• 広告事業

    広告の概況

     広告には、メッセンジャー型広告、パフォーマンス型広告及びポータル広告が含まれますが、売上は主にメッセンジャー型広告及びパフォーマンス型広告からの売上によって構成されています。
    当社グループでは、双方向での会話を活用したメッセンジャー型広告を提供してまいりました。広告主は「LINE」上に企業のアカウントを作成し、その企業アカウントを「LINE」上で「友だち」として登録した「LINE」ユーザーに対し直接キャンペーン情報やクーポン等を配信することで、対象顧客をより適切に絞った効率的な自社ブランド製品及びサービスの販売促進活動が可能になります。当社グループでは現在、LINE公式アカウント以外にもスポンサードスタンプ等の広告商材を広告主に対して提供しております。2016年度においては、LINE公式アカウントの有料広告主数を順調に拡大し、2016年12月末時点におけるグローバルの有料公式アカウント数は549件となりました。また、当社グループは2016年2月に広告プラットフォームを強化すべく国内のモバイル広告会社であるM.T.Burn株式会社の株式を50.5%取得し、同年6月より本格的にパフォーマンス型広告の提供を開始しました。これにより、広告主は企業が広告を見せたいユーザーを特定し、該当ユーザーに対し効果的に広告を配信することが可能になりました。また、パフォーマンス型広告は入札式となっており、広告主数の拡大により活発な入札が行われます。2016年12月末時点におけるパフォーマンス型広告の広告主数は500社以上となり、2016年度の広告売上の成長を牽引しました。
    これらの取り組みの結果、2016年度の広告の売上収益(連結)は、2015年度比50.2%増の547億円(うちLINE広告の売上収益は、2015年度比68.1%増の445億円)となりました。

  • コミュニケーション事業

    コミュニケーションの概況

     コミュニケーションには、スタンプ、着せかえ、LINE Out(call)等が含まれますが、売上は主にスタンプからの売上によって構成されています。スタンプは「LINE」のトーク画面上で相手に送ることができるイラストであり、喜怒哀楽等の感情をはじめ、挨拶・お礼・お詫び等を相手に伝えることができます。当社グループは2014年6月にはアニメーションスタンプ、2015年4月にはサウンドスタンプを発売する等、感情や表現の幅を広げる様々なスタンプをリリースしています。当社グループでは商標を有するキャラクター等を使用した公式スタンプと、ユーザーが自らデザインし、当社グループの審査、承認を経て販売されるクリエイターズスタンプを提供しております。公式スタンプでは2016年6月にトーク画面全体に表示されるポップアップスタンプの提供を開始しました。LINE Creators Marketでは、2016年4月にクリエイターズ着せかえの提供を開始した他、10月にはクリエイターの創作を支援する施策を実施しました。更に、2016年の年末から2017年の年始に実施したお年玉つき年賀スタンプのキャンペーンにより、スタンプの販売数が増加しました。
    これらの取り組みの結果、2016年度のコミュニケーションの売上収益(連結)は、2015年度比2.0%増の293億円となりました。

  • コンテンツ事業

    コンテンツの概況

     コンテンツには、ゲーム、ニュース、マンガ、占い、音楽配信サービス等様々なコンテンツが含まれますが、売上は主にゲームからの売上によって構成されています。LINE GAMEでは、ユーザーが「LINE」上の「友だち」に、遊んでいるゲームのダウンロードを勧めたり、「友だち」のゲームスコアのランキングを見ることが可能となる等、ユーザー同士のコミュニケーションを促進するようなカジュアルゲームを中心にサービスを広げています。自社独自のIPを活用し、自社で開発した「LINE レンジャー」、「LINE バブル 2」、「LINE ブラウンファーム」や、外部のコンテンツ提供会社により開発された「LINE:ディズニー ツムツム」、「LINE ポコポコ」といった様々なタイトルのゲームを提供しています。2016年12月末現在、日本のLINEプラットフォーム上で提供するゲームのタイトル数は33作品となりました。既存カジュアルタイトルについては適切なタイミングでのアップデートやコラボレーション企画等、ユーザーに長く遊んでいただけるための施策を実施しました。また、2016年度においてもLINEキャラクターを使用したパズルゲーム「LINE POPショコラ」やRPGタイトル「LINE 潜空のレコンキスタ」等様々なジャンルのタイトルをリリースしましたが、2015年度に比べ、新規タイトルのリリースが少なく、売上への貢献が限定的でありました。
    これらの取り組みの結果、2016年度のコンテンツの売上収益(連結)は、2015年度比9.1%減の448億円となりました。

  • その他

    その他の概況

     その他には、LINE FRIENDS、LINEバイト、LINE Pay、LINEモバイル等が含まれますが、売上は主にLINE FRIENDSからの売上によって構成されています。
    LINE FRIENDS STOREでは、LINEキャラクターをモチーフとした文具やぬいぐるみ・食器を中心に、国内外有名ブランドとコラボレーションしたグッズや店舗限定のお菓子等、様々なアイテムを取り揃えております。2016年12月末において当社グループは、韓国、中国、台湾、日本及び香港でフランチャイズ店舗を含む26店舗を展開しており、世界中でLINEとユーザーの重要な接点となっております。2016年には期間限定となるポップアップストアを、有楽町、梅田、新宿等でオープンさせました。
    また、「LINE」を通じてユーザー間での送金や、提携サービス・店舗での決済を簡単・便利に行うことができるモバイル送金・決済サービスであるLINE Payは2014年12月のリリース以来、利用者が順調に増加しています。
    更に、2016年9月より、MVNO(仮想移動体通信事業者)サービスのLINEモバイルを開始しました。LINEモバイルは「LINE」やFacebook、Instagramを利用した際に発生するデータ通信量をカウントしないLINEならではのプランを提供しています。サービス開始以降、順調に契約者数を伸ばしております。
    これらの取り組みの結果、2016年度のその他の売上収益(連結)は2015年度比99.2%増の119億円となりました。