下水を大量に使用していることから、使用した水を自然に返す意味を込めて「Water Offset」をテーマに、水を育む森づくり、水源地区の環境保護と森林再生活動に着手しました。また、本年4月にはESG関連課題への対応/社会貢献活動等の更なる推進を図るべく、「ESG推進部」を新設いたしました。
成長分野及び新規事業、ESGへの投資と合わせ、株主の皆様への還元についても、従前から目標に掲げる連結配当性向50%以上を維持するとともに安定配当にも留意し、持続的な企業価値増大に取り組んでまいります。
具体的な各事業等の施策は以下のとおりです。
シリコン事業
半導体基板となるシリコンウェハーを高精度に平坦・鏡面化する研磨工程で用いられる研磨材を研究開発し製造販売する事業です。切断から仕上げ研磨までトータルソリューションを可能とする高品質な製品・サービスを揃えております。益々高度化するお客様の要求に応えるべく、引き続き新技術に支えられた独自性の高い新製品を提供し、「最も信頼されるパートナー」を目指してまいります。また、近年、電気自動車、ハイブリッド自動車の普及が進む中で、注目度が高まっているパワーデバイス基板向け製品開発にも注力し、一部上市しております。
CMP事業
半導体デバイスの製造工程で用いられる研磨材を研究開発し製造販売する事業です。半導体デバイスは高性能化、高密度化、高集積化に伴い、研磨対象となる膜種とCMPが適用される工程は増加傾向にあります。お客様の製造・開発拠点に近い、日本、米国、台湾に製造・開発拠点を設け、お客様とより密接な関係を構築し、お客様のロードマップに沿った新製品を開発しております。
ディスク事業
デジタルデータの記録媒体であるハードディスクドライブ用ディスク基板の製造工程に用いられる研磨材を研究開発し製造販売する事業です。お客様の生産拠点が集中するマレーシアに製造拠点を置くとともに技術スタッフを配置し、技術サポートを実施することでお客様との信頼関係を構築しております。クラウドサービスや5Gにより送受信されるデータ容量の増加が見込まれており、データセンター向けのハードディスク需要が高まっている中で、次世代ディスク基板への要求を早期に入手し具現化するため基礎開発の拡充も図り、お客様の要求に合った新製品をタイムリーに提供してまいります。
溶射材事業
半導体装置、航空機及び鉄鋼等様々な業界の機械部材の長寿命化、高機能化を実現するために、環境に優しい表面処理として使用される溶射用途向けに、主にサーメット、セラミックス等の溶射材を研究開発し製造販売する事業です。独自の粉末造粒技術を一層強化し、タイムリーなソリューション提案を行うとともに、新規市場として期待される3Dプリンター用超硬材料等の開発にも注力し、売上拡大を目指してまいります。
研磨ソリューション事業
様々な用途で用いられる、多種多様な材料(金属、樹脂、セラミック、複合材料等)や形状(2次元、3次元形状)に対応した研磨材等の研究開発および製造販売を行う事業です。旧新規事業を改称の上、旧機能材事業から分離独立した研磨関連事業を統合し、一体運営を図っております。世界の様々な業界のお客様から寄せられる、新たな表面創成のご要望に、研磨材の供給のみに留まらず、用途に応じた様々な研磨方法を提案し、周辺消耗材や装置、加工プロセスまでを含めたトータルソリューションでお応えしてまいります。
先端技術・機能材料
パウダー領域・非研磨事業の拡充を更に推進することを目的として発足した「先端技術・機能材料本部」傘下において、パウダー分野におけるフジミ基幹技術の研究開発を進めると同時に、非研磨分野における新規事業の「創出」と「事業化」を強力に推進してまいります。また、これまで機能材事業や先端技術研究所で養ってきた粒子形状・粒度分布制御及び造粒技術を始めとする当社基幹技術を一体化させ、さらにマーケティング力を強化し、新規用途・お客様層の拡大に一層注力してまいります。
(c)コーポレート・ガバナンスについて
当社は、法令を遵守し適正な企業活動を通じて、経営の透明性、効率性を確保し、経営の監督と執行及び監査が有効に機能したガバナンス体制のもとで企業価値の向上を目指し、株主、お客様、地域社会の皆様から信頼される企業となるよう、コーポレート・ガバナンスの充実を図っております。
当社は監査役制度を採用しており、監査役3名のうち2名は独立性を有する社外監査役です。また、法令に定める監査役の員数を欠くことになる場合に備え、補欠監査役1名を選任しております。
当社の取締役会は、社外取締役2名を含めた5名で構成されています。経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制を確立するため、取締役の任期は1年とし、株主の皆様から毎年の選解任を通じてガバナンスを受ける体制としております。
当社の取締役会は、毎月1回以上開催し、法令・定款に基づき決議を要する事項が決議されるほか、業務執行の監督及び経営に関する重要事項の審議と報告が随時なされております。また、経営環境の変化に迅速に対応することを目的として、取締役及び本部長で構成する経営会議や、その他の主要な会議を毎月開催し、経営上の問題点の把握及びその対応、その他経営に関する重要事項を検討、審議しております。
監査役は、取締役会をはじめ主要な会議に出席し、必要に応じ意見等を述べるほか、会計監査人、内部監査室と連携しながら公正な監視体制の下で監査を行っております。
また、当社グループの事業運営に影響を及ぼす恐れのある様々なリスクへの適切な対応を行い、経営基盤の安定化を図るため、グローバルリスク管理委員会を設け、リスクの把握と評価、対応策を検討し、リスクが顕在化した場合の影響を極小化するリスクマネジメント活動をグローバルに行っております。
当社は、これからもコーポレート・ガバナンスの充実を図り、企業価値の向上に取り組んでまいります。
(3)本更新の目的
上記1.(1)記載の基本方針に基づいて、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するような一方的且つ大規模な買付行為及びその類似行為を行う者に対しては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するために、もっとも適切と思われる措置を迅速且つ的確に講じる必要性があると認識しております。このような認識のもと、当社取締役会は、こうした不適切な者によって、当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大規模買付行為を抑止するとともに、大規模買付行為が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大規模買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主共同の利益のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的として、本対応方針を更新することを決定いたしました。
