事業報告(2020年4月1日から2021年3月31日まで)
企業集団の現況
事業の経過及び成果
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する感染防止措置の段階的な緩和・解除を受け、徐々に再開する動きが拡がってまいりましたが、経済活動は本格的な回復には至らず、国内外で再び感染が拡大する事態となり厳しい状況で推移してまいりました。
貨物自動車運送業界におきましては、経済活動の縮小を受け、企業間物流における貨物輸送量は大きく減少し、労働環境の改善や環境・安全対策等がコスト増加要因として顕在化するなか、先の見通せない厳しい経営環境下にありました。
このような状況のもと当社グループは、新たな生活様式に対応した働き方改革が社会的な課題になるなか、コンプライアンス体制の強化はもとより労働力不足への対応を進めるためにドライバーの処遇改善を目的とし、国土交通省が定めた「標準的な運賃」を参照した新運賃「2020運賃」の届け出を行いました。一方で、EDI化の推進による業務の効率化を図り、荷物の正しい計量・計測に基づく適正な運賃・料金の収受に努め、より一層の自社化による生産性の向上に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,855億18百万円(前期比2.6%減)、営業利益は211億45百万円(前期比2.9%増)、経常利益は224億66百万円(前期比2.8%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は153億20百万円(前期比18.6%増)となりました。
事業区分別の概況
これらを事業別に見た事業の概要は、次のとおりであります。
構成比率 %
(単位:)
運送事業におきましては、6月に前橋支店(群馬県)を開設し、輸送品質の向上のための集配拠点整備に努めてまいりました。12月には広島主管支店のリニューアルと合わせて、業務の省力化や荷物の正しい計量・計測を実施するため、自動計量・計測機能を備えた高速自動仕分装置を導入いたしました。また、2021年3月には1台で通常の大型トラック約2台分の輸送が可能となる「全長25mダブル連結トラック」を福山主管支店(広島県)と福岡流通センター(福岡県)間で3路線目の運行を開始し、幹線輸送の効率化を図るとともに、安治川口駅(大阪府)と盛岡貨物ターミナル駅(岩手県)間で、4往復目となる専用ブロックトレイン「福山レールエクスプレス号」を運行させ、CO2排出量の削減による地球環境負荷の低減やドライバーの労働環境改善にも積極的に取り組んでまいりました。
以上の結果、売上高は2,513億39百万円(前期比3.0%減)、営業利益は190億27百万円(前期比2.0%増)となりました。
構成比率 %
(単位:)
流通加工事業におきましては、既存施設の稼働率の向上に努めるとともに、昨年度開設した浜松西営業所、一宮支店と前橋支店の保管施設の活用による収入確保と料金改定による収支改善に努めてまいりました。
以上の結果、売上高は184億44百万円(前期比4.7%増)、営業利益は32億7百万円(前期比21.2%増)となりました。
構成比率 %
(単位:)
国際事業におきましては、海上輸送の混乱に伴う海上運賃の高騰や特定荷主の輸入件数の増加によりフォワーディング事業及び通関事業は増収となりましたが、クロスボーダートラック輸送を行っているエリアでのロックダウンの影響もあり国際運送事業については低調に推移し減収となりました。
以上の結果、売上高は78億79百万円(前期比4.7%減)、営業利益は3億4百万円(前期比14.5%減)となりました。
構成比率 %
(単位:)
その他事業におきましては、二度にわたる緊急事態宣言の発令など新型コロナウイルス感染症拡大による旅行業やボウリング場の運営に与える影響は大きく減収となりました。
以上の結果、売上高は78億55百万円(前期比1.5%減)、営業利益は23億20百万円(前期比21.4%減)となりました。
企業集団の財産及び損益の状況の推移
対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、世界的に新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進んでまいりましたが、感染拡大前の経済状況までの回復には至らないと考えられ、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
貨物自動車運送業界におきましては、慢性的な労働力不足に加え時間外労働の上限規制適用が控えているほか、環境問題、安全対策など対応すべき課題は多岐にわたり依然として厳しい経営環境が続くものと懸念されます。
こうしたなか当社グループにおきましては、引き続き企業間物流における輸送品質と生産性の向上に努めるとともに、ダブル連結トラックや専用ブロックトレイン、長距離フェリーの活用など環境を意識した経営を推進してまいります。