事業報告(2018年4月1日から2019年3月31日まで)

NTTグループの現況に関する事項
(ご参考)
(注) 2015年7月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合をもって株式分割を行っており、当該株式分割調整後の数値を記載しております。
事業報告の記載内容について
- ●本事業報告において、「NTTドコモ」は株式会社NTTドコモ、「NTT東日本」は東日本電信電話株式会社、「NTT西日本」は西日本電信電話株式会社、「NTTコミュニケーションズ」はエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社、「Dimension Data」はDimension Data Holdings、「NTTセキュリティ」はNTTセキュリティ株式会社、「NTTぷらら」は株式会社NTTぷらら、「NTT データ」は株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、「NTT都市開発」はエヌ・ティ・ティ都市開発株式会社を示しています。
- ●当社の連結財務諸表は、当事業年度より、従来の米国会計基準に替えて国際財務報告基準(以下「IFRS」)を適用しており、前事業年度の数値もIFRSに組み替えて比較・分析を行っています。
- ●本事業報告に記載している金額については、国内会計基準に準拠するものは表示単位未満の端数を切り捨てて表示しており、IFRSに準拠するものは表示単位未満の端数を四捨五入して表示しています。
- ●文中において が付されている用語に関しては、「用語解説」にて解説を掲載しています。
- ●本事業報告に含まれる予想数値および将来の見通しに関する記述・言明は、現在当社の経営陣が入手している情報に基づいて行った判断・評価・事実認識・方針の策定などに基づいてなされもしくは算定されています。また、過去に確定し正確に認識された事実以外に、将来の予想およびその記述を行うために不可欠となる一定の前提(仮定)を用いてなされもしくは算定したものです。将来の予測および将来の見通しに関する記述・言明に本質的に内在する不確定性・不確実性および今後の事業運営や内外の経済、証券市場その他の状況変化などによる変動可能性に照らし、現実の業績の数値、結果、パフォーマンスおよび成果は、本事業報告に含まれる予想数値および将来の見通しに関する記述・言明と異なる可能性があります。
1.事業の経過およびその成果
(1)事業環境
当事業年度における情報通信市場では、クラウドサービスやIoT、ビッグデータ、AIなどの急速な進展により、様々なデジタルサービスの利用が進んでいます。それらのサービスの利用を通じて蓄積されたデータを分析・活用(データマネジメント)することで、人々の生活における利便性向上や、ビジネスにおける新たなモデル創出や生産性向上など、より良い方向への変革を実現するデジタルトランスフォーメーションが世界的に進みつつあります。また、高度化・複雑化するサイバー攻撃に対する情報セキュリティ強化、災害対策への取り組み強化や、地球環境保護への貢献なども求められるようになっています。
こうした様々な社会的課題を解決するうえで、情報通信の役割はますます重要になっています。
(2)事業の状況
このような事業環境のなか、NTTグループは、当事業年度に新たな中期経営戦略「Your Value Partner 2025」を策定・公表し、「Your Value Partner」としてパートナーの皆さまとともに、社会的課題の解決をめざす取り組みを推進しました。
お客さまのデジタルトランスフォーメーションをサポート
B2B2Xモデルの推進による新たな価値創出の支援や、5Gサービスの実現・展開に向けた取り組み、パーソナル化推進によるライフスタイル変革の支援などを進めました。
- 新たな価値創出の支援として、神奈川県横浜市・横浜市立大学と、超スマート社会の実現に向けた官民データ活用に関する包括連携協定を締結し、市民生活をより豊かにする取り組みを開始しました。また、ラスベガス市においては、迅速な事件・事故対応、AIを用いた予測対応による、公共安全ソリューションの実現に向けた実証実験を、Dell Technologiesとともに実施しました。さらに、デジタルマーケティング支援の強化を目的に、ネットイヤーグループ株式会社との資本業務提携契約を締結しました。このようなB2B2Xモデルの更なる推進に向け、グループの連携を図りながらプロジェクトを拡大するため、当社内にB2B2X戦略委員会を設置しました。
(ご参考) ラスベガス市公共安全ソリューションのイメージ

- 5Gサービスの実現・展開に向け、「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」において、幅広いパートナーとともに新たな利用シーン創出に向けた取り組みを拡大しました。また、5Gの屋外実験において、世界で初めて、5Gで要求される移動端末への通信速度20Gbpsを超える27Gbpsに成功するなど、幅広い環境における5Gの活用に向けた取り組みを推進しました。
- パーソナル化の推進に向け、多様化するお客さまのライフスタイルに対応するため、NTTドコモによるNTTぷららの子会社化を決定し、映像コンテンツビジネスの強化に取り組みました。また、独自コンテンツの充実を目的として、NTTぷららが番組制作会社大手の株式会社イースト・グループ・ホールディングスへの出資を実施しました。そのほか、利用データ量の少ないお客さまにもご利用いただきやすい「ベーシックシェアパック」「ベーシックパック」や、携帯電話からスマートフォンへ初めて移行するお客さまを対象とした「ウェルカムスマホ割」を提供しました。また、1つの端末を長くご利用になるお客さま向けの割引料金プラン「docomo with」の契約数は500万契約を突破しました。
- 昨今の働き方改革の流れを受け、NTTグループが提供するRPAツール「WinActor®」の導入企業が3,000社を突破しました。
自らのデジタルトランスフォーメーションを推進
グローバル事業の競争力強化に向けた「One NTT」としてのグローバルビジネス成長戦略や、国内事業のデジタルトランスフォーメーションなどを推進しました。
- グローバル事業の競争力強化に向け、当社の傘下に新たにグローバル持株会社(会社名:NTT株式会社)を創設し、NTTコミュニケーションズ、Dimension Data、NTTセキュリティ、NTTデータをその傘下に移管しました。また、グローバル市場で成長が見込めるテクノロジー領域を中心とした投資を活発化するため、グローバルイノベーションファンド(会社名:NTT Venture Capital, L.P.)を設立しました。さらに、グループ各社が共通で購入するハードウェア、ソフトウェアおよびサービスについて、世界各国のメーカーや販売会社などと一元的に価格交渉を行い、包括的な契約を締結する調達専門会社(会社名:NTT Global Sourcing, Inc.)を米国に設立しました。
