<株主(74名)からのご提案>
第6号議案 定款一部変更の件(2)
◆提案の内容
以下の章を新設する。
- 第○章
- 第三者委員会の設置
- 第○条
- 本会社は,コンプライアンス違反に対しては,第三者委員会を設置して信頼性の回復に努める。
◆提案の理由
当社は,電力販売を巡ってカルテルを結んだとして公正取引委員会から275億円余の課徴金を命じられた。また,子会社である送配電会社の中部電力パワーグリッドが持つ競合他社の顧客情報を不正に閲覧していた。これらは,電力販売の競争を促す自由化の趣旨に反する悪質な行為と判断された。
グループ会社のトーエネックは静岡県函南町でメガソーラー開発の計画を進めていたが,立地自治体の条例違反などで住民の反対運動が活発化し,断念に追い込まれた。
また,子会社であるシーテックの岐阜県大垣市等での風力発電計画を巡って,大垣警察署と市民情報を共有したのは違法行為であると裁判所で認定された。
当社には「中部電力CSR宣言」があるが不祥事は止んでいない。問題が起きた場合は,必ず第三者委員会を設け,原因の分析と再発防止策の提言を受けて,全てのステークホルダーに結果を報告することとする。それにより当社の信頼と持続可能性を回復する。
○取締役会の意見
当社は,「中部電力グループコンプライアンス基本方針」において,「コンプライアンスなくして信頼なし 信頼なくして発展なし」を旨に,コンプライアンスに則って行動する企業風土を醸成し,社会からの高い信頼と支持を得る「良き企業市民」を目指すこととしております。
コンプライアンス違反が疑われる事象が発生した場合には,コンプライアンス推進会議などにおいて,社外役員や弁護士等の外部の視点も取り入れて事実調査や原因究明を行うとともに,実効性のある対策を策定し,適宜公表しております。また,グループ会社のコンプライアンス推進については,各社との定期的な意見交換を通じて連携強化を図るとともに,個別事象について必要な調査,報告,是正を求めるなど適切に対処しております。引き続き,これらの対応を着実に実施していくことで,ステークホルダーのみなさまの期待に応えてまいります。
したがいまして,取締役会は本議案に反対いたします。