下記2.(4)(a)に記載のとおり、本対応方針においては、対抗措置の発動の是非に関する判断等にあたって、その判断の合理性及び公正性を担保するために、当社は、独立委員会規程(概要は別紙2記載のとおりです。)に基づき、当社取締役会から独立した機関として、独立委員会を設置することとします。独立委員会の委員は、3名以上とし、当社の業務執行を行う経営陣から独立した、社外取締役、社外監査役、弁護士、税理士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者又は他社の取締役若しくは執行役として経験のある社外者等の中から選任するものとします。本更新時の独立委員会の委員には、髙橋正彦氏、川下政美氏及び山川隆久氏の合計3名に就任をいただく予定です。各委員の略歴は、別紙3「独立委員会委員の略歴」に記載のとおりです。
なお、本対応方針の概要については、別紙4「本対応方針の概要(大規模買付行為が開始された場合のフローチャート)」に記載のとおりです。
2.提案の内容
(1)大規模買付ルールの設定
本対応方針においては、次の①若しくは②に該当する行為若しくはこれらに類似する行為又はこれらの提案[1](但し、当社取締役会が予め承認したものを除きます。このような行為を以下「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行い又は行おうとする者を以下「大規模買付者」といいます。)がなされ、又はなされようとする場合には、本対応方針に基づく対抗措置が発動されることがあります。
①当社が発行者である株券等[2]について、保有者[3]の株券等保有割合[4]が20%以上となる買付けその他の取得
②当社が発行者である株券等[5]について、公開買付け[6]を行う者の株券等所有割合[7]及びその特別関係者[8]の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
(a)「大規模買付意向表明書」の当社への事前提出
まず、大規模買付者には、大規模買付行為に先立ち、当社取締役会に対して、本対応方針に定められた手続(以下「大規模買付ルール」といいます。)に従う旨の誓約等を記載した「大規模買付意向表明書」(大規模買付者の代表者による署名又は記名捺印のされたもの)を当社の定める書式を用いて日本語で提出していただきます。
「大規模買付意向表明書」には、具体的には、以下の事項を記載していただきます。
(ⅰ)大規模買付者の概要
①氏名又は名称及び住所又は所在地
②代表者の氏名
③目的及び事業の内容
④大株主又は大口出資者(所有株式数又は出資割合上位10名)の概要
⑤国内連絡先
⑥設立準拠法
(ⅱ)大規模買付者が現に保有する当社の株券等の種類及び数、並びに、大規模買付意向表明書提出日前60日間における大規模買付者の当社の株券等の取引状況
(ⅲ)大規模買付者が提案する大規模買付行為の概要(大規模買付者が大規模買付行為により取得を予定する当社の株券等の種類及び数、並びに大規模買付行為の目的の概要(支配権取得若しくは経営参加、純投資若しくは政策投資、大規模買付行為後の当社の株券等の第三者への譲渡等、又は重要提案行為等[9]を行うことその他の目的がある場合には、その旨及び概要。なお、目的が複数ある場合にはその全てを記載していただきます。)を含みます。)
(ⅳ)大規模買付ルールに従う旨の誓約(条件又は留保は付さないものとします。)
なお、「大規模買付意向表明書」の提出にあたっては、商業登記簿謄本、定款の写しその他の大規模買付者の存在、及び大規模買付意向表明書に署名又は記名捺印を行った代表者の資格を証明する書類を添付していただきます。
(b)「大規模買付情報」の提供
上記(a)に記載の「大規模買付意向表明書」をご提出いただいた場合には、大規模買付者には、以下の手順に従い、当社取締役会に対して、大規模買付行為に対する株主の皆様のご判断及び当社取締役会の評価・検討等のために十分な情報(以下「大規模買付情報」といいます。)を提供していただきます。当社取締役会は、大規模買付情報の提供を受けた場合には速やかにこれを独立委員会に提供するものとします。なお、大規模買付情報は日本語で記載されるものとします。
まず、当社は、大規模買付者に対して、大規模買付意向表明書を提出していただいた日から10営業日[10](初日不算入)以内に、当初提出していただくべき情報を記載した「大規模買付情報リスト」を上記(a)(ⅰ)⑤に記載の国内連絡先宛に発送し、且つ、株主の皆様に開示いたしますので、大規模買付者には、かかる大規模買付情報リストに従って十分な情報を当社取締役会に提供していただきます。
また、上記の大規模買付情報リストに従い大規模買付者から提供していただいた情報では、当該大規模買付行為の内容及び態様等に照らして、株主の皆様のご判断及び当社取締役会の評価・検討等のために不十分であると当社取締役会が合理的に判断する場合には、当社取締役会が適宜回答期限を定めた上、別途請求する追加の情報を大規模買付者から提供していただきます。但し、最終の回答期限(以下「最終回答期限」といいます。)は、必要且つ十分な情報が提供されたと判断されない場合においても、大規模買付意向表明書を受領した日から起算して原則として60日を超えないものとします(但し、大規模買付者からの要請がある場合には、必要な範囲でこれを延長することがあります。)。なお、大規模買付行為の内容及び態様等にかかわらず、以下の各項目に関する情報は、原則として大規模買付情報リストの一部に含まれるものとします。
①大規模買付者及びそのグループ(共同保有者[11]、特別関係者及び大規模買付者を被支配法人等[12]とする者の特別関係者)(以下「大規模買付者グループ」といいます。)の詳細(その名称、財政状態、経営成績その他の経理の状況、大規模買付者グループの関係(資本関係、取引関係、人的関係等)の概略を含みます。)[13]
②大規模買付行為の目的、方法及び具体的内容(関連する取引の仕組み並びに大規模買付行為の適法性及び大規模買付行為の実現可能性に関する意見を含みます。)
③買付対価の種類及び金額(有価証券等を対価とする場合には、交換比率)、並びに当該金額の算定の基礎及び経緯
④大規模買付行為に要する資金の調達状況、当該資金の調達先の概要及び関連する取引の概要
⑤大規模買付者グループによる当社の株券等の過去の取得に関する情報
⑥大規模買付者が既に保有し又は大規模買付行為において取得を予定する当社の株券等に関する第三者との間の合意の具体的内容
⑦大規模買付行為の後における当社グループの経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策
⑧大規模買付行為の後、当社の株券等をさらに取得する予定がある場合には、その理由及びその内容
⑨大規模買付行為の後、当社の株券等が上場廃止となる見込みがある場合には、その旨及び理由
⑩当社の株主(大規模買付者を除きます。)、従業員、取引先、顧客、地域社会その他の当社の利害関係者に対する対応方針
⑪大規模買付者グループと反社会的勢力との関係に関する情報
⑫その他独立委員会等が合理的に必要と判断する情報
なお、当社は、大規模買付行為の提案があった場合には速やかに開示するとともに、大規模買付者から提供された情報が株主の皆様のご判断に必要であると認められる場合には、適切と判断する時点で、その全部又は一部を株主の皆様に開示いたします。また、当社は、大規模買付者による大規模買付情報の提供が完了したと当社取締役会において合理的に判断されるとき又は最終回答期限が到来した場合には、その旨を大規模買付者に通知(以下「情報提供完了通知」といいます。)するとともに、速やかにその旨を開示いたします。
