第7号議案 取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)を対象とする業績条件付株式報酬制度の決定の件
第2号議案「定款一部変更の件」が原案どおり承認可決されますと、当社は監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行することとなります。つきましては、当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。以下、「対象取締役」といいます。)に対する業績条件付株式報酬について、2022年4月にスタートした「バンダイナムコグループ中期計画(2022年4月~2025年3月)」(以下、「本中期計画」といいます。)に対応させる形で、1事業年度につき45,000株に交付時株価(後記(2)(※3)において定義する交付時株価をいいます。以下、「交付時株価」といいます。)を乗じた額を上限として当社普通株式を交付するための金銭報酬債権および金銭を支給する制度(以下、「本制度」といいます。)を決定することにつき、ご承認をお願いするものであります。
(ご参考)
第5号議案および第7号議案(本議案)が原案どおり承認可決されますと、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)報酬の全体像は以下のとおりとなります。

当社は、2018年4月からスタートした「バンダイナムコグループ中期計画(2018年4月~2021年3月)」(以下、「前中期計画」といいます。)に対応させる形で、2018年6月18日開催の当社第13回定時株主総会において、1事業年度につき45,000株に交付時株価を乗じた額を上限として当社普通株式を交付するための金銭報酬債権および金銭を支給する制度(以下、「現行制度」といいます。)につきご承認をいただいております。また、2021年3月に前中期計画が終了した後も、2021年6月21日開催の当社第16回定時株主総会において、現行制度の内容を2022年3月期も継続することにつきご承認をいただいております。
この度、第2号議案「定款一部変更の件」が原案どおり承認可決されますと、当社は、監査等委員会設置会社に移行することとなります。つきましては、監査等委員会設置会社に移行した後の対象取締役に対して、株主の皆さまとの価値共有をはかり、持続的に企業価値の向上を促していくことを目的として、業績条件付株式報酬として支給する金銭報酬債権および金銭の総額を上記目的を踏まえ相当と考えられる金額として、第5号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬限度額の決定の件」としてご承認をお願いする報酬等の額(1事業年度につき10億円以内)とは別枠で、1事業年度につき45,000株に交付時株価を乗じた額を上限として設定いたしたく存じます。なお、本制度においては、後述のとおり、現行制度における目標業績を引き上げ、その達成時の支給水準を見直すとともに、対象取締役が事業統括会社等の代表取締役社長を兼任する場合の支給条件等を一部変更しております。
本制度は、対象取締役の役割等に応じて、あらかじめ設定した基準株式ユニット数を基礎とし、本中期計画における各事業年度(以下、「評価対象事業年度」といいます。)における当社連結営業利益の目標達成状況に応じて確定した支給株式ユニット数に応じた、当社普通株式および金銭が対象取締役に交付または支給される仕組みです。支給株式ユニット数は業績結果によってのみ確定し、連結営業利益が750億円以上となった場合にのみ支給され、その後、連結営業利益が1,250億円(本中期計画の最終年度目標)に達するまで支給株式ユニット数が逓増する設計といたします。かかる設計とすることで、株価の変動をストレートに報酬に反映していくことが可能となります。また、支給の有無および支給株式ユニット数は、評価対象事業年度ごとの業績結果に基づき判定いたします。ただし、上記にかかわらず、当社取締役が、当社グループの事業統括会社である株式会社バンダイナムコエンターテインメント(以下、「BNE社」といいます。)、株式会社バンダイ(以下、「BC社」といいます。)、株式会社バンダイナムコフィルムワークス(以下、「BNF社」といいます。)および株式会社バンダイナムコアミューズメント(以下、「BNAM社」といいます。)の4社の代表取締役社長を兼任する場合は、当該兼任する会社において担当する事業の評価対象事業年度における営業利益が赤字であった場合、業績条件付株式報酬は支給されないものといたします。