※本調達の対象に、当社、NTT東日本およびNTT西日本は含みません。
- 当社、NTTドコモ、NTT東日本、NTT西日本およびNTTコミュニケーションズは自らのデジタルトランスフォーメーションを通じた業務プロセスの更なる効率化や新たな付加価値サービスの提供などを推進するため、それぞれCDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者)を設置しました。各社CDOは、5G導入やPSTNマイグレーションなどを含む様々な環境変化に迅速かつ柔軟に対応するデジタル戦略策定とその推進を担います。
※NTTデータは、当事業年度開始以前にデジタル戦略を牽引する執行役員を配置済です。
- 24時間自動応答のAI自動対話ロボットと有人チャットによる新たな顧客接点の創出や、音声認識・分析技術を活用したオペレーター支援システムの導入など、コンタクトセンターのデジタルトランスフォーメーションを推進したことで、NTTコミュニケーションズのコンタクトセンター(愛知県名古屋市)では、チャットでの問い合わせ受付数が約4.5倍に増加しました。これらの取り組みが評価され、「コンタクトセンター・アワード2018」において、NTTコミュニケーションズは「最優秀テクノロジー部門賞」を受賞しました。
人・技術・資産の活用
不動産利活用、エネルギー供給などの新事業創出、地域社会・経済の活性化に取り組みました。
- NTTグループの持つ不動産やICT・エネルギー・環境技術などを最大限活用し、従来の不動産開発にとどまらない新たな街づくり事業を推進しました。具体的には、グループ一体となり取り組むための体制強化として、グループの不動産事業の中核を担うNTT都市開発の公開買付けなどによる完全子会社化など、街づくり事業推進会社(会社名:NTTアーバンソリューションズ株式会社)の創設に向けた準備を進めました。
- 省エネルギー・脱炭素化推進、災害に強いエネルギー供給などの社会的要請に資する協業事業を創出するとともに、市場・社会の変化に応じた事業展開を推進することを目的に、東京電力ホールディングス株式会社と共同出資会社「TNクロス株式会社」を設立しました。具体的な取り組みの一つとして、災害時の住民生活の早期安定化や平常時の住民サービスの向上を目的とした、新たなエネルギーソリューションの実証に向け、千葉県千葉市と協定を締結しました。
ESG経営の推進、株主還元の充実による企業価値の向上
持続的な企業価値の向上と、株主の皆さまへの利益還元を重要な経営課題の一つとして位置づけ、環境負荷の低減、多様な人材の活用、セキュリティの強化、株主還元の充実などに取り組みました。
- 環境への取り組みとして、電気通信事業者としては世界で初めて、国際的なNPO法人「The Climate Group」が運営する国際イニシアティブ「EP100」「EV100」に加盟しました。高効率直流電力設備の導入促進、通信設備の省エネルギー化、環境負荷の低減・車両保有コストの低減に向けたEV化を推進しました。
- サイバーセキュリティの取り組みとして、安心・安全なデジタル経済に向けた国際評議会(CSDE:Council to Secure the Digital Economy)に参画し、国際ボットネット対策ガイドの発行と、一般社団法人ICT-ISACを通じた日本国内への展開に貢献しました。また、ICTの利用者を守り、サイバー空間の安全性・安定性・強靭性を高めるべく、世界の通信・ITを支える80以上の企業による共同宣言「Cybersecurity Tech Accord」に賛同しました。
- ダイバーシティ・マネジメントを重要な経営戦略と位置づけ、多様な人材が活躍できるように取り組みました。LGBTなど性的マイノリティに対する取り組みとしては、各種手当や福利厚生など、配偶者およびその家族に関わる制度全般を同性パートナーにも適用しました。また、ICT企業として、在宅勤務を含むテレワーク、フレックスタイム制度などを積極的に活用し、多様な働き方を推進しました。2018年7月に実施されたテレワーク・デイズにおいては、NTTグループ全体で1万5千人以上の社員が柔軟な働き方を実践しました。
- 持続的な企業価値向上に向けた様々な取り組みが評価され、世界の代表的なESG投資指標であるDow Jones Sustainability Indexの「World Index」に初めて選定されました。なお、アジアパシフィック地域の構成銘柄の指標である「Asia Pacific Index」にも5年連続で選定されました。
- 株主還元については、配当および機動的な自己株式取得を実施しました。
(ご参考) 配当金および自己株式取得額の推移

(3)基盤的研究開発などの状況
中期経営戦略「Your Value Partner 2025」に基づき、世界に変革をもたらす革新的な研究開発を推進しました。多様な領域で新たな価値創造の源泉となるため、様々な分野の産業界の方々とともに、産業競争力の強化や社会的課題の解決をめざす取り組みを推進しました。
B2B2Xモデル推進に向けた研究開発
- 社会インフラ産業における製造技術の変革に向け、三菱重工業株式会社と共同で、通信用光ファイバ技術をレーザ加工に応用し、従来数メートル程度しか伝送することができなかった高出力シングルモードレーザ光を、精密加工に適した品質を維持したまま数十~数百メートルに渡り伝送することに成功しました。
- 未知のサイバー攻撃に対するリアルタイムの異常検知および対処を可能とする、重要インフラなどの制御システム向けサイバーセキュリティ技術を、三菱重工業株式会社とともに開発し、同社の「InteRSePT®」として製品化のうえ販売を開始しました。
- コネクティッドカー向けICT基盤の共同研究先であるトヨタ自動車株式会社と、自動運転を実現する基盤技術の確立に向けた実証実験を開始しました。
- 東日本旅客鉄道株式会社が設立した「モビリティ変革コンソーシアム」においてNTTグループが推進する、MaaS検討のなかで、NTTデータがJR東日本メカトロニクス株式会社と開発・サービス展開に取り組んでいる、クラウド型ID認証システムによるSuica認証を活用し、交通事業者・デマンド交通・商業施設を連携させる実証実験を開始しました。
- 歌舞伎と最新のICT技術のコラボレーションによる、新たな歌舞伎の商用公演を共同で実施するため、松竹株式会社との業務提携を行うことで合意しました。その第一弾として、両社共同で設立した任意組合「NTT・松竹パートナーズ」の主催で、京都・南座にて「南座新開場記念『八月南座超歌舞伎』」を開催することを公表しました。
研究開発の強化・グローバル化
- デジタルトランスフォーメーションの加速を目的に、欧州を中心に事業を展開するフランスの大手通信事業者Orangeと、5G&NW、AI、IoT、サイバーセキュリティなどの主要分野において、研究成果の相互利用を容易にするための研究開発合意書を締結しました。
