【ご参考】コーポレートガバナンスに関する取り組み

■コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方

当社は、グループ企業理念と長期ビジョン、経営計画(ローリングプラン)に基づき、持続的な成長と中長期的なグループ企業価値の最大化を図るため、①複数名の社外取締役を選任する(本年度は社外取締役3名の選任議案を上程しています。)、②取締役会の諮問機関として、それらの社外取締役が過半数を占める任意の組織である指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置する、③東京証券取引所が定める独立役員の要件に加えて、当社独自の独立性判断基準を設けるなど、コーポレートガバナンスの充実に積極的かつ継続的に取り組んでいます。

海運事業の事業環境やリスクの態様は目まぐるしく変化するため、当社の経営にあたっては事業環境を正しく把握し、常にリスクに向き合い、攻守のバランスをとりながら経営資源を有効に活用するという高度な舵取りが求められます。多様なステークホルダーの意見やその他各種社会的要請も認識しながら、経営の透明性・公正性を確保しつつ、適切なリスク管理の下、迅速・果断に意思決定を行うことにより、持続的な成長を継続し、企業価値を高めていくことがコーポレートガバナンスの要諦であると考えています。

■当社のコーポレートガバナンス体制

当社は、取締役会から独立した監査役会による監査機能を確保しつつ、それに加え、業務執行を行う社内取締役(執行役員を兼務しています。)相互の監督・牽制はもちろん、取締役会を業務執行を行う社内取締役と業務執行を行わず監督機能に特化した役割を果たす社外取締役とからなる構成とし、取締役会での実効的な監督体制を確保することにより、業務執行の適法性、妥当性・効率性を実現することが当社の機関設計として適切であると考えています。このような考え方の下、当社は会社法が定める監査役会設置会社としています。

取締役会は、その決議により、業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)構築の基本方針を定めています。社長を経営の最高責任者とする当社グループの役職員は、取締役会の監督と監査役会の監査に服しつつ、取締役会が定めた経営方針と上記基本方針に従い、業務執行を行っています(業務執行体制については、後述する内容をご参照ください)。

また、コーポレートガバナンスの真価は、上記のように構築された枠組み・組織の存在そのものによってもたらされるものではなく、かかる枠組みが実際に以下のような形で適正かつ効率的に機能しているかによって問われるものと当社は考えます。

■取締役会

取締役会は、当社の中枢的な意思決定機関として、当社グループの経営に係る基本方針と最重要案件の審議・決裁を行っています。

取締役会は、社内取締役5名と当社と利害関係のない社外取締役3名より構成されています。社外取締役は、当社と利害関係のない独立した立場で各々の経験と知見から経営判断の妥当性並びに業務執行の状況についてチェックを行うと同時に、経営全般にわたって有益な意見を表することで、取締役会の活性化に大きな役割を果たしています。社外取締役に対しては、取締役会議案を事前に説明するとともに、重要な業務執行について都度報告を行うなどサポート体制を整えています。また、経営戦略や長期ビジョン、あるいは経営全般に関わる重要なテーマについて、社外取締役、社外監査役を交えて自由な意見交換を行う「戦略・ビジョン討議」を実施しています。

2019年度「戦略・ビジョン討議」主な議題一覧

 また、上記「戦略・ビジョン討議」に加え、取締役会議案以外の進行中の各種重要案件を早期に共有・協議するための「取締役会メンバー懇談会」を取締役会後に適時開催しています。

■指名諮問委員会・報酬諮問委員会

取締役会の下に任意の組織として指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置しています。社外取締役による業務執行取締役への監督をより実効性のあるものとするため、いずれも社外取締役を委員長として、社外取締役全員(3名)と社長で構成される社外取締役が過半数の委員会としています。

指名諮問委員会では、取締役・執行役員の選解任に関する審議に加え、当社に相応しい社長・CEO(以下、「社長」)を適時適切に選定するため、社長の後継者計画に基づき次期社長案(現社長の再任・解任を含む)に関しても審議のうえ、取締役会に答申します。報酬諮問委員会では、取締役・執行役員の報酬制度のレビューを適宜行い、長期的な企業価値の向上に対するインセンティブを含む役員報酬のあり方について、「ステークホルダーの視点」を重視した客観的な立場から検討を行っています。なお、各委員会の委員に加え、社外監査役は審議の過程を把握するため各委員会に出席し、意見を述べることができることとしています。取締役会は両諮問委員会の答申内容を尊重し、必要な決議を行うこととしています。

