<株主(80名)からのご提案>

第4号議案 定款一部変更の件(1)

◆提案の内容

以下の章を新設する。

第7章
浜岡原子力発電所の廃止
第45条
当社は,南海トラフ巨大地震の震源域に立地する浜岡原子力発電所を再稼動することなく廃止する。
② 現存する使用済み核燃料は,地震・津波によっても安全性が損なわれないような設備で保管・管理する。

◆提案の理由

浜岡原発は,原子力規制委員会で新規制基準の適合性を審査中だが,7年を経ても合格できずにいる。

一方,規制委員会の安全審査も,他社の原発で基準地震動の審査に過誤欠落があると司法から指弾されるなど,安全の担保とはなりえない。

浜岡原発の基準地震動は,プレート間地震につき,東北地方太平洋沖地震の平均応力降下量を参考に,「南海トラフ巨大地震モデル検討会」で想定した断層モデルから,地震調査推進本部の強震動予測手法を使って策定されている。しかしこれでは,原発のような危険施設で考慮すべき最大の地震動とはならず,これを超える可能性は当検討会や地震本部も認めている。

しかも東北地方太平洋沖地震で観測された強いパルス状の強震動は,上記手法では再現できない。つまり現在の知見でも浜岡原発の基準地震動は過小評価なのである。

浜岡原発では他に敷地内の活断層の存在も指摘されており,安全性の確保は難しいので廃炉にすべきである。

○取締役会の意見

地球温暖化という課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには,安全の確保と地域の信頼を最優先に,発電時にCOを排出しない電源である原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であると考えております。

浜岡原子力発電所においては,従前より自主的に地震・津波対策や重大事故対策に取り組んでおり,原子力規制委員会が策定した新規制基準を踏まえて,さらなる安全性向上対策を着実に実施しております。今後も新規制基準への対応にとどまることなく,安全性をより一層高める取り組みを継続的に進めてまいります。また,使用済燃料については,新規制基準を踏まえて,今後も適切に貯蔵・管理してまいります。

したがいまして,取締役会は本議案に反対いたします。