また、現行制度と同様に、本制度により交付する当社普通株式については、取締役等在任中における株主の皆さまとの価値共有を継続的に担保するため、取締役等在任中の売却を制限し、退任時まで継続的に保有するものといたします。そのため、対象取締役への当社普通株式の交付時に生じる納税資金への充当を可能にすべく、確定した支給株式ユニット数の一部については、交付時株価で換価した金銭による支給といたします。
本議案は、委員の過半数が独立社外取締役で構成され、委員長を独立社外取締役とする任意の委員会である人事報酬委員会の審議を経ており、相当な内容と判断しております。
現在の取締役(社外取締役を除く)は8名でありますが、第2号議案「定款一部変更の件」および第3号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)10名選任の件」が原案どおり承認可決されますと、対象取締役は8名となります。
なお、本議案は第2号議案「定款一部変更の件」における監査等委員会設置会社への移行に係る定款変更の効力が生じた時をもって、効力を生ずるものといたします。
本制度の内容は次のとおりであります。
(1) 本制度の概要
本制度は、対象取締役に対して、評価対象事業年度ごとに、連結営業利益の目標達成度に応じて、当社普通株式(※)および金銭(以下、「当社株式等」といいます。)を交付または支給する制度です。連結営業利益が750億円以上となった場合にのみ当社株式等が交付または支給され、連結営業利益の実績に応じて支給率が逓増しますが、本中期計画の最終年度目標値である1,250億円に達した場合に支給率が支給上限の100%となるものとします(支給率の計算において小数点第二位以下の端数が生じた場合は切り上げとなります。)。
(※)本制度における当社普通株式の交付の方法
当社は、対象取締役に対して、報酬として金銭報酬債権を支給し、対象取締役が当該金銭報酬債権を現物出資財産として払い込むことにより、当社普通株式の交付を受けることとなります。
ただし、対象取締役が日本非居住者の場合は、当社普通株式の交付に代えて、確定した株式ユニット数の全部を交付時株価で換価した金額が金銭で支給されることとなります。
(2) 対象取締役に対して交付または支給する当社株式等の数ならびに当社株式等の総額の算定方法
対象取締役について、あらかじめ定められた基準株式ユニット数を算定の基礎とし、以下の算式に基づき、評価対象事業年度における当社連結営業利益の額に応じて交付または支給する当社普通株式の数と金銭の額を算定します。
① 対象取締役各人に交付する当社普通株式の数
支給株式ユニット数×50%(ただし、100未満の端数が生じた場合は切り上げ)
(注1)支給株式ユニット数=あらかじめ定められた基準株式ユニット数(※1)×評価対象
事業年度に係る当社連結営業利益に応じた割合(支給率)(※2)
(ただし、100未満の端数が生じた場合は切り捨て)
(注2)実際に対象取締役に支給されるのは、(1)(※)のとおり、当社普通株式の交付に際して現物出資財産として払い込むための、上記当社普通株式の数に交付時株価(※3)を乗じた額に相当する金銭報酬債権となります。
② 対象取締役各人に支給する金銭の額
(支給株式ユニット数-上記①で算定される数) ×交付時株価
(※1)
対象取締役各人の役割・職責に基づきあらかじめ定めるものとします。
(ご参考)
2023年3月期における対象取締役の基準株式ユニット数は、第3号議案が原案どおり承認可決されますと、下表のとおりとなります。なお、当社取締役が、当社グループの事業統括会社であるBNE社、BC社、BNF社、およびBNAM社の4社、または株式会社バンダイナムコビジネスアーク(以下、「BNBA社」といいます。)の代表取締役社長を兼任する場合は、当該各事業統括会社またはBNBA社の代表取締役社長としての基準株式ユニット数を適用します。また、複数の事業統括会社またはBNBA社の代表取締役社長を兼任する場合は、対応する基準株式ユニット数のうちいずれか最も高い数を適用します。これらの兼任が生ずる場合においては、あらかじめ定めたところにしたがい、当該兼任が生じている各事業統括会社またはBNBA社が当該対象取締役に対して、報酬として金銭報酬債権および金銭を支給します。
ただし、当該各事業統括会社の代表取締役社長を兼任する当社取締役は、当該兼任する会社において担当する事業の評価対象事業年度における営業利益が赤字であった場合、当該兼任する会社から業績条件付株式報酬としての金銭報酬債権および金銭の支給を受けられないものといたします。
(基準株式ユニット数)

(※2) 連結営業利益が750億円に達しない場合は支給しないこととし、連結営業利益が1,250億円以上の場合に100%支給されるものとします。具体的な支給率の決定方法は以下のとおりです。