- Deakin大学、Western Sydney大学、Dimension Data Australiaと当社は、日豪共通の課題解決に向けて、「高齢者が健康で自立し、安全な生活を送ることができる社会」というビジョンを共有するとともに、革新的な解決策を創出し、それらを社会に実装するためのパートナーシップ契約を締結しました。
高臨場&ナチュラルな世界の実現に向けた研究開発
- あたかもその場にいるかのような超高臨場な体験を、あらゆる場所でリアルタイムに感じることができる世界をめざす「Kirari!®」の処理技術をさらに進化させ、中継元の被写体の映像と3次元位置情報を処理・伝送するとともに、中継先の擬似3D表示において被写体の奥行き方向の動きを知覚させる手法を開発しました。これにより、中継先において被写体が3次元的に動いているような視聴体験を実現しました。
- 物体が変形しても同一物体であると認識することで、在庫管理の効率化や、レジ打ち業務の省力化などを実現する、変形対応アングルフリー物体検索技術など、より自然に社会へ溶け込む、ナチュラルなAIを開発しました。
- 電子端末だけでなく日常のあらゆるモノをデバイスとして、よりナチュラルに情報を伝える、新しい研究「Point of Atmosphere」を立ち上げました。
(ご参考) 「Point of Atmosphere」 のイメージ

最先端研究の推進
- IoT・5Gサービスの本格的な普及に向け、大容量光ネットワークの更なる進化が期待されているなか、独自のデジタル信号処理技術と超広帯域な光デバイス技術を新たに開発し、1波長あたりのチャンネル容量を現在の実用システムの10倍以上高速化することで、毎秒1テラビット容量の長距離波長多重光伝送実験に世界で初めて成功しました。
- LTEやWi-Fiのおよそ100倍、5Gの5倍という大容量の無線伝送に2つの技術を用いて成功しました。まず、OAM多重という新原理を用いた、毎秒100ギガビットの無線伝送に28GHz帯域において成功しました。加えて、国立大学法人東京工業大学と共同で、より伝送帯域を拡大しやすい300GHz帯域において、毎秒100ギガビットの無線伝送が可能な超高速ICを開発しました。
- 光の物理的性質を用いて難問を解く新しいコンピュータ「光イジングマシンLASOLV」の研究開発を進め、創薬・渋滞解消・AIの学習機能への応用などが期待できる、様々な種類の組み合わせ最適化問題に対応しました。
- 身の回りのものがインターネットに繋がりデバイス化していくことを見据え、存在を意識させることなく周囲に馴染む「透ける電池」を提案し、電池として動作することを確認しました。
(ご参考) 「透ける電池」のイメージ

以上の取り組みの結果、当事業年度のNTTグループの営業収益は11兆8,798億円(前年比0.8%増)となりました。また、営業費用は10兆1,860億円(前年比0.4%増)となりました。この結果、営業利益は1兆6,938億円(前年比3.2%増)、また、税引前当期利益は1兆6,719億円(前年比3.9%減)、当社に帰属する当期利益は8,546億円(前年比4.8%減)となりました。
セグメント別の状況


-
移動通信事業
営業収益構成比
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移動通信事業
概況
移動通信事業では、料金プラン「docomo with」や「ドコモ光」の販売を推進したほか、スマートライフ領域においては、様々な事業者とのコラボレーションを推進し、新たな付加価値の提供に取り組みました。
主な取り組み内容
- バーコードやQRコードを利用した新たなスマートフォン決済サービス「d払い」取扱い店舗の拡大や、国内だけでなく海外における「dポイント」の取扱い店舗の拡大に努めました。その結果、「dポイントクラブ」の会員数は7,015万会員、「dポイントカード」登録数は3,372万人となりました。
- 来店予約の拡大、説明方法の見直し、Web応対の強化などにより、ドコモショップでのお客さまの待ち時間・応対時間の短縮に努めました。
- スマートフォンから取得した情報を通じてAIがお勧めの保険を提示する仕組みを確立し、「ケータイする保険」から「ケータイに任せる保険」への進化をめざし、東京海上日動火災保険株式会社と「保険レコメンデーションのAI化」「保険プロセスのフルデジタル化」に向けた検討を開始することについて合意しました。
- 耳の聞こえづらいお客さま向けに、通話相手の発話内容を画面上に文字で表示する「みえる電話」の提供を開始しました。
- AGC株式会社と共同で、景観を損ねずに既存窓ガラスの室内側から貼り付けができる、電波送受信が可能なガラスアンテナを世界で初めて開発しました。
(ご参考) 主なサービスの契約数
(ご参考) 「d払い」による決済サービスのイメージ
(ご参考) 「みえる電話」ご利用のイメージ
-
地域通信事業
営業収益構成比
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地域通信事業
概況
地域通信事業では、光アクセスサービスなどを様々な事業者に卸提供する「光コラボレーションモデル」や、地域社会・経済の活性化に向けたソリューションビジネスの強化を図りました。
主な取り組み内容
- 「光コラボレーションモデル」において、社会インフラ事業を営む事業者に対し、移転などを契機に電気・ガス・光サービスを一元的にエンドユーザへ提供するモデルを展開するなど、異業種との協業が広がりました。こうした取り組みにより、卸サービスを提供している事業者数は当事業年度末時点で約750社となり、同モデルによる光アクセスサービスの契約数は1,269万契約となりました。
- 生産現場を「見える化」できる「工場向けIoTパッケージ」の提供を開始しました。本パッケージの導入により、製造機械の稼働データ蓄積やアラート通知による異常停止の早期発見、異常停止時のネットワークカメラによる映像記録が可能となり、作業工程の見直しや従業員のスキル継承など、現場の生産性向上、作業の省力化、人材育成を実現しました。
- 「地域創生クラウド」構想の実現に向けた第一歩として、自治体が抱える産業活性化、雇用創出、高齢化対策などへの対応や、人手不足に陥りがちな地域企業が求める仕事の効率化などの実現をめざし、日本マイクロソフト株式会社と、自治体向けクラウドサービス基盤の導入・展開における協業を開始しました。
- 「災害用伝言ダイヤル(171)」「災害用伝言板(web171)」の効果的な利用促進に向け、体験利用期間を設定しました。また、東京都豊島区帰宅困難者対策訓練において、ホテルに避難した外国人に対し、災害情報などを簡単に母国語表示するサービスを、株式会社アクアビットスパイラルズと共同で提供しました。
(ご参考) 主なサービスの契約数
