株主の皆さまへ
株主の皆さまにおかれましては、平素よりJR東日本グループの経営に格別のご高配を賜り、心より御礼申しあげます。
2022年3月期につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、2期連続の赤字という極めて厳しい決算となりました。この状況を厳粛に受け止め、収益力の向上および構造改革によるコスト構造の柔軟化に全力で取り組むことで、2023年3月期の黒字化をめざしてまいります。
経営のトッププライオリティである「安全」を前提に、信頼を高めながら、経営環境の変化に対応するため、グループ経営ビジョン「変革2027」で示した方針を、より高いレベル、より速いスピードで達成していきます。具体的には、「ヒト起点」の視点に立ち、駅を新しいビジネス拠点に創り変えていく「Beyond Stations構想」、品川開発プロジェクトに代表されるくらしづくり・まちづくりを推進するなど、鉄道を中心としたビジネスモデルを変革するとともに、柔軟で強固な経営体質を作り上げます。また、私たちの強みであるリアルなネットワークにデジタルやSuicaを掛け合わせるなど、輸送サービス、生活サービス、IT・Suicaサービスの3事業の融合による新たな価値やサービスを生み出します。さらに、「ゼロカーボン・チャレンジ2050」やローカルDX、地方創生の取組みなど、「ESG経営」を実践して、SDGsの達成に取り組んでまいります。
これらの方針をスピーディーに実現するため、本社や支社等の組織を再編するとともに、お客さまに近い場所で価値創造・課題解決をすべく、権限委譲および組織の融合を進めます。3事業のシナジーを発揮して経営体質の強化に努めるとともに、社員一人ひとりの働きがいの向上と生産性向上をはかってまいります。
今後も当社グループ一体となって、お客さまや地域の皆さまのご期待に応え、サステナブルに社会に貢献できる企業グループをめざします。
中長期的に総還元性向40%、配当性向30%をめざす方針のもと、株主の皆さまのご負託に応えてまいりますので、何とぞ一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。
2022年(令和4年)5月