株主の皆様へ
株主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。
当期(2023年4月1日から2024年3月31日まで)は、定期船事業ではコロナ禍での物流逼迫による特殊な状況が終わり、船腹需給の軟化を背景に前期に比べ大幅な減益となりましたが、完成車生産台数の回復及び各国での堅調な販売需要を背景として自動車事業が好調を維持したことや、エネルギー事業において市況が堅調に推移したこと等により、期初予想を上回り当期の連結経常利益は2,613億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,286億円となりました。
当社グループは、世界中の人々の未来が明るく安定的なものとなることを願い、現代の社会課題の解決に資する取組みを成長戦略の軸に据え、当期も様々な種まきと事業の推進を行ってまいりました。脱炭素に向けた取組みでは、将来にわたって私たちの安定的な暮らしを支える新エネルギーを運ぶための新しい船舶等の技術開発や、自社運航船等でのCO2排出を削減するための燃料転換を計画的に進めています。また今後、日本やアジアの海域で計画されている洋上風力発電に伴う様々な支援業務や、宇宙関連事業等での無駄のない循環経済確立への支援業務などを、それぞれ事業化していくための取組みも進めています。さらに、これらの取組み推進の土台となる人材においては、世界中の当社グループ社員の一人一人が誇りと自信をもって生き生きと働ける環境と制度の見直しにも着手しています。

中期経営計画 “Sail Green, Drive Transformations 2026 – A Passion for Planetary Wellbeing –” にて当社グループビジョンとして掲げる「総合物流企業の枠を超え、中核事業の深化と新規事業の成長で、未来に必要な価値を共創します。」の実現に向けて、実効性のある成長投資と、ご支援いただいている株主の皆様への還元を行うべく今年も務めてまいる所存です。
株主の皆様には、今後とも当社グループ事業へのご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
代表取締役社長・社長執行役員
(Group Chief Executive Officer)
曽我 貴也