(c)取締役会評価期間の設定等
当社は、情報提供完了通知を行った後、大規模買付行為の評価の難易度等に応じて、対価を金銭(円貨)のみとし当社の株券等の全てを対象とする公開買付けによる大規模買付行為の場合には60日間、その他の大規模買付行為の場合には90日間(いずれの場合も初日不算入)を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。なお、独立委員会が取締役会評価期間内に下記(4)(a)に記載の勧告を行うに至らないこと等の理由により、当社取締役会が取締役会評価期間内に対抗措置の発動又は不発動の決議に至らないことにつきやむを得ない事情がある場合には、当社取締役会は、独立委員会の勧告に基づき、必要な範囲内で取締役会評価期間を最大30日間(初日不算入)延長することができるものとします。当社取締役会が取締役会評価期間の延長を決議した場合には、当該決議された具体的期間及びその具体的期間が必要とされる理由を適用ある法令等及び金融商品取引所規則に従って適時適切に開示します。
大規模買付者は、この取締役会評価期間の経過後においてのみ、大規模買付行為を開始することができるものとし、下記(2)(c)に記載の株主意思確認総会又は書面投票が実施される場合においては、対抗措置に係る議案が否決された後にのみ、大規模買付行為を開始することができるものとします。
当社取締役会は、取締役会評価期間中に、大規模買付者の提供する大規模買付情報に基づき、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、当該大規模買付者及び当該大規模買付行為の具体的内容並びに当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に与える影響等を十分に評価・検討し、大規模買付行為に関する当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、大規模買付者に通知するとともに、適時且つ適切に株主の皆様に公表いたします。また、必要に応じて、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件・方法について交渉し、さらに、当社取締役会として、株主の皆様に代替案を提示することもあります。
(2)大規模買付行為がなされた場合における対応方針
(a)対抗措置発動の条件
(ⅰ)大規模買付者が大規模買付ルールに従わずに大規模買付行為を行う場合
大規模買付者が大規模買付ルールに従わずに大規模買付行為を行い又は行おうとする場合において、対抗措置を発動することが必要且つ相当である場合には、その具体的な条件・方法等の如何を問わず、当社取締役会は、下記(b)に従い、当該大規模買付行為を当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう大規模買付行為とみなし、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるために必要且つ相当な対抗措置を講じることがあります。
(ⅱ)大規模買付者が大規模買付ルールに従って大規模買付行為を行う場合
大規模買付者が大規模買付ルールに従って大規模買付行為を行い又は行おうとする場合には、当社取締役会が仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、反対意見の表明、代替案の提示、株主の皆様への説明等を行う可能性は排除しないものの、直ちに、当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じることはありません。大規模買付行為の提案に応じるか否かは、株主の皆様において、当該大規模買付行為に関する大規模買付情報及びそれに対する当社取締役会の意見、代替案等をご考慮の上、ご判断いただくこととなります。
但し、大規模買付者が大規模買付ルールに従って大規模買付行為を行い又は行おうとする場合であっても、別紙5に掲げるいずれかの類型に該当すると判断される場合又は該当すると客観的且つ合理的に疑われる事情が存する場合には、当社取締役会は、下記(b)に従い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるために、必要且つ相当な対抗措置を講じることがあります。
(b)対抗措置の発動の手続
当社取締役会が対抗措置を発動するか否かを判断するにあたっては、その判断の合理性及び公正性を担保するために、以下の手続を経ることとします。
まず、当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、独立委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は、この諮問に基づき、取締役会評価期間内に、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得た上で、当社取締役会に対して対抗措置の発動の是非について勧告を行います。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会による勧告を最大限尊重するものといたします。
なお、当社取締役会は、独立委員会に対する上記諮問のほか、大規模買付者の提供する大規模買付情報に基づき、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、当該大規模買付者及び当該大規模買付行為の具体的内容並びに当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に与える影響等を評価・検討等した上で、対抗措置を発動するか否かを判断するものとします。
但し、下記(c)に基づき株主意思の確認手続を実施する場合には、当社取締役会は、当該株主意思の確認手続の結果に従うものとします。
(c)株主意思の確認
当社取締役会は独立委員会による勧告を最大限尊重した上で、株主意思の確認手続として、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施する場合があります。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会とあわせて開催する場合もあります。