〇「フレッツ光」:2,108万契約(対前年:+55万契約)
〇(再掲)「コラボ光」:1,269万契約(対前年:+157万契約)
〇「ひかり電話」:1,824万ch(対前年:+21万ch)
〇「フレッツ・テレビ」:172万契約(対前年:+10万契約)
(注) 「フレッツ光」、「ひかり電話」、「フレッツ・テレビ」は、「光コラボレーションモデル」を活用してNTT東日本およびNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスの契約数を含めて記載しております。
(ご参考) 「工場向けIoTパッケージ」による生産現場の「見える化」
-
長距離・国際通信事業
営業収益構成比
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長距離・国際通信事業
概況
長距離・国際通信事業では、ネットワーク、セキュリティなどを組み合わせたICTソリューションの提供力を強化したほか、クラウドサービスやITアウトソーシングといった成長分野でのサービス提供力の強化を図りました。
主な取り組み内容
- 対話型自然言語解析AIエンジン「COTOHA® Virtual Assistant」をはじめとする対話型AIや、「WinActor®」などのRPAを組み合わせ、コンタクトセンターの応対から事務処理までのプロセス全体を自動化し、生産性を大幅に向上させる「コンタクトセンターDXソリューション」を提供しました。これにより、従来の「ヒト」が主体となって対応するコンタクトセンターに代わり、「AI+RPA」が主体で対応し業務を完結できる環境を実現しました。
- お客さまのセキュリティニーズに包括的に対応するため、アプリケーションセキュリティの先進的事業者である、米国のWhiteHat Security, Inc.を完全子会社化する契約を締結しました。
- 世界各地でのクラウドサービスやデータセンターの需要に対応するため、市場拡大の続く各国において、サービス提供体制の拡充を進めました。また、NTTグループのデータセンターの建設・保有・設備卸提供をグローバルで一元的に実施することを目的に、投資子会社を設立しました。
-
データ通信事業
営業収益構成比
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データ通信事業
概況
データ通信事業では、グローバルでのデジタルトランスフォーメーションなどの加速や、ニーズの多様化・高度化に対応するため、グローバル市場でビジネス拡大を図るとともに、市場の変化に対応したデジタル化の提案、システムインテグレーションなどの多様なITサービスの拡大と安定的な提供に取り組みました。
主な取り組み内容
- 地方公共団体や自治体とともに、「WinActor®」を活用した業務効率化や働き方改革に向けた研究・検証を実施しました。その結果、特に個人住民税・法人市民税業務に係る定型作業の軽減効果や、AI-OCRによる様々な帳票の読取精度の高さを確認し、当該ソリューションの実用性について公表しました。
- 国内最大の決済プラットフォームである「CAFIS」において、国内外の一次元バーコードやQRコードといった各種コード決済を、小売業者が1台の決済端末又は1つのインターフェースで対応が可能となるサービスの開始を決定しました。また、地方公共団体向けに、スマートフォンによるクレジットカード払いが可能となる「モバイルレジ公金クレジット収納サービス」を開始しました。さらに、APAC地域への電子決済事業の拡大に向け、インドのAtom Technologies Limitedを子会社化することに合意するなど、国内外に利便性・先進性の高い決済関連サービスを提供する取り組みを推進しました。
- デジタル領域を中心にサービス提供力の更なる強化に向けて、英国のMagenTys Holdings LimitedやドイツのSybit GmbH、カナダのSierra Systems Group, Inc.などを子会社化しました。
-
その他の事業
営業収益構成比
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その他の事業
概況
その他の事業では、主に不動産事業、金融事業、建築・電力事業、システム開発事業に係るサービスを提供しました。
主な取り組み内容
不動産事業
- 国際ビジネスセンターとしての機能強化が進む東京都千代田区大手町に、国内最高水準の通信環境や、国際会議にも対応可能な大規模ホールなどを備えた「大手町プレイス」を開業しました。また、NTTグループの不動産事業を一元的に担う、街づくり事業推進会社の創設に向けた準備を進めました。
金融事業
- ICT機器の普及や、環境・教育・医療分野を中心とした社会的課題の解決に向け、リース・ファイナンスなどの金融サービスを展開しました。また、通信サービス料金などの請求・回収、クレジットカード決済サービスの提供を行いました。
建築・電力事業
- ICT・エネルギー・建築の技術を最大限に融合・活用し、南相馬川房発電・メガソーラー発電所をはじめとした太陽光発電所を竣工するなど、自然エネルギーの活用や限りあるエネルギーを効率的にムダなく使う街づくり、自然災害などのリスクに強い安心・安全な街づくりに取り組みました。
システム開発事業

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移動通信事業
概況
移動通信事業では、料金プラン「docomo with」や「ドコモ光」の販売を推進したほか、スマートライフ領域においては、様々な事業者とのコラボレーションを推進し、新たな付加価値の提供に取り組みました。
主な取り組み内容
- バーコードやQRコードを利用した新たなスマートフォン決済サービス「d払い」取扱い店舗の拡大や、国内だけでなく海外における「dポイント」の取扱い店舗の拡大に努めました。その結果、「dポイントクラブ」の会員数は7,015万会員、「dポイントカード」登録数は3,372万人となりました。
- 来店予約の拡大、説明方法の見直し、Web応対の強化などにより、ドコモショップでのお客さまの待ち時間・応対時間の短縮に努めました。
- スマートフォンから取得した情報を通じてAIがお勧めの保険を提示する仕組みを確立し、「ケータイする保険」から「ケータイに任せる保険」への進化をめざし、東京海上日動火災保険株式会社と「保険レコメンデーションのAI化」「保険プロセスのフルデジタル化」に向けた検討を開始することについて合意しました。
- 耳の聞こえづらいお客さま向けに、通話相手の発話内容を画面上に文字で表示する「みえる電話」の提供を開始しました。
- AGC株式会社と共同で、景観を損ねずに既存窓ガラスの室内側から貼り付けができる、電波送受信が可能なガラスアンテナを世界で初めて開発しました。
(ご参考) 主なサービスの契約数
(ご参考) 「d払い」による決済サービスのイメージ
(ご参考) 「みえる電話」ご利用のイメージ
