第49期 株主通信

BUSINESS

「V2026」で目指す3つのビジネスモデル

中長期経営ビジョン「V2026」では、「デジタルビジネス」「SIビジネス」「エンハンスビジネス」の確立を目指しています。
「デジタルビジネス」は新しいデジタル技術を使ったビジネス創出で、当社発の企画型ビジネスを確立していきます。「SIビジネス」は既存システムをクラウド上のサービスと連携し再構築する、Lift & Shift型が主流になると考えており、専門各社との協業で対応していきます。「エンハンスビジネス」は多様な就業スタイルなどで生産性を高め、収益性を上げていきます。
この3つのビジネスモデルを確立していくために、縦割りだった営業本部に横断する組織を新設しました。昨年設置した「DX事業推進室」と、新たに設置した「ビジネス革新室」「プロセス革新室」です。全社横断で施策を打ち、必要に応じて投資をしていくことで3つのビジネスモデルを推進してまいります。

人材と働き方の多様性を追求

ITサービスには多様な方々が多様な働き方で参画できるという特徴があると思っています。IT業界ではサービスの規模が大きくなるほど、多数の技術者が必要になり、人材の確保と育成は大きな課題です。そうした意味からも、多様な人材を当社として積極的に受け入れられるようにしていきたいと考えています。働き方も、勤務場所・時間、契約形態まで含めた就業形態の多様性を追求し、「この会社でずっと働きたい」と思ってもらえるような就業環境を目指します。
 また、人材育成では社員のコミュニケーションも課題であると思っています。この課題から生み出されたのが「スマイルシェアプロダクト」です。私自身の取り組みとしては、各部門の部会に出向いて社員と直接コミュニケーションを取り、経営を身近に感じてもらえるように努めています。

「V2026」実現のための方向性

「V2020」での取り組み、そして「V2026」へ

当社グループは、2012年に2020年度までの中長期経営ビジョン「V2020」を策定し、「強みの強化」「SIビジネスの立ち上げ」「サービスメニューの創出」の3つのテーマに段階的に取り組み、新たな成長領域への展開やビジネスモデルの変革、海外での事業拡大を推進してまいりました。
この実績と昨今の事業環境の大きな変容を踏まえ、2021年度を初年度とする2026年度までの中長期経営ビジョン「V2026」を策定し、その実現に向けて各施策に取り組んでまいります。
「V2026」では、社員一人ひとりが、事業を通じて社会に貢献し、事業成長を果たすとともに企業価値の向上を目指してまいります。そのために、「企画型+受託型ビジネスで事業成長を果たす」「社員自らが志とビジネスマインドを持ち、自ら考え、行動する」をミッション・ステートメントとして邁進してまいります。

事業資産を活かし持続的成長を目指す

「V2026」の最終年度にあたる2026年度に向けて、エンハンスビジネスで獲得した利益を源泉にSIビジネス、デジタルビジネスでの領域を拡大し、売上高構成比6:3:1を目指してまいります。そのために、当社グループの成長戦略を2つのステップに分けて推進してまいります。
2021年度から2023年度までの第1次中期経営計画では、新たなビジネスへの変革の時期としてビジネス資産を形成するとともに、成長を盤石なものにするために制度設計、事業推進上の体制整備等に注力し、事業成長の基盤を確立いたします。第1次中期経営計画の最終年度にあたる2023年度は、売上高185億円、営業利益率8.0%、ROE13.0%以上を計画しております。
2024年度から2026年度までの第2次中期経営計画では、第1次中期経営計画で確立された基盤を活かし、エンハンスビジネスでの圧倒的な生産性による収益の確保を行うとともに、デジタルビジネスおよびSIビジネスでの飛躍的な事業成長を狙ってまいります。

サステナビリティ経営(価値創造モデル)について

価値創造モデルは、当社グループが経営理念にもとづいて、これまで培ってきた強固な「財務資本」と多様な「非財務資本」を活用し、ビジョン実現に向けて事業活動を推進することでサステナビリティ(持続的)な社会の発展に貢献し、企業価値向上を図る仕組みです。