株主意思の確認手続を行う場合又はその確認を行う可能性がある場合には、当社取締役会は、速やかに、投票権を行使できる株主を確定するための基準日(以下「投票基準日」といいます。)を定め、投票基準日の2週間前までに公告を行います。株主意思の確認手続において投票権を行使することができる株主は、投票基準日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主とし、投票権は議決権1個につき1個とします。株主意思確認総会における投票の場合、総株主の投票権の3分の1以上を有する株主が出席し、その投票権の過半数をもって賛否を決するものとします。書面投票による場合、総株主の投票権の3分の1以上を有する株主が投票を行い、その投票権の過半数をもって賛否を決するものとします。当社取締役会は、株主意思の確認を行う方法について、株主意思確認総会又は書面投票のいずれによって株主意思の確認を行うのかを決定するものとし、決定内容を速やかに情報開示いたします。また、当社取締役会は、株主意思確認総会又は書面投票を実施した場合には、投票結果その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行います。
(d)発動した対抗措置の中止又は撤回
当社取締役会が上記(b)及び(c)に記載の手続に従って対抗措置を発動した場合であっても、①大規模買付者が大規模買付行為を中止若しくは撤回した場合、又は、②対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、且つ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上という観点から発動した対抗措置を維持することが相当でないと考えられる状況に至った場合には、当社取締役会は、当該対抗措置の維持の是非について、上記状況に至った具体的事情を提示した上で、改めて独立委員会に諮問するとともに、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、発動した対抗措置の中止又は撤回を検討するものとします。独立委員会は、当該諮問に基づき、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、当該対抗措置の維持の是非について検討し、当社取締役会に対して勧告を行います。当社取締役会は、対抗措置を維持するか否かの判断に際し、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとします。
上記独立委員会の勧告を踏まえた結果、当社取締役会が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上という観点から対抗措置を維持することが相当でないと判断するに至った場合には、発動した対抗措置を、当社取締役会は通常の決議により中止又は撤回し、速やかにその旨を開示いたします。なお、対抗措置として、本新株予約権(下記(3)に定義されます。以下同じ。)の無償割当てを行う場合には、本新株予約権の無償割当ての基準日に係る権利落ち日(以下「本権利落ち日」といいます。)の前々営業日までにおいては本新株予約権の無償割当てを中止する場合がありますが、本権利落ち日よりも前に、本新株予約権の無償割当てが実施され、当社の株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提として当社の株式の売買を行われた一般投資家の皆様が株価の変動により損害を被らないよう、本権利落ち日の前営業日以降においては、本新株予約権の無償割当ては中止されないものとします。但し、本新株予約権の無償割当ての効力発生日以降本新株予約権の行使期間の開始日の前日までにおいては本新株予約権を無償にて取得する場合があります(この場合には、下記4.(2)に記載のとおり、当社の株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提として当社株式の売買を行った株主の皆様が株価の変動により損害を被る可能性があります。)。
(3)対抗措置の内容
本対応方針における対抗措置としては、原則として、当社取締役会の決議に基づき、概要を別紙6に記載する新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行います。但し、会社法その他の法令及び当社の定款上認められるその他の対抗措置を発動することが適切と判断された場合には当該その他の対抗措置が用いられることもあります。
(4)独立委員会の設置及び諮問等の手続
(a)独立委員会の設置
大規模買付ルールに従って一連の手続が進行されたか否か、及び、大規模買付ルールが遵守された場合に当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるために必要且つ相当と考えられる一定の対抗措置を講じるか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、その判断の合理性及び公正性を担保するために、当社は、その概要を別紙2に記載する独立委員会規程に基づき、当社取締役会から独立した機関として、独立委員会を設置することとします。独立委員会の委員は、3名以上とし、当社の業務執行を行う経営陣から独立した、社外取締役、社外監査役、弁護士、税理士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者又は他社の取締役若しくは執行役として経験のある社外者等の中から選任されるものとします。本更新時の独立委員会の委員には、髙橋正彦氏、川下政美氏及び山川隆久氏の合計3名が就任する予定です。なお、各委員の略歴は、別紙3「独立委員会委員の略歴」に記載のとおりです。
独立委員会は、大規模買付者の提供する大規模買付情報に基づき、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、当該大規模買付行為の具体的内容及び当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に与える影響等を評価・検討等した上で、取締役会評価期間内に、本対応方針に従い当社取締役会がとるべき対応について勧告を行います。
当社取締役会は、独立委員会の勧告を踏まえ、これを最大限尊重しつつ、本対応方針に従って対応を決定するものとします。また、独立委員会は、発動した対抗措置の維持について、当社取締役会の諮問に基づき、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら検討し、当社取締役会に対して勧告を行います。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して、対抗措置を維持するか否かの判断を行うものとします。
独立委員会は、独自に又は当社取締役会等を通じて、大規模買付者に対し、大規模買付情報の追加提供、協議・交渉等を求める場合があります。大規模買付者は、これに速やかに応じなければならないものとします。
独立委員会は、大規模買付者から大規模買付意向表明書及び大規模買付情報が提出された場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上という観点から、当社取締役会の経営計画等及び当社取締役会による当社の企業評価等との比較検討を行うために、当社取締役会に対して、適宜回答期限(取締役会評価期間内において最長30日とします。)を定めた上で、当該大規模買付者及び当該大規模買付行為の内容に対する意見並びにその根拠資料、代替案その他独立委員会が適宜必要と認める情報・資料等(以下「当社取締役会情報」といいます。)を提示するよう要請することがあり、当社取締役会はこれらに応じるものとします。また、独立委員会は、当社取締役会情報について、当社取締役、当社監査役、立案等に参画した従業員、立案等に際し助言を行った第三者等に対し、独立委員会が必要とする説明を要請することがあります。