-
地域通信事業
概況
地域通信事業では、光アクセスサービスなどを様々な事業者に卸提供する「光コラボレーションモデル」や、地域社会・経済の活性化に向けたソリューションビジネスの強化を図りました。
主な取り組み内容
- 「光コラボレーションモデル」において、社会インフラ事業を営む事業者に対し、移転などを契機に電気・ガス・光サービスを一元的にエンドユーザへ提供するモデルを展開するなど、異業種との協業が広がりました。こうした取り組みにより、卸サービスを提供している事業者数は当事業年度末時点で約750社となり、同モデルによる光アクセスサービスの契約数は1,269万契約となりました。
- 生産現場を「見える化」できる「工場向けIoTパッケージ」の提供を開始しました。本パッケージの導入により、製造機械の稼働データ蓄積やアラート通知による異常停止の早期発見、異常停止時のネットワークカメラによる映像記録が可能となり、作業工程の見直しや従業員のスキル継承など、現場の生産性向上、作業の省力化、人材育成を実現しました。
- 「地域創生クラウド」構想の実現に向けた第一歩として、自治体が抱える産業活性化、雇用創出、高齢化対策などへの対応や、人手不足に陥りがちな地域企業が求める仕事の効率化などの実現をめざし、日本マイクロソフト株式会社と、自治体向けクラウドサービス基盤の導入・展開における協業を開始しました。
- 「災害用伝言ダイヤル(171)」「災害用伝言板(web171)」の効果的な利用促進に向け、体験利用期間を設定しました。また、東京都豊島区帰宅困難者対策訓練において、ホテルに避難した外国人に対し、災害情報などを簡単に母国語表示するサービスを、株式会社アクアビットスパイラルズと共同で提供しました。
(ご参考) 主なサービスの契約数
〇「フレッツ光」:2,108万契約(対前年:+55万契約)
〇(再掲)「コラボ光」:1,269万契約(対前年:+157万契約)
〇「ひかり電話」:1,824万ch(対前年:+21万ch)
〇「フレッツ・テレビ」:172万契約(対前年:+10万契約)
(注) 「フレッツ光」、「ひかり電話」、「フレッツ・テレビ」は、「光コラボレーションモデル」を活用してNTT東日本およびNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスの契約数を含めて記載しております。
(ご参考) 「工場向けIoTパッケージ」による生産現場の「見える化」
-
長距離・国際通信事業
概況
長距離・国際通信事業では、ネットワーク、セキュリティなどを組み合わせたICTソリューションの提供力を強化したほか、クラウドサービスやITアウトソーシングといった成長分野でのサービス提供力の強化を図りました。
主な取り組み内容
- 対話型自然言語解析AIエンジン「COTOHA® Virtual Assistant」をはじめとする対話型AIや、「WinActor®」などのRPAを組み合わせ、コンタクトセンターの応対から事務処理までのプロセス全体を自動化し、生産性を大幅に向上させる「コンタクトセンターDXソリューション」を提供しました。これにより、従来の「ヒト」が主体となって対応するコンタクトセンターに代わり、「AI+RPA」が主体で対応し業務を完結できる環境を実現しました。
- お客さまのセキュリティニーズに包括的に対応するため、アプリケーションセキュリティの先進的事業者である、米国のWhiteHat Security, Inc.を完全子会社化する契約を締結しました。
- 世界各地でのクラウドサービスやデータセンターの需要に対応するため、市場拡大の続く各国において、サービス提供体制の拡充を進めました。また、NTTグループのデータセンターの建設・保有・設備卸提供をグローバルで一元的に実施することを目的に、投資子会社を設立しました。
-
データ通信事業
概況
データ通信事業では、グローバルでのデジタルトランスフォーメーションなどの加速や、ニーズの多様化・高度化に対応するため、グローバル市場でビジネス拡大を図るとともに、市場の変化に対応したデジタル化の提案、システムインテグレーションなどの多様なITサービスの拡大と安定的な提供に取り組みました。
主な取り組み内容
- 地方公共団体や自治体とともに、「WinActor®」を活用した業務効率化や働き方改革に向けた研究・検証を実施しました。その結果、特に個人住民税・法人市民税業務に係る定型作業の軽減効果や、AI-OCRによる様々な帳票の読取精度の高さを確認し、当該ソリューションの実用性について公表しました。
- 国内最大の決済プラットフォームである「CAFIS」において、国内外の一次元バーコードやQRコードといった各種コード決済を、小売業者が1台の決済端末又は1つのインターフェースで対応が可能となるサービスの開始を決定しました。また、地方公共団体向けに、スマートフォンによるクレジットカード払いが可能となる「モバイルレジ公金クレジット収納サービス」を開始しました。さらに、APAC地域への電子決済事業の拡大に向け、インドのAtom Technologies Limitedを子会社化することに合意するなど、国内外に利便性・先進性の高い決済関連サービスを提供する取り組みを推進しました。
- デジタル領域を中心にサービス提供力の更なる強化に向けて、英国のMagenTys Holdings LimitedやドイツのSybit GmbH、カナダのSierra Systems Group, Inc.などを子会社化しました。
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その他の事業
概況
その他の事業では、主に不動産事業、金融事業、建築・電力事業、システム開発事業に係るサービスを提供しました。
主な取り組み内容
不動産事業
- 国際ビジネスセンターとしての機能強化が進む東京都千代田区大手町に、国内最高水準の通信環境や、国際会議にも対応可能な大規模ホールなどを備えた「大手町プレイス」を開業しました。また、NTTグループの不動産事業を一元的に担う、街づくり事業推進会社の創設に向けた準備を進めました。
金融事業
- ICT機器の普及や、環境・教育・医療分野を中心とした社会的課題の解決に向け、リース・ファイナンスなどの金融サービスを展開しました。また、通信サービス料金などの請求・回収、クレジットカード決済サービスの提供を行いました。
建築・電力事業
- ICT・エネルギー・建築の技術を最大限に融合・活用し、南相馬川房発電・メガソーラー発電所をはじめとした太陽光発電所を竣工するなど、自然エネルギーの活用や限りあるエネルギーを効率的にムダなく使う街づくり、自然災害などのリスクに強い安心・安全な街づくりに取り組みました。
システム開発事業
2.対処すべき課題
(1)事業環境の見通し