ただし、各事業統括会社の代表取締役社長を兼任する当社取締役は、当該兼任する会社において担当する事業の評価対象事業年度における営業利益が赤字であった場合、業績条件付株式報酬は支給されないこととなります。

(※3) 交付時株価とは、後記(3)に定める各評価対象事業年度に係る定時株主総会の日から2ヵ月以内に本制度に係る当社普通株式の交付のために開催される、取締役会決議日の前営業日時点での東京証券取引所における当社普通株式の終値(同日に取引が成立していない場合は、それに先立つ直近取引日の終値)とします。
評価対象事業年度の1事業年度における金銭報酬債権(当社普通株式の払込みに係る現物出資財産)および金銭の総額は、45,000株に交付時株価を乗じた額を上限とします。このうち、対象取締役が実際に交付を受ける当社普通株式の総数の上限は、22,500株(発行済株式総数の0.01%)以内とします。ただし、本定時株主総会の終結時以降、当社が、当社普通株式の株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含みます。以下株式分割の記載につき同じです。)または株式併合を行う場合には、次の算式により上記の株式数の調整を行い、調整の結果生じる1株未満の端数は、これを切り捨てることとします。
調整後の株式数 = 調整前の株式数 × 株式分割または株式併合の比率
(3) 対象取締役に対する当社株式等の交付または支給の要件
本制度においては、評価対象事業年度が終了し、対象取締役が以下の要件を満たした場合に当社株式等を交付または支給するものとします。
交付または支給する当社株式等の数については、評価対象事業年度に係る定時株主総会から2ヵ月以内に開催される本制度に係る当社普通株式の交付のための取締役会で決定するものとします。
① 評価対象事業年度末まで取締役等として在任したこと
② 一定の非違行為がなかったこと
③ 取締役会が定めたその他必要と認められる要件
なお、当社は2021年3月16日開催の取締役会において取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を定めていますが、当社が監査等委員会設置会社に移行し、第5号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬限度額の決定の件」、第6号議案「監査等委員である取締役の報酬限度額の決定の件」、および本議案が原案どおり承認可決されることを条件として、38頁~39頁に記載のとおり変更することを予定しております。
本議案に基づく本制度は、当該方針に沿うものであり、株主の皆さまとの価値共有をはかり、持続的に企業価値の向上を促していくものとして相当であると判断しております。
(ご参考)
当社は、当社グループの事業統括会社であるBNE社、BC社、BNF社およびBNAM社の4社ならびに株式会社BANDAI SPIRITS、株式会社バンダイナムコミュージックライブおよびBNBA社の取締役のうち、当社取締役を兼任しない者(以下、「対象子会社取締役」といいます。)についても、同様の業績条件付株式報酬制度の対象とし、本議案が原案どおり承認可決されることを条件として、同様の内容の当社株式等を交付または支給することとし、その算定方法も上記(2)と同内容といたします。
対象子会社取締役に対して支給する評価対象事業年度の1事業年度における金銭報酬債権(当社普通株式の払込みに係る現物出資財産)および金銭の総額は、124,000株に交付時株価を乗じた額を上限とします(なお、対象取締役に対して支給する分とあわせると、169,000株に交付時株価を乗じた額が合計の上限となります。)。また、対象子会社取締役が実際に交付を受ける当社普通株式の総数の上限は、1事業年度につき62,000株(発行済株式総数の0.03%)以内とします(なお、対象取締役に対して交付する分とあわせると、合計84,500株(発行済株式総数の0.04%)以内となります。)。ただし、本定時株主総会の終結時以降、当社が、当社普通株式の株式分割または株式併合を行う場合には、上記(2)と同様の算式等により調整を行います。
監査等委員会設置会社へ移行後の取締役の報酬等の決定方針と手続き<ご参考>
当社は、2022年5月19日開催の取締役会において、監査等委員会設置会社移行後の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)を対象に、従前の役員報酬制度の見直しを行い、あらたな役員報酬制度を決定することを決議するとともに、第5号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬限度額の決定の件」、第6号議案「監査等委員である取締役の報酬限度額の決定の件」、および第7号議案「取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)を対象とする業績条件付株式報酬制度の決定の件」の承認可決を条件として、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を以下のとおり変更することを決議しております。
