株主の皆様へ

事業の持続的かつ安定的な基盤となる基礎収益は堅調さを維持

新型コロナウイルス感染症に罹患された皆様、及び関係者の皆様に、謹んでお見舞い申し上げます。また、世界中の医療従事者の方々、我々の生活のために動き続けてくださっている方々そして、それを支えるご家族の皆様に心から感謝申し上げます。

当社グループにとって2020年3月期(前期)は、グループ運用資産残高は前期末比5.2%減少しましたが、基礎収益を着実に高い水準で維持することができた年となっております。成功報酬が増加したことにより、弊社グループ特有の残高報酬と成功報酬によるハイブリッド型収益モデルの利点を活かし、稼ぐ力は着実に高まっていることをあらためて確信しております。

リーマンショック時の苦しい経験を経て、現在の当社グループの財務収益体質、ビジネスモデルは、より強く、より安定し、環境変化にしっかりと対応できる体質へと大きく進化しております。予測が困難な時にも対応できるよう構築してきた当社の成長実現のための4本柱(「日本株式」、「ワンアジア株式」、「実物資産」、「未来創生」)は上手く機能すると考えております。「日本株式」は、今年も複数の第三者評価機関から最優秀の評価を受けており、大手証券会社様での公募投信の取り扱い開始や欧州機関投資家からの運用の受託などに結びつけております。「ワンアジア株式」は、AUMは低迷しているものの、韓国・香港と日本との運用・マーケティング機能の一体化戦略が進み、海外機関投資家からの資金流入が実現したことで、地力がついてきていることを証明しています。「実物資産」は再生可能エネルギー発電事業がAUM1,900億円規模となり、継続的な発電所開発も進み、安定的に収益貢献しています。そして、「未来創生」は、1号ファンドからは、IPOなど複数のイグジット案件も出てきており、これまでの投資の成果が、具体的に投資家の皆様へのリターンとして実現してきております。

2021年3月期(今期)は、新型コロナウイルスの影響を見通すことができない不透明な環境でのスタートとなりましたが、成長領域と考えている領域への投資など、さらなる成長・飛躍を実現するための様々な施策を引き続き実行する1年となります。

これまでも、そしてこれからも、株主の皆様のご期待に応えて、確実に企業価値を高め、安定・着実な株主還元の実現を含めて成長を実感いただけるように努力してまいる所存でございますので、今後も一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。