地球規模の人口増加と都市化の進展がますます加速し、環境問題が深刻化していくとともに、国際情勢がますます不透明な状況になるなか、国際連合で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)のもと、持続可能な社会の実現に向けた動きが世界中で活発化しています。
このような社会情勢のもと、情報通信市場では、新たなプレイヤーを含めた熾烈な競争も進むなか、5G・仮想化・AIなどの最新技術を活用した新たなサービスが発展し、デジタルトランスフォーメーションを通じたスマートな社会が実現していくと見込まれます。その際、新たな価値創造や社会的課題の解決に向けて、従来の事業領域の垣根を越えた様々なプレイヤーとの協創・連携が進み、情報通信に求められる役割もますます拡大すると考えられます。
(2)中期経営戦略に基づく事業展開
NTTグループは、中期経営戦略「Your Value Partner 2025」に基づき、パートナーの皆さまとともに、事業活動を通じた社会的課題の解決に取り組んでまいります。
これからも引き続き以下の取り組みの推進による企業価値の向上に努めてまいります。
お客さまのデジタルトランスフォーメーションをサポート
スマートな社会の実現に向け、デジタルサービスやデータマネジメントを活用したB2B2Xモデルを推進し、プロジェクト数を拡大させます。また、2020年に商用サービス開始を予定している、5Gサービスの実現・展開に向け、幅広いパートナーとともに検討を進めると同時に、5Gの特徴を活かした「高臨場」「インタラクティブ(双方向)」なサービスによる新しい価値を創出します。さらに、NTTドコモが2019年6月から提供開始予定である「ギガホ」「ギガライト」などの新料金プランの導入をはじめ、お客さま一人ひとりに合わせたきめ細やかな「パーソナルソリューション」を実現し、お客さまのライフスタイルの変革をサポートします。
自らのデジタルトランスフォーメーションを推進
お客さまのデジタル化を推進する統合ソリューションと、最先端技術を活用した革新的な取り組みを掛け合わせ相乗効果を高めるとともに、NTTグループのグローバル人材・ブランディングとあわせて、「One NTT」としてグローバルビジネスの競争力強化と成長を加速させます。具体的には、当社傘下のグローバル持株会社において、NTTコミュニケーションズ、Dimension Data、NTTセキュリティの3社の事業を、グローバル事業会社と国内事業会社に再編成することを予定しています。この取り組みにより、グローバルガバナンスを強化し、グローバル市場に精通した人材の知見や経験を迅速にグローバル持株会社のマネジメントに取り入れ、NTTグループ全体のグローバル市場における競争力強化と収益性の向上をめざします。
国内事業については、主要各社に設置しているCDOを中心に、デジタル化施策を推進します。自らの業務プロセスについて、AIやRPAなどを活用し、デジタル化することで効率化を図るとともに、社外の協力会社も含めた業務プロセスにおいて、人手を介さないスマートなオペレーションを実現します。また、自らのデジタル化によって、法人向けにはICTリソースを一元的かつ最適に管理できるソリューションを、個人向けにはデジタルマーケティングを活用したパーソナルソリューションなど新たなサービスを実現します。
人・技術・資産の活用
現在創設の準備を進めている街づくり事業推進会社を中心に、NTTグループが持つ不動産やICT・エネルギー・環境技術などを最大限活用し、従来の不動産開発にとどまらない新たな街づくり事業を推進します。また、新たなエネルギーソリューションを迅速に提供するため、エネルギー事業推進会社を設立し、サービス開発・提供・運用リソースの最適化などを進め、ICTを活用したスマートエネルギー事業を推進します。
さらに、地域密着の営業体制、最新技術、設備・拠点といった経営資源を活かし、自治体など様々なパートナーとのコラボレーションを通じて、行政・生活サービスの充実、地場産業の活性化を支援します。
また、災害対策においては通信インフラの更なる強化、AIを駆使した被災予測による初動強化、災害時の情報発信の更なる改善などに取り組み、安心・安全なICT基盤の確保に引き続き注力します。
ESG経営の推進、株主還元の充実による企業価値の向上
ESG(環境・社会・ガバナンス)経営を通じて社会的課題を解決し、持続的な企業価値の向上をめざします。ESG経営の観点で特に優先度の高いマテリアリティ(重要課題)として「環境負荷の低減」「セキュリティの強化」「多様な人材の活用」「災害対策の強化」「持続的成長に向けたガバナンス強化」を設定し、事業機会を拡大するとともに、事業リスクを最小化することに努めます。
そのほか、ネットワークの高い安定性と信頼性の確保に向けて、日々のネットワーク運用のノウハウ蓄積などを通じて、一層の安心・安全なサービス提供に努めます。
また、配当については継続的な増配の実施を基本的な考えとし、自己株式の取得についても機動的に実施することで、資本効率の向上を図ります。
(ご参考) 財務目標

(3)基盤的研究開発などの推進
様々な研究機関との共同研究の強化、社外の最新技術の積極的な活用を行うとともに、新たな成長領域への研究投資の拡大を図ります。
さらに、海外拠点の基礎研究を強化することで、研究開発のグローバル化に努めます。具体的には、海外に、量子計算科学、暗号情報理論、生体情報処理の3つの研究所を擁する研究拠点を設立し、研究開発成果のグローバル展開や研究ターゲットのグローバル化を推進します。
コーポレート・ガバナンスに関する事項
1.基本方針
当社は、株主や投資家の皆さまをはじめ、お客さまやお取引先、従業員など様々なステークホルダー(利害関係者)の期待に応えつつ、企業価値の最大化を図るためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう東京証券取引所の定める「コーポレートガバナンス・コード」の各原則の趣旨を踏まえ、体制強化していくことが重要であると考えております。当事業年度に策定・公表した新たな中期経営戦略「Your Value Partner 2025」に基づき、「Your Value Partner」としてパートナーの皆さまとともに社会的課題の解決をめざした活動を推進するために、経営の健全性の確保、適正な意思決定と事業遂行の実現、アカウンタビリティ(説明責任)の明確化、コンプライアンスの徹底を基本方針として取り組んでおります。
(ご参考) コーポレート・ガバナンス体制

2.コーポレート・ガバナンス体制の概要
当社は、独立社外監査役を含めた監査役による監査体制が経営監視機能として有効であると判断し、監査役会設置会社形態を採用しております。
また、当社は、独立社外取締役を選任することにより、業務執行を適切に監督する機能を強化しております。
3.取締役会
取締役会は、独立社外取締役2名を含む取締役12名で構成され、原則として毎月1回、定例取締役会を開催するとともに、必要のある都度臨時取締役会を開催し、法令で定められた事項、および会社経営・グループ経営に関する重要事項を決定するとともに、取締役から定期的に職務執行状況の報告を受けることなどにより、各取締役の職務執行を監督しております。
