第3号議案 自己株式取得の件
<株主提案(第3号議案)>
株主提案に係る議案については、提案株主様から提出された株主提案書面の該当記載を原文のまま記載したものであります。
(1)議案の要領
会社法第156条第1項の規定に基づき、本定時株主総会終結の時から1年以内に、当社普通株式を、株式総数2,537,000株、取得価額の総額金7,611,000,000円を限度として、金銭の交付をもって取得することとする。
第3号議案に対する当社取締役会の意見
(1)当社取締役会の意見
当社取締役会としては、本株主提案に反対致します 。
(2)反対の理由
株主還元の状況
当社では、2023年4月からの中期経営計画最終年度(2026年度)の目標指標として、ROIC(投下資本利益率)8.0%(2022年度:7.9%)を設定しております。中期経営計画では、更なる成長に向けて人的資本投資・設備投資・研究開発投資をより積極的に実施し、ROIC目標を設定することで、併せて資本効率も重視した成長を目指します。また、DOEを昨年従来の「3.0%を目安」から「3.5%を目安」に変更することにより、株主還元を更に強化しております。また、政策保有株式比率を2026年度末までに17%以下(2022年度:約25%)に引き下げるという目標を掲げ、政策保有株式の売却によって得た資金を、財務の安定性を維持する為に必要な資金として確保しつつ、成長に向けた投資や株主還元にバランスよく配分し、当社のステークホルダーの期待に応えてまいります。
1年間で7,611,000,000円の自己株式を市場にて取得するという本株主提案は、当社株式の流動性を考慮すると現実的ではなく、また、このような提案が可決されれば成長投資の財源が損なわれ、当社の中長期的成長と企業価値の向上が停滞するおそれがあるばかりか財務の安定性を損なうおそれもあり、結果として株主の皆様の利益を毀損するおそれがあるものと考えております。自己株式の取得については、当社株式の取引状況及び株価を踏まえながら、将来の成長に向けた人的資本投資・設備投資・研究開発投資等とのバランスを考慮した上で、適切な時期に実施するべきであると当社は考えております。