第17期事業報告(平成27年12月1日から平成28年11月30日まで)

企業集団の現況に関する事項
事業の経過及びその成果
全般的概況
当連結会計年度のわが国経済は、個人消費が低迷し、また、中国の成長率鈍化を始めとする世界経済の減速により、国内景気については足踏み状態が続いております。一方で、雇用情勢については昨年来の人材不足感が継続しており、厚生労働省が発表した平成28年11月の全国の有効求人倍率は1.41倍と、25年ぶりの高水準となっております。幅広い業種で求人が増加し、特に最近では教育・学習支援業、訪日外国人客の増加で宿泊・飲食サービス業で求人が増えており、雇用の改善傾向が続いております。
当社グループにおいても、当連結会計年度は企業の人材ニーズが強く、採用人員の定着率向上に寄与するグループ型派遣を展開する人材派遣サービスが大きく拡大しました。また、障がい者雇用支援サービスにおいても、顧客企業の障がい者雇用の受け皿となる農園を新たに2つ開設することができました。一方、収益改善が喫緊の課題となっているスマートメーター設置業務についても、業務の徹底的な見直し及び改善等により、黒字転換を達成しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は9,236,016千円(前連結会計年度比27.1%増)、営業利益は507,825千円(前連結会計年度比753.2%増)、経常利益は496,623千円(前連結会計年度比902.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は408,007千円(前連結会計年度は68,663千円の親会社株主に帰属する当期純損失)と大幅な増収と損益改善を達成し、過去最高の売上高と利益を計上いたしました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」、「当期純損失」を「親会社株主に帰属する当期純損失」としております。
事業別概況
当連結会計年度のセグメント業績(セグメント間内部取引消去前)は以下のとおりであります。
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ビジネスソリューション事業
株式会社エスプールロジスティクスにてロジスティクスアウトソーシングのサービスを、株式会社エスプールプラスにて障がい者雇用支援サービス及び付随する農園運営事業を、株式会社エスプールエンジニアリングにてスマートメーター設置業務等のフィールドマーケティングサービスを、株式会社エスプールセールスサポートにてマーチャンダイジング及び販売促進等のサービスを提供しています。
当連結会計年度においては、低採算案件の見直しを行い、物流センター運営業務を大幅に縮小した主力のロジスティクスアウトソーシングサービスで売上が減少しておりますが、スマートメーター設置業務、セールスサポート業務及び障がい者雇用支援サービスが拡大し、前述のロジスティクスアウトソーシングサービスの売上減少を補いました。障がい者雇用支援サービスにおいては、千葉県と愛知県に新たな農園を開設し、前連結会計年度と比較して、およそ1.5倍の区画数の販売がありました。また、損益面では、新農園を開設した障がい者雇用支援サービスの増収効果に加え、前述のとおりスマートメーター設置業務においても、業務改善や家庭向け電力小売り自由化に伴う臨時的な業務の受託により黒字化を達成し、営業利益が大きく増加しております。その結果、当連結会計年度の売上高は3,440,391千円(前連結会計年度比14.6%増)、営業利益は583,873千円(前連結会計年度比256.7%増)と増収増益を達成することができました。 -
人材ソリューション
事業株式会社エスプールヒューマンソリューションズにおいて、人材派遣、人材紹介等、人材に係わるサービスを提供しています。
当連結会計年度においては、前述のとおり企業の人材不足感が継続しており、主力のコールセンター業務、特に北海道等の地方のコールセンターにおいて需要が好調に推移しました。損益面においては、社会保険料及び雇用保険料負担の増加により、売上総利益率がやや低下しましたが、拠点の効率的な運営に努めた結果、販売費及び一般管理費の増加を抑えることができました。その結果、当連結会計年度の売上高は5,832,843千円(前連結会計年度比35.6%増)、営業利益は529,208千円(前連結会計年度比46.6%増)と増収増益を達成することができました。

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株式会社エスプールロジスティクスにてロジスティクスアウトソーシングのサービスを、株式会社エスプールプラスにて障がい者雇用支援サービス及び付随する農園運営事業を、株式会社エスプールエンジニアリングにてスマートメーター設置業務等のフィールドマーケティングサービスを、株式会社エスプールセールスサポートにてマーチャンダイジング及び販売促進等のサービスを提供しています。
当連結会計年度においては、低採算案件の見直しを行い、物流センター運営業務を大幅に縮小した主力のロジスティクスアウトソーシングサービスで売上が減少しておりますが、スマートメーター設置業務、セールスサポート業務及び障がい者雇用支援サービスが拡大し、前述のロジスティクスアウトソーシングサービスの売上減少を補いました。障がい者雇用支援サービスにおいては、千葉県と愛知県に新たな農園を開設し、前連結会計年度と比較して、およそ1.5倍の区画数の販売がありました。また、損益面では、新農園を開設した障がい者雇用支援サービスの増収効果に加え、前述のとおりスマートメーター設置業務においても、業務改善や家庭向け電力小売り自由化に伴う臨時的な業務の受託により黒字化を達成し、営業利益が大きく増加しております。その結果、当連結会計年度の売上高は3,440,391千円(前連結会計年度比14.6%増)、営業利益は583,873千円(前連結会計年度比256.7%増)と増収増益を達成することができました。 -
株式会社エスプールヒューマンソリューションズにおいて、人材派遣、人材紹介等、人材に係わるサービスを提供しています。
当連結会計年度においては、前述のとおり企業の人材不足感が継続しており、主力のコールセンター業務、特に北海道等の地方のコールセンターにおいて需要が好調に推移しました。損益面においては、社会保険料及び雇用保険料負担の増加により、売上総利益率がやや低下しましたが、拠点の効率的な運営に努めた結果、販売費及び一般管理費の増加を抑えることができました。その結果、当連結会計年度の売上高は5,832,843千円(前連結会計年度比35.6%増)、営業利益は529,208千円(前連結会計年度比46.6%増)と増収増益を達成することができました。
対処すべき課題
当社グループは、当連結会計年度においては、収益基盤を強化するために、①ストックビジネスの強化、②低収益事業の改善、③新たな収益の柱の構築の3点を基本方針として事業を推進してまいりました。
その結果、①のストックビジネスの強化については、障がい者雇用支援サービスにおける農園運営や採用支援サービス等、継続収入のサービスが各事業で増加しました。また、サービスの高付加価値化の推進により、ストック収入部分の値上げにも一部成功しております。一方で、全体的な比率としてはまだまだ低いという課題も残りました。
②の低収益事業の改善については、スマートメーター設置業務の黒字化に成功し、また、ロジスティクスアウトソーシングの事業内容の転換が進みました。一方で、安定した利益が創出できる体制の構築については、継続課題となっております。
③の新たな収益の柱の構築については、前述のとおりスマートメーター設置業務の収益化に目処が立った他、採用募集に対する応募者対応を代行する採用支援サービスを立ち上げる等、新規事業の創出も積極的に行ってまいりました。しかし、人材派遣サービスや障がい者雇用支援サービスへの利益依存度が依然として高いのも事実であります。
次期連結会計年度においては、上記の残された課題の解決に取り組みつつ、以下の3点を基本方針として事業に取り組んでまいります。
①好調な人材派遣サービス等の既存事業において、短期的な業績も追求しつつ、持続的な成長のための投資も実行してまいります。
②従来のグループ内での新規事業立ち上げに加え、事業投資による新たな収益機会の確保も目指してまいります。
③次のステージに向けて組織体制の強化を図り、分権的組織への移行を推進してまいります。
連結計算書類
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