第15号議案 定款一部変更の件再処理の禁止
▼提案の内容
              当社の定款に以下の章を新設する。
              第11章 再処理を禁止する
              第48条 当社はプルトニウムを取り出し、危険でコストもかかる再処理は行わない。
            
▼提案の理由
              六ヶ所再処理工場は1993年に着工、当初は1997年完成予定だったが、30年以上経過した今も完成せず、27回目の完工延期となるのは必至だ。その間に総事業費は14兆7千億円にまでふくらんだ。
              燃料プールには全国から集められた使用済核燃料がすでに満杯になってきている。ガラス固化はうまく進まず、危険な高レベル廃液が約244m3貯蔵されている。
              変動地形学の専門家は、下北半島の東方海域には、長大な大陸棚外縁断層があり、その分岐した断層のひとつが六ヶ所再処理工場の直下へ連続していると指摘している。六ヶ所再処理工場は最大700ガルに耐えられるよう設計されているが、この大陸棚外縁断層と直下の活断層が連動すると2000ガルの揺れが予想されている。
              日本はプルトニウムをすでに45t以上持っている。余剰のプルトニウムを持たないという国際公約を果たすためにも、安全性、経済性、必要性のない再処理は即刻止めるべきだ。
            
○取締役会の意見:本議案に反対いたします。
                当社は、使用済燃料を再処理し回収されるプルトニウム等を有効利用する原子燃料サイクルについては、資源の有効利用、高レベル放射性廃棄物の減容化・有害度低減等の観点から、重要と考えており、国のエネルギー基本計画に基づき、引き続き推進してまいります。
                再処理については、再処理工場およびプルサーマル炉等の稼動状況に応じて、必要な量だけ実施されるよう、使用済燃料再処理機構が計画を策定し、国の認可を受けることとなっております。
                したがいまして、ご提案の内容を定款に定めることは適当ではないと考えます。