<株主(2名)からのご提案>
第9号議案 定款一部変更の件
◆提案の内容
以下の章を新設し,本会社の定款に追加的に規定する。
- 第○章
- 脱炭素社会との両立
(2050年炭素排出実質ゼロへの移行における資産の耐性の評価報告の開示)
- 第○条
-
本会社の長期的成功を促進するため,気候変動に伴うリスクと事業機会に鑑み,本会社のエネルギー関連資産の評価における前提条件,費用,試算および評価額が,2050年温室効果ガス排出実質ゼロシナリオに照らし合わせ,どのような影響を受けるかにつき,本会社は評価報告を年次に行う。かかる評価報告の対象は,本会社の全てのグループ会社,事業セグメントにおけるエネルギー関連資産を含む。
② 前項評価報告の開示対象には,営業秘密に該当する情報を除き,長期的な資源の需要,長期的な資源および炭素価格,エネルギー関連資産の残余稼働期間,将来的に不可避となるエネルギー関連資産の不稼働,資本支出,減損処理等に関する,主な前提条件及び試算を含める。
◆提案の理由
本提案は,日本及び多くの主要貿易相手国が目指す2050年炭素排出実質ゼロシナリオにおける本会社の資産の耐性を判断する上で,株主が必要な情報開示を求めるものである。
本会社は,グループ全体で化石燃料関連事業に多数関与し,更なる事業の拡大戦略を掲げていることを踏まえれば,重大な移行リスクを抱えており,全事業セグメントのエネルギー関連資産の耐性評価を行い,2050年炭素排出実質ゼロシナリオにおける企業価値の維持向上が急務である。
本提案は,気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD),投資家団体(IIGCC等),他国における株主提案等を通じ,投資家が求める情報開示に合致し,世界の電力業界でも情報開示が拡大している。
本提案の可決により,株主は自らの資産の保全に必要な重要情報を知り得る。また,本会社は脱炭素経済への移行におけるリスクと事業機会の適切な管理を行い,企業価値の維持向上が可能となる。
○取締役会の意見
中部電力グループは,2050年までに事業全体のCO₂排出量ネット・ゼロに挑戦する「ゼロエミチャレンジ2050」を掲げ,お客さま,社会とともに脱炭素社会の実現に取り組んでおります。この目標を達成するうえでは,再生可能エネルギーの拡大,原子力発電の最大限の活用に加え,水素やアンモニアの新技術の動向を見極めながら,火力発電のゼロエミッション化に向けて,適切にトランジション(脱炭素化に向けた移行)を進めていくことが,エネルギーの安定供給を担う事業者として重要であると考えております。
当社は,気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に沿って,脱炭素化の移行段階に応じた最新の情報をもとに,気候変動リスク・機会がもたらす影響を評価し,当該影響評価にもとづく取り組みを中部電力グループレポートに掲載しております。今後もみなさまのご意見を踏まえ,開示の充実に努めてまいります。
このため,本提案のような規定を,あらためて定款に定める必要はないと考えます。
したがいまして,取締役会は本議案に反対いたします。