諮問委員会での主要な検討議題(2019年度)
■指名諮問委員会(計6回開催)
  • ・社長・CEOの後継者計画について
  • ・指名諮問委員会への社外監査役の参加について
  • ・2020年度役員(含む社外役員)の選任について、等
■報酬諮問委員会(計5回開催)
  • ・2018年度取締役賞与、2019年度取締役報酬について
  • ・報酬諮問委員会への社外監査役の参加について
  • ・役員報酬制度のあり方について、等

■後継者計画

当社は、当社に相応しい社長・CEO(以下、「社長」)を適時適切に選定するために、社長の要件、社長選定プロセス、後継者候補の育成計画を内容とする社長の後継者計画を策定しました。

指名諮問委員会は、当該計画に基づき次期社長案(現社長の再任・解任を含む)を審議のうえ、取締役会に答申します。

■実効性評価

取締役会は、コーポレートガバナンス・コードに基づき、自己アンケート、及びアンケート結果に基づく取締役会での討議により、その実効性についての評価・分析を毎年実施し、その結果を以後の取締役会運営の改善につなげています。2019年度の実効性評価では、取締役会での審議事項に係る説明の質の向上、難易度に応じた審議時間の確保、及び「戦略・ビジョン討議」の開催回数やテーマ設定などの拡充について意見があり、これらの点を課題として認識し、取締役会運営の改善を行いました。

当社は、実効性評価をより有益なものとするため、評価項目につき毎年度見直しを行い、当該年度の実態に即した項目の追加等、その充実を図っています。

■業務執行体制

業務執行については、当社は2000年より執行役員制度を導入しています。取締役会で選任され代表取締役から権限の委譲を受けた執行役員は、取締役会で決定された経営の最高方針に従い業務執行を行うことで経営のスピードアップを図っています。業務執行レベルの最高意思決定機関としての経営会議(議長:社長)は、取締役会が決定した基本方針に基 づき、経営の基本計画及び業務の執行に関する重要案件を決裁するための審議機関として機能しています。経営会議の下部機構として、6つの委員会を設置しており、それぞれの委員会のメンバーに加え、案件毎に関係する役員・部長が出席し、経営会議に付議される重要案件や部門を跨る案件などの検討・審議を行っています。

■監査体制

監査役会は、常勤監査役2名と当社と利害関係のない社外監査役2名より構成されています。監査役は、定期的に監査役会を開催し、監査計画の策定や監査結果の報告・共有等を行い、期末には監査報告書を作成します。各監査役は取締役会その他重要な会議に出席して、審議・意思決定過程の監査を実施するとともに、取締役・執行役員・従業員との面談やグループ会社への往査を通じて、内部統制システムの構築・運用状況等を監査しています。会計監査は、会計監査人である有限責任あずさ監査法人が監査を実施しています。これに加え、社長から指示を受け、他のいかなる職制からも独立した経営監査部が、グループ会社を含めた内部監査を行っています。監査役会、会計監査人、経営監査部の三者は、密接な連携によって監査の実効性向上に努めています。

■社外役員

当社の社外役員5名(社外取締役3名、社外監査役2名)は、いずれも当社独自の「社外役員の独立性基準」(招集ご通知 15ページ)を満たしています。

社外取締役3名はいずれも各々の専門領域における豊富な経験と幅広い見識から、当社の経営全般に関して独立した立場から助言を行い、経営の意思決定及び監督についての取締役会の機能を強化する役割を担っています。社外取締役は、取締役会への出席のほか、当社グループ運航船への訪船や社内研修における講演・ディスカッション、グループ経営会議(年2回国内グループ会社の代表者を招集して開催。経営計画に関連するトピックス等を議題として双方向での議論を行う)への出席等を通じて当社グループの事業への理解を深め、社外取締役としての職務に反映させています。

また社外監査役2名は、法律及び会計の専門家としての深い知見と見識を有しており、独立した立場から当社における監査体制を強化する役割を担っています。社外監査役は、取締役会・監査役会への出席のほか、社内取締役・執行役員との面談、社外取締役との意見交換、グループ監査役連絡会における講演・ディスカッション等を行い、それらにより得られた知見を社外監査役としての職務に反映させています。

社外役員の活動の一例(2019年度)
  • ・役員研修会、グループ監査役連絡会等における講演・ディスカッション
  • ・フィリピン人船員への永年勤続表彰・家族会に出席(フィリピン)
  • ・安全運航キャンペーンの一環として当社運航船を視察訪船
  • ・当社グループ各社の業務視察
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