(b)独立委員会に対する任意の諮問
当社取締役会は、大規模買付者から提供された情報が大規模買付情報として十分であるかについて疑義がある場合その他当社取締役会が必要と認める場合には、上記の対抗措置の発動の是非及び発動した対抗措置の維持の是非以外についても、任意に独立委員会に対して諮問することができるものとし、かかる諮問がなされたときは、独立委員会は、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、当該諮問に係る事項につき検討し、当社取締役会に対して勧告を行います。当社取締役会は、かかる独立委員会の勧告についても最大限尊重するものとします。
(5)本対応方針の有効期間、廃止及び変更
本対応方針の有効期間は、2024年6月に開催予定の当社第72期定時株主総会の終結時までといたします。
なお、かかる有効期間の満了前であっても、当社取締役会又は当社株主総会において本対応方針を廃止若しくは変更する旨の決議が行われた場合には、本対応方針はその時点で廃止又は変更されるものとします。
また、当社は、本対応方針が廃止又は変更された場合には、当該廃止又は変更の事実その他当社取締役会が適切と認める事項について、適用ある法令及び金融商品取引所規則に従って速やかに情報開示を行います。
3.本対応方針の合理性について
(1)株主意思を重視するものであること
本対応方針は、本定時株主総会において株主の皆様にご承認いただくことを条件として、更新されるものです。
また、本株主総会において本更新に関する議案が承認された場合であっても、①当社株主総会において本対応方針を廃止若しくは変更する旨の議案が承認された場合、又は②当社株主総会において選任された取締役によって構成される当社取締役会において本対応方針を廃止若しくは変更する旨の決議が行われた場合には、本対応方針はその時点で廃止又は変更されます。また、当社取締役会は独立委員会による勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の是非について、株主意思の確認手続により株主の皆様のご意思を直接確認することができることとしております。
(2)買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること等
本対応方針は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)を完全に充足しています。
また、本対応方針の更新にあたっては、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に関する議論等をも踏まえております。さらに、本対応方針は、東京証券取引所及び名古屋証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則等の趣旨に合致するものです。
(3)当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保又は向上の目的をもって更新されるものであること
本対応方針は、上記1.(3)「本更新の目的」に記載のとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させることを目的として、大規模買付者に対して、当該大規模買付者が実施しようとする大規模買付行為に関する必要な情報の事前の提供、及びその内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求めるために、更新されるものです。
(4)合理的且つ客観的な対抗措置発動要件の設定
本対応方針は、上記2.(2)(a)に記載のとおり、合理的且つ客観的な要件が充足されない限りは、対抗措置が発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されています。
(5)独立委員会の設置
上記2.(4)に記載のとおり、当社は、本対応方針において、大規模買付ルールに従って一連の手続が進行されたか否か、及び、大規模買付ルールが遵守された場合に当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるために必要且つ相当と考えられる一定の対抗措置を講じるか否か等についての取締役会の判断の合理性及び公正性を担保するため、またその他本対応方針の合理性及び公正性を確保するために、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置することとしております。
これにより、当社取締役会による恣意的な本対応方針の運用ないし対抗措置の発動を防止するための仕組みが確保されています。
(6)デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
上記2.(5)に記載のとおり、本対応方針は、本対応方針の有効期間の満了前であっても、当社株主総会で選任された取締役で構成された取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。したがいまして、本対応方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社の取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までとなっており、本対応方針は、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないためその発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
4.株主及び投資家の皆様に与える影響
(1)本更新時に株主及び投資家の皆様に与える影響
本更新時には、本新株予約権の無償割当て自体は行われません。したがいまして、本対応方針がその更新時に株主及び投資家の皆様の有する当社の株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることはありません。
(2)本新株予約権の無償割当て時に株主及び投資家の皆様に与える影響
当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、原則に従い本新株予約権の無償割当ての実施に関する決議を行った場合には、別途定められる基準日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき1個以上で当社取締役会が別途定める数の割合で、別途定められる効力発生日において、本新株予約権が無償にて割り当てられます。このような対抗措置の仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においても株主及び投資家の皆様が保有する当社の株式1株当たりの経済的価値の希釈化は生じるものの、保有する当社の株式全体の経済的価値の希釈化は生じず、また株主及び投資家の皆様の議決権比率の希釈化は生じないことから、株主及び投資家の皆様の有する当社の株式全体に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。