① 基本方針
当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)に対する報酬制度は、株主の皆さまとの価値共有を促進し、説明責任を十分に果たせる客観性と透明性を備えたうえで、優秀な人材を確保・維持できる水準を勘案しつつ、取締役による健全な企業家精神の発揮を通じて、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を促す報酬体系とすることを基本方針とする。具体的には、固定報酬としての基本報酬と変動報酬としての業績連動賞与、業績条件付株式報酬とで構成する。
当社の監査等委員である取締役および社外取締役の報酬は、職務に鑑みて、基本報酬のみで構成し、各監査等委員である取締役の報酬額は、監査等委員である取締役の協議により決定し、監査等委員である取締役を除く各社外取締役の報酬額は、取締役会において決定する。
② 固定報酬(基本報酬)
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)に対する基本報酬は、金銭による月例の固定報酬とし、年450百万円(うち社外取締役分として年100百万円)を限度額として、毎月一定の時期に支給する。また、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)については、一定割合を役員持株会に拠出し、当社株式を購入するものとする。
③ 変動報酬(業績連動賞与・業績条件付株式報酬)
当社の変動報酬は、当社グループの経営陣の経営努力の評価を報酬の支給額に直接的に反映させることを目的として、業績連動賞与、業績条件付株式報酬ともに当社グループの連結営業利益を指標とする。
業績連動賞与
当社の業績連動賞与については、各事業年度の当社グループの連結営業利益実績に関する中期目標、年度目標、前年度対比のそれぞれの達成率に基づき、あらかじめ定めた基準額の0%から200%の範囲内で算出し、さらに、あらたに導入するサステナビリティ評価の評価結果に基づき、支給率を増減する。なお、達成率が50%以下の場合は支給しないものとする。業績連動賞与は、現金賞与限度額年550百万円または「親会社株主に帰属する当期純利益」の1.5%のいずれか小さい金額を限度に支給額を決定し、毎年、当該事業年度終了後の一定の時期に支給する。
サステナビリティ評価は、対象取締役のサステナビリティへの動機付けを目的として、当社グループのマテリアリティに沿った取り組み(脱炭素化に向けた取り組み等)の活動結果、および従業員エンゲージメントに関わる指標等をもとに評価を検討し、委員の過半数が独立社外取締役で構成され、委員長を独立社外取締役とする任意の委員会である人事報酬委員会において審議し、取締役会において評価を決定する。
業績条件付株式報酬
当社の業績条件付株式報酬(法人税法に規定する業績連動給与に該当するもの)は、当社グループの連結営業利益が750億円以上となった場合にのみ支給するものとし、1,250億円(本中期計画の最終年度目標)に達した場合に支給率が100%となるものとする。支給の有無およびその水準は、事業年度ごとに判定する。役位に応じて、あらかじめ基準株式ユニット数を定め、連結営業利益の目標達成状況に応じて確定した支給株式ユニット数に対応する当社普通株式および金銭を交付または支給する仕組みとする。また、各事業年度に係る定時株主総会の開催日の翌日から2ヵ月を経過する日までに支給する。
④ 報酬の構成
当社の業績状況、および外部専門機関による経営者報酬についての客観的なベンチマークに基づき、報酬水準の検証を行うとともに、年間総報酬における固定報酬と変動報酬の比率や、変動報酬における中長期の比率を総合的に勘案して決定する。なお、中期計画の最終年度の目標を達成した場合、年間総報酬における固定報酬と変動報酬の比率は概ね40:60とし、また、基本報酬の一定割合の役員持株会への拠出額と業績条件付株式報酬を合算した株式報酬の割合は年間総報酬の約4割とする。
⑤ 報酬の決定手続き
当社の取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)の報酬の方針、報酬体系、業績連動の仕組みについては、社外取締役の適切な関与と助言を求める観点から、委員の過半数が独立社外取締役で構成され、委員長を独立社外取締役とする任意の委員会である人事報酬委員会の審議を経て、取締役会において決定する。