業務執行の監督機能を強化するため、当社は独立社外取締役を2名選任しております。いずれの独立社外取締役についても、豊富な経験を有し、人格、見識ともに優れていることから、業務執行の監督機能強化への貢献および幅広い経営的視点からの助言を期待するものです。
取締役会の実効性評価
純粋持株会社である当社の取締役会は、グループ全体の中長期的な事業戦略に基づいたグループ各社の具体的な事業運営について、モニタリングする役割を担っています。
当社の取締役会は、社長・副社長・常勤取締役およびスタッフ組織の長で構成する「幹部会議」や、社長・副社長を委員長とし関係する取締役などが参加する各種の委員会の審議を経て、グループ経営に係る重要事項などを決定するとともに、各取締役の職務執行の状況をモニタリングしています。
取締役会においては、各取締役の所掌に基づき、現状のグループ経営などにおける課題とその解決に向けた取り組みが報告・審議されており、当事業年度は、「NTTグループ中期経営戦略『Your Value Partner 2025』の策定と公表について」や「グローバル持株会社の設立および関連子会社の移管について」などの会社経営・グループ経営に関する重要事項を中心に、活発な議論がなされました。また、従来の取締役会付議案件の独立社外取締役への事前説明に加え、当事業年度は当面の課題や検討状況などについて代表取締役から取締役会後に説明し、執行の注力内容と取り組み趣旨の明確化に努めることで、取締役会の監督機能の強化を図りました。
さらには、独立社外取締役に当社の事業をより深く理解してもらえるように、主要な子会社の経営陣と各社の経営戦略について意見交換を実施するとともに、当社が力を入れている研究開発に関する展示会に参加いただき、最先端の研究成果などについて説明しました。他にも、独立社外取締役と監査役、独立社外取締役と代表取締役、独立社外取締役と国内外の主要グループ会社経営陣、および当社と主要なグループ会社の独立社外取締役などとの間で、NTTグループの経営課題について適宜意見交換を行いました。
これらの意見交換会において、独立社外取締役および監査役から、当社の取締役会などに関し、十分な情報提供と活発な議論が行われており、実効性が確保できているとの意見をいただいているところです。
また、当事業年度は取締役会の継続的な実効性向上を通じて経営ガバナンスを強化する目的で、全取締役を対象に取締役会に関するアンケート調査を行い、取締役会としての実効性評価を実施しました。取締役会の役割と責務、構成、運営といった観点での質問を行い、第三者機関を通じて取りまとめた結果、約8割の設問において肯定的意見が多数を占めており、取締役会に期待される重要な役割・責務が十分に果たされていることを確認しました。
なお、「社外取締役の人数を増やすべき」、「取締役の多様性を確保すべき」といった意見もあったため、2019年6月25日開催の株主総会において、独立社外取締役の2名増員および女性取締役の2名登用についてお諮りしています。
こうした取り組みを踏まえ、当社としては、取締役会の実効性は確保されていると評価しております。
(ご参考) 取締役会審議案件の内訳

4.監査役会
監査役会は、社内監査役2名と、独立社外監査役3名(各1名ずつ女性2名を含む)の合計5名で構成されております。なお、定期的な代表取締役との意見交換会や各取締役、グループ会社の代表取締役などとテーマに応じた議論を実施することで、取締役の職務の執行状況の実情を把握するとともに必要に応じて提言を行っております。当事業年度は、代表取締役との意見交換を6回、各取締役・グループ会社の代表取締役との議論を37回実施しました。
独立社外監査役を含む当社の監査役は、取締役会など重要な会議に出席するほか、取締役の職務の執行状況に関し、適宜監査を行っております。また、会計監査人と定期的に監査計画、監査結果の情報を交換するなど連携を密にし、監査体制の強化に努めております。さらに、内部統制室と監査計画の情報を交換するとともに、内部監査結果について聴取するなど連携を図っております。なお、当社の監査役会は、グループ会社の監査役と連携した監査を行っております。
当事業年度は、監査活動の評価、次年度の監査計画への反映、および監査役監査品質の向上などを目的として、監査役会の実効性に関する評価を実施しました。評価は、各監査役による自己評価アンケートの実施結果を基に、全監査役間で実効性に関し議論・検証することにより行いました。この結果、監査役会の実効性は確保されていると評価しており、今後も更なる実効性の向上に努めてまいります。
5.人事・報酬委員会
取締役の人事・報酬の決定における客観性・透明性の向上を目的に、取締役会の事前審議機関として独立社外取締役2名を含む4名の取締役で構成される人事・報酬委員会を任意に設置し、ガバナンスの有効性を高めております。当事業年度は人事・報酬委員会を3回開催したほか、委員会メンバーによる意見交換会を複数回開催し、活発な議論を実施しております。
6.役員の選任
当社の取締役会の構成は、「NTTグループ人事方針」における経営陣の選任の方針に基づき、NTTグループの課題解決に資するスキルを有する人材をグループ内外から幅広く選任していきます。なお、社外役員については、幅広い経営視点・専門家としての意見を期待するとともに、社内外の取締役については、ダイバーシティの推進も踏まえて選任することとしており、2019年6月25日開催の株主総会において、独立社外取締役を2名増員すると同時に、女性取締役を2名初めて登用することについてお諮りしています。なお、本議案が承認されますと、社外取締役比率は26.7%となります。
NTTグループ人事方針
【基本的な考え方】
NTTグループは、信頼され選ばれ続ける「Your Value Partner」として、お客さまに対してワールドワイドに新たな価値を創造することを通じて、社会的課題の解決と安心・安全で豊かな社会の実現に寄与していきます。その価値観を共有できる人材をNTTグループ全体のトップマネジメント層にグループ内外から幅広く選任していくこととします。
【取締役候補の選任】
取締役候補は、NTTグループ全体の企業価値の向上のために、グループトータルの発展に寄与する幅広い視野と経験を有し、マネジメント能力とリーダーシップに優れ、経営センスと意欲のある人材を選任します。取締役会は、事業内容に応じた規模とし、専門分野などのバランスおよび多様性を考慮した構成とします。
なお、業務執行の監督機能を強化する観点から、一般株主と利益相反を生じるおそれのない人材を独立社外取締役とし、原則、複数名選任します。
【監査役候補の選任】
監査役候補は、専門的な経験、見識などからの視点に基づく監査が期待できる人材を選任することとします。