なお、当社取締役会が、本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、上記2.(2)(d)に記載の手続等に従い当社取締役会が発動した対抗措置の中止又は撤回を決定した場合には、株主及び投資家の皆様が保有する当社の株式1株当たりの経済的価値の希釈化も生じないことになるため、当社の株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により損害を被る可能性があります。
(3)本新株予約権の無償割当ての実施後における本新株予約権の行使又は取得に際して株主及び投資家の皆様に与える影響
大規模買付者以外の株主及び投資家の皆様が本新株予約権の行使及び行使価額相当の金銭の払込を行わない場合には、他の株主の皆様による本新株予約権の行使により、その保有する当社の株式1株当たりの経済的価値及び議決権比率の希釈化が生じることとなります。
但し、当社が非適格者(別紙6の7.に定義されます。以下同じ。)以外の株主の皆様から本新株予約権を取得し、これと引換に当社株式を交付する場合には、非適格者以外の株主の皆様は本新株予約権の行使及び行使価額相当の金銭の払込をせずに当社株式を受領することとなり、その保有する当社の株式1株当たりの経済的価値及び議決権比率の希釈化は原則として生じません。
もっとも、新株予約権それ自体の譲渡は当社取締役会の承認なくして行うことができないとされているため、本新株予約権の無償割当てに係る基準日以降、本新株予約権について行使又は取得の結果株主の皆様に株式が交付されるまでの期間、株主の皆様が保有する当社株式の価値のうち新株予約権に帰属する部分については、譲渡による投下資本の回収はその限りで制約を受ける可能性がある点にご留意ください。
他方、本新株予約権の行使又は取得に関しては差別的条件が付されることが予定されているため、当該行使又は取得に際して、非適格者の法的権利等には希釈化が生じることが想定されます。
5.本新株予約権の無償割当てに伴って株主の皆様に必要となる手続
(1)本新株予約権の無償割当ての効力発生日における手続
当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、原則に従い本新株予約権の無償割当ての決議を行った場合には、当社取締役会において基準日を定め、これを公告します。本新株予約権の無償割当ての手続に関しては、基準日における株主名簿に記載又は記録された株主の皆様に対し、その有する株式の数に応じて本新株予約権が割り当てられます。かかる割当ての対象となる株主の皆様には、本新株予約権の無償割当ての効力発生日において、当然に本新株予約権が付与されるため、申込み等の手続は不要です。
(2)本新株予約権の無償割当ての実施後における本新株予約権の株主の皆様による行使又は当社による取得に際して株主の皆様に必要となる手続
当社が本新株予約権を取得条項に基づき取得する場合には、当社は、会社法に定められた手続(会社法第273条、第274条)に従い、取得条項が複数ある場合には、それぞれ取得条項ごとに、取締役会の決議を行い、且つ、新株予約権者の皆様に対する公告を実施した上で、取得を行います。
非適格者以外の株主の皆様に本新株予約権の行使可能期間の到来を待って本新株予約権を行使していただく場合には、当社は、本新株予約権の行使に際してご提出いただく書類(行使に係る本新株予約権の内容及び数、本新株予約権を行使する日等の必要事項並びに株主の皆様ご自身が本新株予約権の行使条件を充足すること等についての表明保証条項、補償条項その他の誓約文言、並びに、当社株式の振替を行うための口座への当社株式の記録に必要な情報を含みます。)その他本新株予約権の権利行使に必要な書類を送付いたしますので、株主の皆様におかれましては、行使可能期間内に本新株予約権を行使してくださいますようお願い申しあげます(その際には一定の金銭の払込を行っていただきます。)。
なお、いずれの手続を行う場合であっても、当社は、その手続の詳細に関して、適用ある法令及び金融商品取引所規則に基づき、適時且つ適切に開示を行いますので、対抗措置が発動される場合には、株主の皆様におかれましては、当社からなされる情報開示にご留意ください。
6.その他
当社取締役会においては、今後の司法判断の動向及び金融商品取引所その他の公的機関の対応等、並びに、会社法、金融商品取引法又は各金融商品取引所の上場規則等の改正、その他の法令等の制定改廃も引き続き注視して、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し又は向上させるとの観点から、必要に応じて本対応方針の見直し、又は本対応方針に代わる別途の防衛策の導入を含め、適切な措置を適宜講じてまいる所存です。
[1]第三者に対する勧誘行為を含みます。
[2]金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等を意味します。以下別段の定めがない限り同じとします。なお、本対応方針において引用される法令等に改正(法令名の変更や旧法令等を継承する新法令等の制定を含みます。)があった場合には、本対応方針において引用される法令等の各条項及び用語は、当社取締役会が別途定める場合を除き、当該改正後においてこれらの法令等の各条項及び用語を実質的に継承する法令等の各条項及び用語に読み替えられるものとします。
[3]金融商品取引法第27条の23第1項に規定する保有者を意味し、同条第3項の規定に基づき保有者に含まれる者を含みます(当社取締役会がこれに該当すると認めた者を含みます。)。以下同じとします。
[4]金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合を意味します。以下同じとします。
[5]金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等を意味します。
[6]金融商品取引法第27条の2第6項に規定する公開買付けを意味します。以下同じとします。
[7]金融商品取引法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合を意味します。以下同じとします。
[8]金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者を意味します(当社取締役会がこれに該当すると認めた者を含みます。)。但し、同項第1号に掲げる者については、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。以下同じとします。
[9]金融商品取引法第27条の26第1項、金融商品取引法施行令第14条の8の2第1項、及び株券等の大量保有の状況の開示に関する内閣府令第16条に規定する重要提案行為等を意味します。
