事業報告(2022年4月1日から2023年3月31日まで)
会社の現況に関する事項
事業の経過及び成果
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による停滞状況から行動制限の緩和により、社会経済活動の正常化が着実に進み、景気は概ね回復基調で推移いたしました。しかしながら、資源価格の高騰、急激な円安の進行等による物価上昇等、企業を取り巻く環境は一層厳しさを増しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
また、当社を取り巻く事業環境は、ワクチン接種の普及拡大、医療現場における感染防止策の定着により、回復基調から正常化へ進展してまいりました。今後も感染防止対策を徹底しながら医療提供体制の確保には最善の努力が継続される中、物資の高騰や医療従事者の慢性的な人手不足等、各医療機関の経営環境はより一層厳しさが増してきており、医療現場においてより効率的で効果的な医療サービスを提供できるような製品供給体制が望まれております。
このような状況のもと、当社は、高品質製品の常時安定供給を優先事項と掲げ、医療現場と密着した営業活動の推進、品質を確保しながらもコスト競争力をもった生産体制の構築並びに独創的な製品の研究開発活動の強化に取り組んでまいりました。




対処すべき課題
今後の当社を取り巻く環境は、急激な円安や電力、輸送コストの上昇による物資の高騰や医療従事者の慢性的な人手不足等、各医療機関の経営環境はより一層厳しさが増してきている中で、医療費抑制策の基調が継続し、国内外のメーカーとの価格競争などにより、引き続き厳しい状況で推移するものと思われます。このような状況のもと、当社の営業・技術・製造が一体となって、医療現場においてより効率的で効果的な医療サービスを提供できるよう市場競争力を高めるとともに、さらなる業績の向上、企業価値の増大に向けて邁進すると同時に、顧客にとって不可欠なパートナーであり続けることを目指して取り組んでおります。また当社が対処すべき課題として以下のことに取り組んでまいります。
①既存製品の拡充・新製品開発とその拡販
当社は、国内市場のマーケットリーダーとして「サクションの大研(吸引器…フィットフィックス、キューインポット)」、「ポンプの大研(注入器…シリンジェクター、バルーンジェクター)」のイメージをより一層定着させるとともに、独創的な製品の研究開発活動をさらに強化し、最先端医療を支える当社のイメージを確立するよう取り組んでおります。
中長期的な成長戦略として注力している「マイクロポンプ関連製品」の第1弾となる、エイミーPCAセットは、注入器の次世代製品であり、ポンプの大研医器として注入器分野でのさらなる医療現場のイノベーションを創出することを期待しております。
今後もさらなる「マイクロポンプ関連製品」の早期開発、早期上市を実現することで新たな市場開拓、市場創出を推進し、新たな事業の柱へと育成してまいります。
②海外販売の拡充
当社の売上はそのほとんどを国内販売に依存しており、海外売上高の割合は、2023年3月期3.4%です。今後も製品ラインアップ及び販売網の拡充に努め、海外での競争力をより一層高めていけるよう取り組みます。
③優秀な人材の確保、教育の強化
当社の企業価値は個々の従業員から創出されるものです。当社の競争力を高めるため、積極的に採用活動を行い、優秀な人材の確保・教育の強化に取り組みます。
これらを踏まえ、クーデターバイテクノロジー(独創の技術でドラスティックな医療革命を目指す)という意味を持つ造語である「クーデック(COOPDECH)」のブランディング強化に努め、さらなる業績と顧客満足度の向上を図り、企業価値の増大に向けて取り組んでまいる所存でございますので、株主の皆様におかれましては、何卒一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申しあげます。