なお、取締役の業務執行を公正に監査する観点から、一般株主と利益相反を生じるおそれのない人材を社外監査役とし、会社法に則り監査役の半数以上を選任します。
なお、取締役候補の選任にあたっては、独立社外取締役2名を含む4名の取締役で構成される人事・報酬委員会の審議を経て取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。また、監査役候補の選任にあたっては、監査役候補の選任方針に基づき取締役が提案する監査役候補について、社外監査役が半数以上を占める監査役会における審議・同意を経て取締役会で決議し、株主総会に付議することとしています。
(1)後継者計画
最高経営責任者の後継者候補については、技術革新、市場動向、経営環境の変化のスピードに対応できる後継者候補の確保が重要と捉え、幅広い職務経験、重要ポストへの配置などを通じ、候補者の多様性を担保し、人格、見識ともに優れ時世に合った人材を登用していけるよう育成を行っております。なお、選任にあたっては、取締役会の事前審議機関として独立社外取締役2名を含む4名の取締役で構成される人事・報酬委員会の審議を経て、取締役会で決定しております。
(2)社外役員の独立性
当社は、職務執行の監督機能を強化する観点、あるいは取締役の職務執行を適切に監査する観点から、一般株主と利益相反を生じるおそれのない人材を、社外取締役ないし社外監査役とする方針としております。さらに、東京証券取引所の定める独立性基準に加え、以下の要件を満たす社外取締役ないし社外監査役を、独立役員に指定しております。
独立性判断基準
直近の3事業年度において以下に該当する者ではないこと。
- (1)
- 当社の基準を超える取引先※1の業務執行者
- (2)
- 当社の基準を超える借入先※2の業務執行者
- (3)
- 当社および主要子会社※3から、直近の3事業年度のいずれかの事業年度において、役員報酬以外に年間1,000万円以上の金銭その他の財産上の利益を直接得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家などの専門的サービスを提供する個人
- (4)
- 当社の基準を超える寄付を受けた団体※4の業務執行者
なお、以上の(1)から(4)のいずれかに該当する場合であっても、当該人物が実質的に独立性を有すると判断した場合には、独立役員の指定時にその理由を説明、開示します。
- ※1
- 当社の基準を超える取引先とは、直近の3事業年度のいずれかの事業年度における当社および主要子会社※3の取引合計額が、当該事業年度における当社および主要子会社の年間営業収益合計額の2%以上の取引先をいう。
- ※2
- 当社の基準を超える借入先とは、直近の3事業年度のいずれかの事業年度における連結ベースでの借入額が、当該事業年度における当社の連結総資産の2%以上の借入先とする。
- ※3
- 主要子会社とは、株式会社NTTドコモ、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティ・データをいう。
- ※4
- 当社の基準を超える寄付を受けた団体とは、直近の3事業年度のいずれかの事業年度における当社および主要子会社※3からの寄付の合計額が、年間1,000万円又は当該事業年度における当該組織の年間総収入の2%のいずれか大きい額を超える団体をいう。
7.取締役・監査役に対する研修
NTTグループ会社役員に対しては、グローバルにわたる経済・社会問題、コンプライアンス、リスクマネジメントなど様々な研修の機会を設けるとともに、新たな職務経験などを積ませることで、激変する経営環境に対応できるトップマネジメントに相応しい候補者の育成に努めています。また、独立社外役員に対しては、グループ会社の事業動向や当社研究所などにおける最新の研究開発成果への理解を深める機会を設けるなど、NTTグループ事業への理解をさらに深める取り組みも行っています。
8.政策保有株式
当社は、安定株主の形成などを目的とした、いわゆる「持合い株式」を保有しておらず、また、今後も保有いたしません。
一方で、当社は、中長期的な企業価値の向上に資するため、様々な業界のパートナーとコラボレーションやオープンイノベーションの推進を事業の方針としております。こうした方針を踏まえ、当社は、中長期的な企業価値の向上に資するか検証し、株式の保有・売却を行うこととしています。
政策保有株式に関する議決権行使については、投資先企業の持続的な成長と、当社および投資先企業の企業価値向上の観点から、中長期的な企業価値向上に向けた取り組み内容を検証のうえ、株主として適切に議決権を行使します。
9.資本政策
株主還元については、継続的な増配の実施を基本的な考えとしております。また、自己株式の取得を機動的に実施することで、資本効率の向上を図ります。
会社役員に関する事項
1.取締役および監査役の状況

2.取締役および監査役の報酬等に関する方針ならびにその総額
当社の取締役の報酬方針および報酬の構成・水準については、客観性・透明性の向上を目的に、独立社外取締役2名を含む4名の取締役で構成される人事・報酬委員会を設置し、同委員会の審議を経て取締役会にて決定しております。当事業年度は人事・報酬委員会を3回開催したほか、委員会メンバーによる意見交換会を複数回開催しました。
取締役(社外取締役を除く)の報酬については、月額報酬と賞与から構成しております。月額報酬は、役位ごとの役割の大きさや責任範囲に基づき、支給することとしております。賞与は、当事業年度の営業利益などを業績指標とし、その達成度合いなどを勘案して支給することとしております。また、中長期の業績を反映させる観点から、月額報酬並びに賞与の一定額以上を拠出し役員持株会を通じて自社株式を購入することとし、購入した株式は在任期間中、その全てを保有することとしております。なお、報酬構成割合は、標準的な業績の場合、おおよそ「固定報酬:業績連動報酬=70%:30%」となります。
また、中期経営戦略の達成と持続的成長、および中長期的な企業価値向上をより強く意識することを目的に、2019年度より中期経営戦略と連動したKPIの達成度に応じて賞与を支給するとともに、2020年度以降、総報酬に占める業績連動報酬割合を拡大する方向で検討をしております。
社外取締役の報酬については、高い独立性の確保の観点から、業績との連動は行わず、月額報酬のみを支給することとしております。
監査役の報酬については、監査役の協議にて決定しており、社外取締役と同様の観点から、月額報酬のみを支給することとしております。
当事業年度に係る取締役および監査役の報酬等の総額

3.社外役員に関する事項
主な活動状況

当事業年度に係る社外役員の報酬等の総額

連結計算書類
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連結財政状態計算書を
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