[10]なお、営業日とは、行政機関の休日に関する法律第1条第1項各号に掲げる日以外の日をいいます。以下同じとします。
[11]金融商品取引法第27条の23第5項に規定される共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます(当社取締役会がこれに該当すると認めた者を含みます。)。以下同じとします。
[12]金融商品取引法施行令第9条第5項に定義されます。
[13]大規模買付者がファンドの場合には、各組合員その他の構成員について①に準じた情報を含みます。
(別紙1)
当社の大株主の状況
当社の2022年3月末時点の大株主の状況は以下のとおりです。

(千株未満切捨て、小数点第2位切捨て)
- 発行済株式の総数に対する所有株式の割合は、自己株式(3,428,190株)を控除して計算しております。
-
2022年3月23日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、株式会社みずほ銀行及びその共同保有者3社が2022年3月15日現在でそれぞれ以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2022年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
なお、その大量保有報告書の内容は次のとおりであります。

(別紙2)
独立委員会規程の概要
1.独立委員会は、当社取締役会の決議により、本対応方針の運用ないし対抗措置の発動等に関する取締役会の恣意的判断を排し、その判断の合理性及び公正性を担保することを目的として、取締役会の諮問機関として、設置される。
2.独立委員は、3名以上とし、当社の業務執行を行う経営陣から独立した、社外取締役、社外監査役、弁護士、税理士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者又は他社の取締役若しくは執行役として経験のある社外者等の中から、当社取締役会の決議に基づき選任される。なお、当社は、各独立委員との間で、善管注意義務及び秘密保持義務に関する規定を含む契約を締結する。
3.独立委員会の委員の任期は、選任の時から1年以内に開催する定時株主総会の終結の日又は別途当該独立委員と当社が合意した日までとする。但し、当社取締役会の決議により別段の定めをした場合はこの限りではない。
4.独立委員会は、当社代表取締役又は各独立委員が招集する。
5.独立委員会の議長は、各独立委員の互選により選定される。
6.独立委員会の決議は、原則として、独立委員全員が出席し、その過半数をもってこれを行う。但し、独立委員のいずれかに事故があるときその他特段の事由があるときは、独立委員の過半数が出席し、その過半数をもってこれを行う。
7.独立委員会は、当社取締役会の諮問に基づき、以下の各号に記載される事項について評価・検討した上で決議し、その決議内容を、理由を付して当社取締役会に対して勧告する。
(1)本対応方針に係る対抗措置の発動の是非(大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうものであるか否かの判断を含む。)
(2)本対応方針に係る対抗措置の維持の是非
(3)本対応方針の廃止及び変更
(4)その他本対応方針に関連して当社取締役会が任意に独立委員会に対して諮問する事項
8.各独立委員は、独立委員会における審議及び決議においては、専ら当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの観点からこれを行うことを要し、自己又は当社の経営陣の個人的利益を図ることを目的としてはならない。
9.独立委員会は、必要に応じて、当社の取締役、監査役又は従業員その他必要と認める者を出席させ、独立委員会が必要とする事項に関する説明を求めることができる。
10.独立委員会は、その職務の遂行にあたり、当社の費用で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した外部専門家等(投資銀行、証券会社、フィナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)から助言を得ることができる。
(別紙3)
独立委員会委員の略歴
髙橋 正彦氏(1944年12月23日生まれ)

川下 政美氏(1949年9月3日生まれ)

山川 隆久氏(1956年12月28日生まれ)

(別紙4)
本対応方針の概要(大規模買付行為が開始された場合のフローチャート)

本チャートは、あくまで本対応方針の内容に対する理解に資することのみを目的に参考
資料として作成されています。本対応方針の詳細については、本議案本文をご参照ください。
(別紙5)
対抗措置発動の要件
(1)以下に掲げる行為により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合
(a)大規模買付者が真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で当社の株券等を当社又は当社関係者に引き取らせる目的で当社の株券等の取得を行っている又は行おうとしている者(いわゆるグリーンメイラー)であると判断される場合
(b)当社の会社経営を一時的に支配して当社又は当社グループ会社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先又は顧客等の当社又は当社グループ会社の資産を当該大規模買付者又はそのグループ会社等に移譲させる目的で当社の株券等の取得を行っていると判断される場合
(c)当社の会社経営を支配した後に、当社又は当社グループ会社の資産を当該大規模買付者又はそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する目的で、当社の株券等の取得を行っていると判断される場合
(d)当社の会社経営を一時的に支配して、当社又は当社グループ会社の事業に当面関係していない不動産、有価証券等の高額資産等を売却等により処分させ、その処分利益をもって一時的に高配当をさせるかあるいはかかる一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って当社の株券等の高価売り抜けをする目的で当社の株券等の取得を行っていると判断される場合
(2)大規模買付者の提案する当社の株券等の買付方法が、いわゆる強圧的二段階買収(最初の買付けで当社の株券等の全部の買付けを勧誘することなく、二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等の株券等の買付けを行うことをいいます。)等の、株主の皆様の判断の機会又は自由を制約し、事実上、株主の皆様に当社の株券等の売却を強要するおそれがあると判断される場合
(3)大規模買付者の提案する大規模買付行為の経済条件(買付対価の種類及び金額、当該金額の算定根拠、買付対価の支払時期及び方法を含みます。)が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に照らして著しく不十分又は不適切なものであると判断される場合
(4)大規模買付者が支配権を取得する場合の当社の企業価値が、中長期的な将来の企業価値との比較において、当該大規模買付者が支配権を取得しない場合の当社の企業価値に比べ、著しく劣後すると判断される場合
(5)大規模買付者が反社会的勢力又はこれに準ずる者と判断される場合
(6)大規模買付者の提案(大規模買付行為の経済条件のほか、大規模買付行為の違法性の有無、実現可能性、大規模買付行為後の経営方針又は事業計画、大規模買付行為後における当社の株主(大規模買付者を除きます。)の皆様、顧客、従業員その他の利害関係者に対する対応方針を含みます。)の内容が、当社の企業価値を生み出す上で必要不可欠な技術力と開発力、お客様との信頼関係等を損なうこと等により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する重大なおそれをもたらすと判断される場合
(別紙6)
本新株予約権の概要
1.本新株予約権の割当総数
本新株予約権の割当総数は、本新株予約権の無償割当てに関する当社取締役会の決議(以下「本新株予約権無償割当て決議」といいます。)において別途定める一定の日(以下「割当期日」といいます。)における当社の最終の発行済みの普通株式の総数(但し、同時点において当社の有する当社の普通株式の数を除きます。)と同数以上で別途定める数と同数とします。
2.割当対象株主
割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対し、その所有する当社の普通株式(但し、同時点において当社の有する当社の普通株式を除きます。)1株につき1個以上で当社取締役会が別途定める数の割合で本新株予約権の無償割当てをします。
3.本新株予約権の無償割当ての効力発生日
本新株予約権無償割当て決議において別途定める日とします。
4.本新株予約権の目的である株式の種類及び数
本新株予約権の目的である株式の種類は当社の普通株式とし、本新株予約権1個当たりの目的である株式の数(以下「対象株式数」といいます。)は1株とします。但し、当社が株式の分割又は株式の併合等を行う場合は、所要の調整を行うものとします。
5.本新株予約権の行使に際して出資される財産の内容及び価額
本新株予約権の行使に際してする出資の目的は金銭とし、本新株予約権の行使に際して出資される財産の当社の普通株式1株当たりの金額は1円以上で本新株予約権無償割当て決議において別途定める額とします。
6.本新株予約権の譲渡制限
本新株予約権の譲渡については、当社取締役会の承認を要するものとします。
7.本新株予約権の行使条件
①特定大量保有者[1]、②特定大量保有者の共同保有者、③特定大量買付者[2]、④特定大量買付者の特別関係者、若しくは⑤これら①ないし④の者から本新株予約権を当社取締役会の承認を得ることなく譲受け若しくは承継した者、又は、⑥これら①ないし⑤に該当する者の関連者[3](これらの者を総称して、以下「非適格者」といいます。)は、本新株予約権を行使することができないものとします。なお、本新株予約権の行使条件の詳細については、本新株予約権無償割当て決議において別途定めるものとします。
また、外国の適用法令上、本新株予約権の行使にあたり所定の手続が必要とされる非居住者も、原則として本新株予約権を行使することができません(但し、非居住者の保有する新株予約権も、適用法令に抵触しないことが確認されることを条件として、当社による下記8.のとおり、本新株予約権の取得の対象となります。)。さらに、本新株予約権の行使条件を充足していること等についての表明保証条項、補償条項その他の誓約文言を含む当社所定の書式による誓約書を提出しない者も、本新株予約権を行使することができません。
8.当社による本新株予約権の取得
当社は、本新株予約権の行使期間の開始日の前日までの間いつでも、当社が本新株予約権を取得することが適切であると当社取締役会が認める場合には、当社取締役会が別途定める日の到来をもって、全ての本新株予約権を無償で取得することができるものとします。
また、当社は、当社取締役会が別途定める日をもって、非適格者以外の者が有する本新株予約権を取得し、その対価として、本新株予約権と引き替えに本新株予約権1個につき当該取得日時点における対象株式数の当社の普通株式を交付することができるものとします。
なお、本新株予約権の取得条項の詳細については、本新株予約権無償割当て決議において別途定めるものとします。
9.対抗措置発動の中止等の場合の無償取得
当社取締役会が発動した対抗措置の中止若しくは撤回を決議した場合又は本新株予約権無償割当て決議において別途定める場合には、当社は、本新株予約権の全部を無償にて取得することができるものとします。
10.本新株予約権の発行
本新株予約権に係る新株予約権証券は、発行しないものとします。
11.本新株予約権の行使期間等
本新株予約権の行使期間その他必要な事項については、本新株予約権無償割当て決議において別途定めるものとします。
[1]「特定大量保有者」とは、当社が発行者である株券等の保有者で、当該株券等に係る株券等保有割合が20%以上である者、又は、これに該当することとなると当社取締役会が認める者をいいます。但し、当社による自己株式の取得その他の理由により、自己の意思によることなく、上記に該当することになった者である旨当社取締役会が認めた者(但し、その後、自己の意思により当社の株券等を新たに取得した場合を除きます。)、その者が当社の株券等を取得・保有することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反しないと当社取締役会が認めた者その他本新株予約権無償割当て決議において当社取締役会が別途定める者は、これに該当しないこととします。以下同じとします。
[2]「特定大量買付者」とは、公開買付けによって当社が発行者である株券等(金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等を意味します。以下本注において同じです。)の買付け等を行う旨の公告を行った者で、当該買付け等の後におけるその者の所有(これに準ずるものとして金融商品取引法施行令第7条第1項に定めるものを含みます。)に係る株券等の株券等所有割合がその者の特別関係者の株券等所有割合と合計して20%以上となる者、又は、これに該当することとなると当社取締役会が認める者をいいます。但し、その者が当社の株券等を取得・保有することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反しないと当社取締役会が認めた者その他本新株予約権無償割当て決議において当社取締役会が別途定める者は、これに該当しないこととします。以下同じとします。
[3]ある者の「関連者」とは、実質的にその者を支配し、その者に支配され若しくはその者と共同の支配下にある者(当社取締役会がこれらに該当すると認めた者を含みます。)、又はその者と協調して行動する者として当社取締役会が認めた者をいいます。なお、「支配」とは、他の会社等の「財務及び事業の方針の決定を支配している場合」(会社法施行規則第3条第3項に規定されます。)をいいます。